家庭内映画館

ホームシアターやAV機器、映画の感想・映画にまつわる話をだらだらと書き綴っていきます。

「ハルク」・・・(452)

2009-02-28 02:14:46 | Weblog
「ハルク」HULK
監督:アン・リー
出演:エリック・バナ、ジェニファー・コネリー、サム・エリオット、ジョシュ・ルーカス、ニック・ノルティ、他
2003年・アメリカ・138分<テレビ放映>

<STORY>
ブルースは、細胞の蘇生を研究する科学者。同僚で元恋人のベティと遺伝子実験を実行するが、些細なミスが大事故を引き起こしてしまう。致死量のガンマ放射線を浴びたはずのブルースは、無傷で生還するが、彼の中で何かが変わり始める。ブルースは、怒りをコントロールできなくなると強大なパワーですべてを破壊するハルクへと変身するのだった。ベティはブルースを助けるため、すべての秘密を握るブルースの父、デヴィッドに接触するが...

アメコミの実写化であり、テレビドラマ「超人ハルク」の劇場版でもあります。
子供の頃、テレビで「超人ハルク」を観ておりました...まぁ単純に言うと怒ると緑色の怪物になって暴れる人の話です(笑)
基本はもちろん同じですが、やはり時代も違えば媒体も違うのでより深みのある話にはなっているようです。
いわゆる「異形の哀しみ」ってやつが大きなテーマになっております。これはヒーローものにはつきものの永遠のテーマですね...って言うかこれもヒーローものになるんでしょうかね?
私はあまり「アメコミ」にも「ヒーローもの」にも詳しくないのですが、今作を観る限りでは内容的には”マッドサイエンティストもの”って感じの方が近い気がします。

まぁあまり良い評判は聞いてませんでしたが、確かに大した作品ではありませんね~
やっぱり人間とか表情がある生物をCGで描くのはキツいなぁ~って感じがします。どうしても嘘臭いんですよね~...まぁ嘘なんでしょうがないんですけど(笑)
「バットマン」や「スーパーマン」より「スクービー・ドゥー」とかそういうのに近く感じてしまいますね。子供向けっぽいというか...。
あと、これは設定上のことなんでこの作品のせいというわけではないのでしょうけど、いくら超人化してるとはいえ生身の人間がここまで凄くなるのかな~?っていうのは観ながらずっと思ってました。

基本的にはハルクを捕まえて研究しようとする軍から逃げる話がメインで、これといった敵も出てきませんのでストーリー的には退屈ですね。
最後のバトルシーンも盛り上がらないまま終わってしまいましたし...。

「インクレディブル・ハルク」は評判が良いので期待はしていますが、果たしてどんな感じなんでしょうか?
もしかしたらテレビ版の緑色に塗っただけのマッチョマンの方が逆に良かったんじゃないかと思ったりもしてます(笑)

「75~セブンティファイブ」・・・(451)

2009-02-21 00:02:25 | Weblog
「75~セブンティファイブ」7eventy 5ive
監督・脚本:ブライアン・フックス、デオン・テイラー
出演:ルトガー・ハウアー、ジャド・タイラー、ブライアン・フックス、他
2007年・アメリカ・100分<レンタル>

<STORY>
暇つぶしにゲーム“75”を始めた大学生たちは、最初こそ相手を騙してゲームを楽しんでいたが、最後に電話に出た相手は今まさに女性を殺している最中の殺人鬼だった。「お前たちにも同じ死を味あわせてやる」と言い残して電話は切れてしまうが、学生たちはイタズラだと思い、いつものようにゲームを終了する。しかし、それは終わりではなく“始まり”にすぎなかった...

まるで「ルトガー・ハウアー主演」のようなパッケージですが、当然違います(笑)まぁ出番はほとんど無いですが、事件を追う刑事というなかなか良い役で出てるのがせめてもの救いです。

いわゆる”スラッシャームービー”で特に目新しさはありません。
我々の世代では懐かしいなぁ~って感じで観れるかな?逆に若い人の目にはどう映るんでしょうか?

今作の目玉は良いのか悪いのかオープニングシーンです。
子供たちのイタズラ電話がキッカケでその親達が皆殺しにされるという、かなりハイテンションで凄惨な惨殺シーンはなかなか圧巻で見応えがあります。
ただし、それ以降は特に見所はありません(笑)

”学生””パーティー””電話”と古いキーワードが並ぶ作品ではありますが、せめてクライマックスにオープニングレベルの”おっ!”と思わせるシーンを見せてくれれば、そこそこのホラーとして評価できたかと思うのでそういう意味では残念な作品でしたね~

「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」・・・(450)

2009-02-16 00:54:00 | Weblog
「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」NEGATIVE HAPPY CHAINSAW EDGE
監督:北村拓司
原作:滝本竜彦
出演:市原隼人、関めぐみ、浅利陽介、三浦春馬、他
2007年・日本・109分<レンタル>

<STORY>
寮生活をする高校生、山本陽介は自分の人生に漠然とした不安を感じていた。ある日の夕方、公園で何かを見上げる制服姿の美少女を見かける。そこに、唸るチェーンソーを持った大男が現れた...

原作の滝本竜彦が”大槻ケンヂ”周辺の人脈で語られる、いわゆる”サブカル”の人だということもあって興味を持って観ました。
以前に滝本竜彦の「NHKにようこそ!」という本を読んだのですがいまいちピンとこなくて、今作には期待してたんですけど...う~ん何と言いますかこの人は結局「恋愛」が描きたかっただけなんでしょうね~
「チェーンソーの大男vs制服姿の美少女」といういかにもサブカル好きのする図式を用いながらも、結局恋愛だけか~という落胆は大きかったです。

一概にラブストーリーはダメ!って言う気は毛頭ありませんが、日本映画ってラブストーリーや感動もの(子供・老人、動物、難病)、他にはアートっぽい作品なんかが多すぎないですかね~...もちろん予算の都合はあるのでしょうけど...
個人的にはもっとエンターテイメントな作品や、逆にもっと深いメッセージ性を持った作品を観たいんですけどね~

「ロストボーイ:ニューブラッド」・・・(449)

2009-02-14 00:16:02 | Weblog
「ロストボーイ:ニューブラッド」LOST BOYS: THE TRIBE
監督:P・J・ピース
出演:タッド・ヒルゲンブリンク、コリー・フェルドマン、コリー・ハイム、ガブリエル・ローズ、トム・サヴィーニ、他
2008年・アメリカ・94分<レンタル>

<STORY>
吸血鬼がはびこる町に足を踏み入れた兄妹。「感染」してしまった妹を救うため、兄は吸血鬼ハンターの力を借りることにするが...

1987年製作の青春ホラー『ロストボーイ』の続編。
「ロストボーイ」には吸血鬼のリーダー役で、今や「24-TWENTY FOUR-」で大スターとなったキーファー・サザーランドが出演していましたが、さすがに今作には出ておりません(笑)にもかかわらず、コリー・フェルドマンとコリー・ハイムが出てるっていうのがハリウッドの光と影ですね~

内容的には特に語ることも無いようなヴァンパイアハンターものです。
「ロストボーイ」の時はヴァンパイアホラーをおどろおどろしく描くのではなく、青春映画として描いた点がなかなか斬新だったのですが、現在では特に目新しさもないですね。
さらに前作は監督が「セント・エルモス・ファイアー」「バットマン・フォーエヴァー」のジョエル・シュマッカー、プロデューサーが「リーサル・ウエポン」のリチャード・ドナーであるのに対し、今作はほとんど無名のスタッフだというのも象徴的ですね...作品の看板におんぶにだっこという感じは否めません。

まぁ良くも悪くも安っぽさが当時の雰囲気を思わせてくれますので、80年代ホラーと聞いて懐かしく思う方はご覧になってみても良いかと思います。

「ミスト」・・・(448)

2009-02-07 00:12:19 | Weblog
「ミスト」THE MIST
監督・製作・脚本:フランク・ダラボン
原作:スティーヴン・キング
出演:トーマス・ジェーン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ローリー・ホールデン、アンドレ・ブラウアー、トビー・ジョーンズ、他
2007年・アメリカ・125分<レンタル>

<STORY>
激しい嵐が街を襲った翌日、湖の向こう岸に不穏な霧が発生していた。デイヴィッドは息子のビリーを連れ、隣人の弁護士ノートンと街へ買い出しに向かう。3人がスーパーマーケットに入ろうとすると、店内は大混乱。外では軍人が歩き回り、サイレンが鳴り続ける。すると、ひとりの中年男が叫びながら駈け込んで来た。「霧の中に何かがいる!」と。店外を見ると深い霧が駐車場を覆っていた...

私が小説を読むキッカケになった、スティーヴン・キングの短編(中編?)「霧」の映画化作品です。
内容はホントに単純で霧の中から正体不明の怪物が現れて、そのためにスーパーマーケットに閉じ込められてしまた人たちの、まぁなんと言いますか人間模様を描いた作品です。
もちろん「モンスタームービー」ではあるのですが、それよりも極限状態に置かれた人々が人間性をむき出しにしていく様がリアルに描かれた人間ドラマという部分が非常に大きいですね~

原作自体が短いので、ほぼ原作に沿った作りになっています。
ただ...これはかなりの物議を醸し出したのですが...ラストがオリジナルとまったく違っています。
厳密に言うと原作オリジナルのラストの後に映画オリジナルのラストが付け加えられた形になってます。
これはネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、私は観終わった後非常にやりきれない思いでした。
キングがよくOKしたな~って感じですが、まぁ後々考えると確かにこれだけシビアな人間ドラマのラストとしてはこういう風にせざるを得なかったのかなぁとも思ったりします。

きっとラストは賛否両論あると思いますが、ホラーとしても人間ドラマとしても良く出来た作品だと思いますので心臓の強い方は(笑)ぜひご覧になってください。

「Sweet Rain 死神の精度」・・・(447)

2009-02-05 18:56:46 | Weblog
「Sweet Rain 死神の精度」Sweet Rain 死神の精度
監督:筧昌也
原作:伊坂幸太郎
出演:金城武、小西真奈美、富司純子、光石研、石田卓也、村上淳、奥田恵梨華、吹越満、他
2007年・日本・113分<レンタル>

<STORY>
死神が現れるのは、人が不慮の死を迎える7日前。観察期間の後、「実行」か「見送り」かを判断するのが仕事だ。今日の「ターゲット」は、27歳の一恵。家族を亡くし、恋人にも先立たれた薄幸の女性だ。しかし、ひょんなことから音楽プロデューサーが彼女の声に惚れ込み、歌手にならないかとスカウトされる。一恵の将来を期待し、死神は死を「見送り」にする...

伊坂幸太郎原作の映画化です。
個人的に伊坂幸太郎は好きな作家なので映画化されるたびにとりあえずは期待して観るのですが...元の話が良いのですごい駄作になることは無いのですが、映画作品としての出来はやっぱり”?”って感じですね~

伊坂幸太郎の本を読まれた方は、彼の文章が持つ独特の雰囲気がわかっていただけるかと思うのですが、結局彼の作品を映画化する監督さんたちはそれを表現しようとして失敗してると思うんです。
かろうじて「アヒルと鴨のコインロッカー」が上手くいったくらいですかね~
今作はキャスティングも上手くいってるとは思えませんし、金城武って相変わらず演技下手やなぁ~って印象しかないですね。

まぁ死神をテーマにしたなかなか面白いお話ですし、人の生き死にを扱っていながらも最終的に心温まるストーリーなのでご覧になられるのも良いかと思います。
ただ、伊坂幸太郎原作映画を紹介する時は毎回書いてるんですけど(笑)映画観る時間があったら原作を読んでください!