家庭内映画館

ホームシアターやAV機器、映画の感想・映画にまつわる話をだらだらと書き綴っていきます。

映画の感想・・・(16)

2005-07-24 03:07:02 | Weblog
「THE JUON 呪怨」監督:清水崇/出演:サラ・ミシェル・ゲラー、ビル・プルマン、石橋凌、他/2004・アメリカ:日本・98分<レンタル>

「リング」から始まった一連のJホラーブームですが、その火付け役の1作にして極めつけの「呪怨」のハリウッド・リメイク作品。ハリウッド・リメイクといっても監督もオリジナルシリーズの清水崇で舞台もオリジナルと同じ「あの家」です。
さすがに劇場版2作に比べるとよくできていたと思いますが、オリジナルのビデオ2作に比べるとやっぱり弱いですね~。
オリジナルは説明的なものをほとんど排除して怖いシーンを並べ、そしてただただ怖いままに観客はほったらかしで終わっていきます。とにかく衝撃的だったし怖かったです。それに比べて劇場版はやはりわかり易く作ったせいで、怖さが薄れてしまいました。

今作は、とりあえずなかなかよくできていたと思います。ラスト近くの佐伯家の殺戮劇は怖いです。っていうか佐伯剛雄役の人の顔怖いよ!(笑)笑ってる顔がすでに怖いってのは反則ですね。

とにかく「呪怨」はオリジナルのビデオシリーズが最高なので、そちらがお薦めです。

再びヘッドホン購入

2005-07-23 01:31:56 | Weblog
深夜リビングでテレビを見るときに必要になったのでリビング用にヘッドホンを購入。「AIWA HP-X122」です。基本的にテレビ・ラジオ用なので何でもよかったのですが、ネットで色々調べてみると価格に比べて音が良いらしく、どこでも絶賛されていたのでこれにしました。家電量販店ならどこに行っても売っていますし、どこでも1500円前後で買えます。
装着感が良くないとの意見が多いですが、映画1本見るくらいの時間なら私は苦にはならないですね。
具体的に低音がどう高音がどうとか、解像度がとか私はよくわかりませんが、それでも他メーカーの3~4千円のものよりは良い音、というかクリアに聞こえます。
コードが長く(3.0m)サイズも大きいので外で使うのはちょっと無理かもしれませんが、家で手軽に使えるヘッドホンをお探しの方にはお薦めします。

映画の感想・・・(15)

2005-07-18 02:42:41 | Weblog
「レディ・ジョーカー」監督:平山秀幸/出演:渡哲也、吉川晃司、他/2004・日本・121分<レンタル>

「グリコ・森永事件」をベースに書かれた、高村薫の大ベストセラー小説の映画化。
...何と言うか、もちろん原作が”人間ドラマ”であることは重々承知しています。が、それと同じくらいの比重でサスペンスとして描かれていると思っていました。しかし、この映画はあくまで”人間ドラマ”として、正直サスペンス部分はないがしろにされていると言っても過言ではないような作りですね~。

就職差別で日之出ビールをクビにされた兄を持つ物井清三(渡哲也)がその兄の死をキッカケに4人の競馬仲間(大杉漣、吉川晃司、吹越満、加藤晴彦)と共に日之出ビールを脅迫し、20億の金を要求する。人質は350万キロリットルのビール...とにかく「地味」です(笑)。「重厚」とかではなく「地味」です。個人的には「太陽を盗んだ男」のような雰囲気になるものだと思っていたんですけど...とにかく誘拐も脅迫も身代金強奪もおまけのような感じで、あくまで人間ドラマとして描かれていますね。

原作を読んだのはもうかなり前なので細かいところまで憶えてませんが、結構変わっていますね。と言うか、あの長さはそのままでの映画化はさすがに難しいんでしょうけど...それで”人間ドラマ”としての方向に持っていったんでしょうけど絶対に間違いですね。どうせそのままの映画化が無理ならサスペンス映画として、エンターテイメント作品に仕上げた方が良かったのでは?まぁ日本では「重い人間ドラマ」は格調高くて「エンターテイメント」は軽く見られるような風潮があるんでしょうがないですけどね~。

なんか救いが無くて最後の最後まで見ていて痛々しいほどの哀しい映画でしたね(もしかしたらあれは”ハッピーエンド”なのかも知れないけど)...長塚京三、國村隼、岸部一徳、吉川晃司あたりは凄く良かったので本当にもったいないと思います。

「狼よさらば」・・・(14)

2005-07-14 01:40:59 | Weblog
「狼よさらば」監督:マイケル・ウィナー/出演:チャールズ・ブロンソン他/音楽:ハービー・ハンコック/1974・アメリカ・94分<セルDVD>

ブロンソンの代表作「DEATH WISH」シリーズの1作目。
街のチンピラに妻を殺され、娘を廃人にされた男”ポール・カージー”が銃を手に独り自警団として街のダニどもを次々に血祭りにあげてゆく...多分高校生くらいの頃にテレビ放映で観て以来、オリジナル全長版としては初めて(!)観ました。
昔観た時は何と言うか”必殺仕事人”というか、警察だけでは対処できない悪人たちを殺す正義の味方、という印象があったのですが...今回観直してみて一番思ったのは「悪を倒す」という単純な話では無いのではないか?ということでした。自らが囮になって強盗を誘い、殺す。警察に張り込まれている時も抜け出してまた強盗を殺していましたしね...兵役拒否者であったりどちらかというと平和主義者の様な描かれ方をしていますが、途中でガン・マニアだった父親のことが語られるように実は「内なる狂気を秘めた男」だったのではないでしょうか?

邦題に「狼」という言葉が使われているように、まさに「羊の皮をかぶった狼」が悪人に対する”復讐”をしていく内にその暴力性に目覚めていったんだと思います。
何より妻を殺した犯人を探したり、殺したりするわけでは無く真犯人はまったくの野放しですからね~。
”街のダニどもを一掃する!”という大義名分のもとに、己の欲求を剥き出しにしていったのでしょうね。

そして、その”暴力性”や”狂気”のようなものは実は誰もが心の奥底に持っていて、それはいつどんな形であらわれるかも知れないということを描きたかったのでは?と思います。
あと、銃社会に対する警鐘の意味もあったのかも知れませんね。

そして「まだまだ終わらないよ~」っていう印象的なラストシーンで幕を閉じます。
実際、その後数本の続編が作られます。2作目の「ロサンゼルス」(これもDVD買ったのでまた感想書きます)、3作目の「スーパー・マグナム」までは観た憶えがありますが...まだ何本かあるみたいですね。機会があれば観てみようかと思います。

「キリング・オブ・サイレンス~沈黙の殺意~」・・・(13)

2005-07-09 02:03:29 | Weblog
「キリング・オブ・サイレンス~沈黙の殺意~」監督:サイモン・ハンター/出演:ジェームズ・ピュアホイ、レイチェル・シェリー/1998・イギリス・95分<セルDVD>

驚くほど安い値段で売っていたので購入(笑)。B級ホラーには散々痛い目にあっているのですが「出来の悪い子ほどカワイイ」ってなもんなのでしょうか?とはいえ、昔とは事情がかなり違っていてすべてのホラーを愛情持って観るのは不可能です...どこから見つけてくるのか知りませんが、B級・C級ホラー多すぎ!

で、この映画...普段あまり観ませんがイギリス映画です。
囚人を監獄島へ運ぶ船が故障で立ち往生。で、その隙に凶悪犯レオ・ロークが脱走し、近くの灯台へ。灯台の番人を殺害、その後船が座礁して逃げてきた乗組員・囚人を次々と殺害してゆく...基本的にはサイコ・サスペンスですね。
レオ・ロークという男の極悪っぷりがイマイチ伝わってこないため、みんなが恐れおののいている様がちょっと滑稽に見えたり、まぁツッコミどころも多々ありますが予想に反して緊迫した雰囲気を出してて「良かった」とまでは言いませんが「なかなか頑張ってる」というくらいの評価はできるかと思います。
もしアメリカで撮っていたらこの雰囲気は出なかったかもしれませんねぇ~...お国柄の勝利といったところでしょうか?ハリウッド的ではないチープな作品ですが、却って良い雰囲気を出せていると思います。