家庭内映画館

ホームシアターやAV機器、映画の感想・映画にまつわる話をだらだらと書き綴っていきます。

映画の感想・・・(50)

2005-10-31 00:21:34 | Weblog
「バットマン ビギンズ」監督:クリストファー・ノーラン/出演:クリスチャン・ベール、リーアム・ニーソン、ルトガー・ハウアー、ケイティ・ホームズ、マイケル・ケイン、渡辺謙、ゲイリー・オールドマン、他/2005年・アメリカ・140分<レンタル>

少年時代に両親を殺されたブルース・ウェインは復讐を誓って成長するが、犯人は殺害され、彼は行き場のない怒りに苦しむ。謎めいた「影の軍団」から戦闘技術を学んだブルースは、ゴッサム・シティで亡き父の大会社を受け継ぎながら、バットマンに変身して悪と戦うようになる...

ハッキリ言って面白かった!正直、期待はしてなかったんですけどね~(苦笑)

どちらかと言うと敵側に思い入れのある作品で”異形の哀しみ”を描いたティム・バートン版や「HG」な(笑)脳天気エンターテイメントに仕上げたジョエル・シュマッカー版と違い、正統派のゴシック・アクションとして描かれていてとても良い出来でした。

キャストも私好みで嬉しいですね~...ゲイリー・オールドマンもルトガー・ハウアーもマイケル・ケインも出てるなんてなかなか感動モンでした(笑)。唯一ケイティ・ホームズがちょっと童顔で地方検事補の割には何と言うか貫禄みたいなのが足りなくて頼りなく見えたのが残念でしたねー。

私は日本人ですのでやっぱり”忍者”とか出てくるとちょっと笑ってしまうところがあったり、ツッコミどころも当然ありますが、トータルでとても良かったと思います。
時間がちょっと長かったんで、せめて2時間に収めてほしかったなぁ~...。

映画の感想・・・(49)

2005-10-30 00:52:16 | Weblog
「ヴァン・ヘルシング VS スペース ドラキュラ」監督:ダレル・ジェームズ・ルート/出演:キャスパー・ヴァンディーン、タイニー・リスター、クーリオ、エリカ・エレニアック、他/2004年・アメリカ・89分<レンタル>

西暦3000年の宇宙を舞台に、モンスターハンターであるヴァン・ヘルシングの冒険を描いたSFアクション...

↑上のように紹介されてるところが幾つかありましたが...これほとんど嘘ですよ~!(笑)
一言で言うなら「何じゃこりゃ?」です。クズ映画です。

まず「エイリアン」の亜流のような感じですが、最初の方はそんなに悪くないんですよ...あくまでB級ですがそれなりに雰囲気ありますしね。クルーの一人がヴァンパイアになるところまでは許しましょう...何がダメかって?敵が”ドラキュラ伯爵”なんですけど、例の”オールバックに青白い顔、黒づくめの衣装”で登場!ここで一気に冷めます(笑)ドラキュラ伯爵が西暦3000年の宇宙に現る!ってアイデアは買いますが、実際映像化するともうコントですね~。まぁおそらくこのアイデアも「ジェイソンX」からいただいたんだと思いますが...。

ゴミ映画なんでネタバレしますけど(笑)クルーの一人がロボット(アンドロイド)なんですけど...この辺も「エイリアン・シリーズ」からのパクリですね~まぁそれは別にいいんですが、何故こいつがヴァンパイアと戦わないのか?不思議でしょうがないです。

あと「スターシップ・トゥルーパーズ」のキャスパー・ヴァンディーンがヴァン・ヘルシング役なんですけど、別にあのヘルシング教授と血縁関係があると証明されたわけではなく、「名前が同じだから末裔に違いない!」とかなんかそんな貧弱な根拠だったような(笑)描き方されてました。さらに”何の活躍もせず”やられます。

さらにラストはヒドいです...衝撃度は三池監督の「DEAD OR ALIVE」に匹敵しますね(笑)

まぁ何にしても観なくていいですー。

映画の感想・・・(48)

2005-10-29 00:59:30 | Weblog
「血と骨」監督:崔洋一/出演:ビートたけし、鈴木京香、オダギリジョー、田畑智子、松重豊、他/2004年・日本・144分<レンタル>

1923年、祖国・朝鮮の斉州島を離れて日本の大阪に渡ってきた金俊平。金と色の欲に満ち、己の肉体のみを信じ、常識や道徳のかけらもないこの男は、戦前戦後と家族や町の中で君臨し続けていく...

原作は同じく崔洋一監督作「月はどっちに出ている」の原作者、梁石日の自伝的小説。

...とにかく、精神的・肉体的に疲れている時は観ない方がいいと思います(笑)。何と言うか”イタイ”です。私が梁石日原作の映画を観るのはこれで3本目なのですが、「月はどっちに出ている」も「夜を賭けて」も割と軽快な雰囲気を持っていたのですが、この作品はとにかく重く、とにかく”イタイ”です。

内容は日本に渡ってきた朝鮮人の”金と女と暴力”にまみれた壮絶な人生を描いた、まぁ正直エンターテイメント的ではない話なのですが、なんと言うか表現が難しいですけど”突き刺さってくる”ような映画でした。

いわゆる”面白い”映画ではないと思いますし、何度も観たくなる映画ではないと思います。が、少しでも興味を持たれたら観て損はないと思います。ただ、上にも書きましたように万全の体調で観ないと映画に飲み込まれてしまいますよ。

唯一残念なのは、やはり関西人から見ればたけしの大阪弁は難ありですね~。厳密に言うと大阪弁自体は悪くないんですけど、標準語(東京弁)の発音しているところがやっぱり多いです。”天才たけし”をもってしても、やっぱり言葉の壁は厚かったというとこですかね?


映画の感想・・・(47)

2005-10-28 00:24:15 | Weblog
「アウト・オブ・タイム」監督:デヴィッド・カーソン/出演:ウェズリー・スナイプス、スチュアート・ウィルソン、ジャクリーン・オブラドース、他/2004年・アメリカ・96分<レンタル>

元特殊部隊の兵士のディーンは、衝撃的な戦友の死によるPTSDに悩まされていた。ある時、彼はある人物に間違われ、自白剤としても使える強力な幻覚剤「XE」を注射されてしまった...

一時期は結構いいところまでいってたと思われる(笑)ウェズリー・スナイプス主演の変り種サスペンス・アクション。この人、ほとんどドルフ・ラングレン、ジャン=クロード・ヴァン・ダム路線を走ってると思うのは私だけではないはずです。

で、どっちかというとアクションで売ってるウェズリー・スナイプスですが、この作品では最初の方で「XE」を注射されてしまい、ほとんど最後まで朦朧としたまま逃げ・戦います。ヘロヘロです(笑)何なんだこれは?サイケ映画の再来のようなB級バカ映画です。

映画の感想・・・(46)

2005-10-27 01:24:16 | Weblog
「パニッシャー」監督:ジョナサン・ヘンズリー/出演:トム・ジェーン、ジョン・トラヴォルタ、ウィル・パットン、ジョン・ピネット、ロイ・シャイダー、他/2004年・アメリカ・123分<レンタル>

FBI潜入捜査官のフランクは武器密売組織に潜入していた。密売現場をFBIが急襲したとき、銃撃戦となり犯人のひとりが死亡。その犯人の父親は悪名高きハワード・セイントだった。息子の復讐としてハワードはフランクの家族を殺害。愛する者を失ったフランクは法の裁きではなく、自らの手でハワードに処罰を下すため、私刑執行人“パニッシャー”となって立ち上がる...

ここ数年、定番となってきた感のあるアメコミの映画化。
基本的にはB級映画でしょうね...話は「マッドマックス」だし...。
123分と結構長い映画ですが無駄なシーン多いっすね~(笑)”マリアッチ”な殺し屋とかロシアの殺し屋とか全然いらん...。もっとシンプルにしてクライマックスのクラブでのシーンをメインに膨らませたら、それなりの作品になってたのでは?

トラヴォルタの悪役も良いし、地味~にロイ・シャイダーが出てたり(笑)役者陣もそんない悪くないんでもったいないなぁ~と思います。

映画の感想・・・(45)

2005-10-24 01:44:47 | Weblog
「タイムリミット」監督:カール・フランクリン/出演:デンゼル・ワシントン、エヴァ・メンデス、サナ・レイサン、他/2003年・アメリカ・105分<レンタル>

殺人の汚名を着せられた警察署長が、仲間の捜査を先回りしながら単独で真犯人を追い求め奔走する...

...タイムリミット...確かに時間が限られた話なんですけど、いわゆる「あと何時間で爆弾が...」とか「何時間以内に金を用意しないと人質を殺す!」とかそういう類の話ではなくて、殺人を担当する刑事たちより先回りするだけなんですよね~自分の立場を利用して引き伸ばし工作をしたりして、”タイムリミット”ってタイトル付けるにはちょっと反則っぽいですね(ちなみに原題は”OUT OF TIME”)ベタでアピールしやすいのはわかるけどセンスは感じませんね。

まぁ基本的に単純に楽しめるハリウッド映画ではあります。が、何かこうスッキリしない感じがありますね~。
で、後で”Amazon.com”のカスタマーレビューに素晴らしいものを見つけたました!私がイマイチスッキリしなかったのはこの本質を本能で感じていたからですね(苦笑)。
(勝手に)引用します。この感想がピッタリだと思います...

”アメリカの南の田舎で、寝ぼけていた署長がちょっともててしまって、危ない橋を渡ってしまったというおばかで救いようのない話”

...身も蓋もないと言われそうですが(笑)ホントにこんな話です。っていうか、これが全てです...。
ジョン・ビリングスレイ扮する検屍官チェイの存在が唯一の救いですかね~...あ!そうそう刑事役のエヴァ・メンデス(”レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード”にも出てました)は色っぽくて良いです(笑)目の保養とはこういう人のことを言うんでしょうね(俺だけか?)。
一応誤解の無いように言っておきますが”あまり深く考えなければ”楽しめる映画だとは思いますよ。

映画の感想・・・(44)

2005-10-23 01:01:26 | Weblog
「マニアック2000(2000人の狂人)」監督:ハーシェル・ゴードン・ルイス/出演:トーマス・ウッド、コニー・メイソン、他/1964年・アメリカ・88分<レンタル>

アメリカ南北戦争中に虐殺された町民たちの亡霊の恐怖を描いたホラー...

”元祖スプラッタの帝王”ハーシェル・ゴードン・ルイスの代表作です。
私が初めてこの作品を観たのが高校生の頃だったので今回観るのは約20年ぶりですね~...DVD化に際してタイトルが「2000人の狂人」から「マニアック2000」というどうでもいいものに変更されてるのが腹立たしいですが、”狂人”という言葉が引っかかったんですかね?...まぁしょうがないですね。

「南北戦争で虐殺された南部の町民が100年祭に北部の人間を招きいれ、一人づつ惨殺してゆく...」と内容はかなり陰惨なものですが、カントリーミュージックに乗せて、明るく楽しく笑いながら人を殺していくというホラーとコメディのキワキワのところをゆく、ありそうであまり見かけない作品です。しかも40年以上も前の作品ですから凄いですね~。

おそらくトビー・フーパーの「悪魔のいけにえ」なんかはこの作品からかなりインスパイアされてるんじゃないですかね?「悪魔のいけにえ」のあの狂気に満ちた晩餐のシーンなんかはこの作品と通じるところがあると思います。

もちろん古い作品で特殊メイクもチープだし、しかもこの監督そんなに才能のある人ではないんで(苦笑)この作品もバカ映画といえばバカ映画でしょうね。
亡霊なのに頭殴られて失神したり、キャンディーに釣られて車の場所を教えたり(笑)するし、さんざん残酷描写を見せた後にぬる~いラブストーリーになったかと思うとコメディタッチに終わっていきますしね~。
あと、タイトルは”2000人”となっていますが(ちなみに原題は”TWO THOUSAND MANIACS")出てくる南部の亡霊はせいぜい50人くらいです(笑)

まぁ何にしてもホラー映画の歴史の中では重要な1本であることは間違いないですし、ホラー好きでまだ未見の方は押さえておくべき1本ですよ。

映画の感想・・・(43)

2005-10-22 21:50:40 | Weblog
「マイ・ボディガード 」監督:トニー・スコット/出演:デンゼル・ワシントン、ダコタ・ファニング、クリストファー・ウォーケン、他/2004年・アメリカ・146分<レンタル>

対テロ部隊で暗殺任務に明け暮れた過去に苛まれ、酒浸りの日々をおくるジョン・クリーシー。メキシコに住む友人を訪ねたクリーシーは、実業家の一人娘ピタのボディガードの仕事を紹介される...

私はトニー・スコットの”画”が好きなんです。何と言うかハリウッド的なゴージャスな画を見せてくれる数少ない監督だと思います。...だからといって何故私はこの作品を観たのか?全然憶えてないんです(笑)トニー・スコットが監督だからか?クリストファー・ウォーケンが出ているからなのか?本当に憶えていません。
何が悲しくて「デンゼル・ワシントン&ダコタ・ファニング主演」の、しかもタイトルが「マイ・ボディガード」なんて映画を観なくてはいけないのでしょうか?(笑)

前半の1時間ほどはそんな風に思いながら観ていました。が、後半”復讐”に立ち上がったデンゼル・ワシントンの大バイオレンス大会!凄いです!
ちょっと甘く見てましたね~なかなか凄まじいバイオレンス&ヒューマン・ドラマですよ。

一応話は単純な誘拐事件だけではなくて、色々と背後に策略があって真相に迫っていくという形をとっています。ただ、後で冷静に考えると最初の方でネタバレしていますね。

ハッピーともアン・ハッピーとも言えないような微妙な空気で映画はエンディングを迎えますが、単純なハリウッド的なオチではなくて良かったんではないでしょうか?

「マイ・ボディガード」なんてフザけたタイトル(邦題...ちなみに原題はMAN on FIRE)とダコタ・ファニングが出てるってことでぬる~い映画だと思い込んで敬遠されてる方、そこそこ期待してもらってもOKですよー!

映画の感想・・・(42)

2005-10-18 00:37:49 | Weblog
「Mr.BOO! ギャンブル大将 デジタル・リマスター版」監督:マイケル・ホイ/出演:マイケル・ホイ、サミュエル・ホイ、他/1974年・香港・102分<レンタル>

詐欺師のギャンブラー・アーマンはヤクザから金をせしめることに成功。だが、そのイカサマがバレて...

大ヒットコメディシリーズの1作目ですが、日本では「インベーダー作戦」に続いて3作目として公開されました。
「Mr.BOO!」シリーズがヒットしていた頃、私は小学生だったのですが、何と言うか子供にとてはとてもカルチャーショックだったように記憶しています。

今回、もう日本では別の映画として一人歩きしてしまっている”広川太一郎吹替えヴァージョン”を収録して、DVDが発売されました。
レンタルにあったので久々に観てみようと思い借りてきました。
(ちなみにこれしかなかったので...全部あれば1作目を見たかったです)

正直ストーリーはどうでもいいです(苦笑)これはシリーズ全てですが、基本的に”ドタバタ人情コメディ”です。以前字幕で何本か観ましたがあまり面白くなかったですね~...唯一笑えるのは「新Mr.BOO!鉄板焼」くらいですかね(ちなみに劇場で観ました...笑)。
吹替え版は本当に何十年ぶりに観ましたが...やっぱり古いですね~まぁ当然しょうがないことですが。ただずーっと観てると不覚にも笑ってしまうことが何度かありまして、広川太一郎侮りがたし!と再認識いたしました。

もう一つこのシリーズの素晴らしいところは音楽(主題歌)です。映画と音楽とどちらで人気が出たのかは知りませんが、サミュエル・ホイはミュージシャンとしても香港で一世を風靡した人で、「Mr.BOO!シリーズ」「悪漢探偵シリーズ」等の主題歌をはじめ、素晴らしい曲を数々残しております。
個人的には「Mr.BOO!」(1作目)と「悪漢探偵」(1作目)の主題歌が特に好きです。「悪漢探偵」シリーズの主題歌集はぜひともCD化して欲しいです!

映画の感想・・・(41)

2005-10-13 23:51:57 | Weblog
「約三十の嘘」監督:大谷健太郎/出演:椎名桔平、中谷美紀、妻夫木聡、田辺誠一、八嶋智人、伴杏里、他/2004年・日本・100分<レンタル>

豪華寝台特急トワイライト・エクスプレスに乗り込んだ6人の詐欺師たち。ある事件以来解散状態だった彼らは再び結集し、3年ぶりの大仕事を成功させるが、戦利品である大金が詰まったスーツケースを紛失してしまう...

ほとんどが列車の中で話が進んでいきます。「なんか舞台劇っぽいなぁ~」と思ってたら、やっぱり戯曲の映画化だったんですね~。

まず詐欺師の話ってことで、例えば「スティング」のようなストーリーを思い浮かべたのですが...この作品はあくまで”モチーフ”として詐欺師を使っているだけで、話としては「ハートフル・コメディ」ですね。
だから、もっとサスペンスタッチのものを期待してると完全に肩透かしをくらいますが、いかにも小劇団のお芝居って感じの”笑わせて、泣かせる”ドラマとしてみれば、そんなに悪くないと思います。

役者も良いですね、劇中のセリフにも出てきますが”2流の詐欺師”って感じがよく出てるキャスティングだと思います。唯一、男性陣を惑わす役回りの伴杏里って人が個人的にあまり好きではないタイプだからなのか(笑)別の女優で見たかったなぁ~とは思いますね。

最後に...私がこの作品を観るキッカケになったのは、実は音楽を担当しているのが「クレイジーケンバンド」だったからです。ほぼ全編に渡ってお馴染みの曲がインスト・ヴァージョンや別歌詞で流れて、個人的はそれだけで観た甲斐がありました(笑)。一つ残念なのはクライマックスで名曲「横顔」が流れるのですが、その後すぐにエンディングでこれまた名曲の「あぶく」が流れるんです。ここはもったいないですが「横顔」をインストでやったほうが「あぶく」が生きてくると思いますね、それだけが残念でした。