家庭内映画館

ホームシアターやAV機器、映画の感想・映画にまつわる話をだらだらと書き綴っていきます。

「リンカーン/秘密の書」・・・(793)

2013-07-27 03:37:20 | Weblog
「リンカーン/秘密の書」ABRAHAM LINCOLN:VAMPIRE HUNTER
監督:ティムール・ベクマンベトフ
製作:ティム・バートン、ティムール・ベクマンベトフ、ジム・レムリー
出演:ベンジャミン・ウォーカー、ドミニク・クーパー、アンソニー・マッキー、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ルーファス・シーウェル、他
2012年・アメリカ・105分<レンタル>

<STORY>
まだ少年だったリンカーンは母親をバンパイアに殺され、復讐を遂げるため戦いの術を学びはじめる。やがて成長したリンカーンは、奴隷制度を隠れ蓑に“食事”を手に入れるバンパイアと、それを利用して金儲けを企む政治家たちの姿を目の当たりにし、昼は政治家として奴隷解放を訴え、夜は斧を手にしたハンターとしてバンパイアと戦うようになる...

大統領vsバンパイアという奇想天外なアクション・ホラー・エンターテイメント。
ティム・バートンが製作で関わってますが、個人的にはあまりティム・バートンには興味なくて、監督作品もほとんど観てません。
ただ「ウォンテッド」のベクマンベトフが監督ってことなので、ちょっと興味があって観てみました。
まぁさすがにアクション・エンターテイメントとしては及第点の作品だと思います。
残念ながらホラー色は弱いですが、このテの作品ではその辺はしょうがないところですね。

「ウォンテッド」でも非常に面白い画を見せてくれましたが、今作でも画面作りはさすがだと思わせてくれます。
時間的にも長過ぎず、見やすいです。
ただ、脚本がイマイチですね~...なんか全体的にバタバタしていてとっ散らかってしまってる印象がありますね。
まぁ2時間弱の尺に何十年かのドラマを詰め込んでるし、バンパイアハンターと大統領と2つの話が進んでるので余計まとまりが悪く感じました。
正直言って大統領である意味ってあんのかな~?って感じですね...根底から今作を否定するような感想ですが(笑)
もちろん奴隷制度や南北戦争など、リンカーンである必要も理解できるのですが、別に大統領で無くても何とかなる話だとは思います。
そうなってくると、他のバンパイアハンターものの作品との差別化が出来ないということもありますが...。

とにかくアメリカ人で無く、世界史にも弱い(笑)私にとっては、リンカーンを主役にしたことでイマイチな作品に感じられました。
普通に楽しんで観れるエンターテイメント作品ではありますが、それ以上のものは無かったです。

「インブレッド」・・・(792)

2013-07-24 09:52:07 | Weblog
「インブレッド」INBRED
監督・脚本:アレックス・シャンドン
出演:ジョー・ハートリー、シェイマス・オニール、ジェームズ・ドハティ、ジェームズ・バロウズ、ニール・レイパー、他
2011年・イギリス・98分<レンタル>

<STORY>
4人の少年犯罪者たちが、社会奉仕活動のため保護監察官に引率されて人里離れたヨークシャーの田舎にやってくる。4人は地図にも載っていないひなびた村に連れてこられるが、そこは邪悪な悦楽に浸る鬼畜のごとき異常者たちが住む悪夢のような場所だった...

結構期待したんですけどね~...「2000人の狂人」に「悪魔のいけにえ」のテイストをミックスしたような作品ですが、もちろんそこまでは届いておりません。
イギリス映画ですがアメリカ南部の排他的な感じを出そうとしてるのでしょうね~何故かバンジョーを弾いてたりします(笑)
まぁ何と言いますか、時代もあるのでしょうけど、”狂気”があくまで”作りものの狂気”にしか見えないんですよね~
プロットだけ見るとどれだけ凄まじいものを見せてくれるのか?と思いますが、
狂気と笑いのスレスレの線を狙ってるのでしょうけど結構コメディ要素も強いですし、何より画面に迫力がありません。
もちろん「2000人の狂人」のような牧歌的な映像の中で行われるグロい殺人劇ってところも狙いなんでしょうけど
多分アレクサンドル・アジャが撮ってたら、もっと凄まじいことになってたと思いますよ。
あと、一つ気になったのはリーダー格のパブのマスターが地元の者に関わらなければ問題は起こらないと忠告したり
結局自分の息子がよそ者に手を出したと思い込んで皆殺しにすることに決めましたが、これが無ければ彼らは無事だったのでしょうか?
この村によそ者がやってくる頻度やその中でどれくらいの割合で殺害することにするのかがわかりませんので
もちろん村ぐるみで殺人を行うことは常軌を逸してることではありますが、誰でも見境無く殺す訳ではないってことになると
そんなに異常でも無いな~っていうか看板に偽りありだな~と思ってしまったりもしますね。

上にも書きましたが”狂気と笑いのスレスレの線”ってところを狙ったと思いますが
個人的にはコメディ寄りに見えてしまったので、その分入り込めなかったです。
まぁそんなに悪い作品では無いとは思いますが、異常性だけで言うと「変態村」の方が遥かに上ですね(笑)

「夜明けのゾンビ」・・・(791)

2013-07-22 09:30:42 | Weblog
「夜明けのゾンビ」EXIT HUMANITY
監督・脚本:ジョン・ゲデス
出演:マーク・ギブソン、アダム・セイボールド、ジョーダン・ヘイズ、ディー・ウォーレス、ビル・モーズリイ、他
2011年・アメリカ・113分<レンタル>

<STORY>
南北戦争中に世界中でゾンビが大量発生。愛する家族がゾンビ化してしまい、失意に暮れるエドワードは放浪の旅に出るが、彼が遭遇したのはゾンビよりも凶悪な人間たちだった...

う~ん...これはちょっと「ゾンビ映画」とは呼びにくいな~
確かにゾンビを描いてますし、まぁ全編にわたってゾンビは出てきます。
が、ゾンビはあくまで一つの要素であって、本質は違う感じがします。
原題が「EXIT HUMANITY」で、正直意味はよくわかりませんが
多分戦争やゾンビの発生で人々が人間性を失って行くことの虚しさとか哀しみとか
そういうことを主人公の目を通して語りたかったのかな~っと。

そんなに予算の掛かった作品だとは思いませんが、非常に丁寧に撮られてますし、映画としてはよく出来てると思います。
ただ、ゾンビ映画として観てしまうとかなり物足りないし、退屈な作品に思えるかも知れません。
あと長いですよね~...基本”人間ドラマ”だと思うので作品の内容を考えるとこんなもんかな~とも思いますが
”ホラーエンターテイメント”を期待して観ると、2時間弱の尺でこの静かな人間ドラマは厳しいかと思います。
まぁそういう意味では今作も邦題の付け方があざといですよね。

悪い作品では無いと思いますが、邦題やパッケージのイメージとはちょっと違う作品なので
逆にフラットな気持ちで観ていただきたい作品ではあります。

「エクスペンダブルズ2」・・・(790)

2013-07-13 02:33:49 | Weblog
「エクスペンダブルズ2」THE EXPENDABLES 2
監督:サイモン・ウェスト
出演:シルベスター・スタローン、ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ドルフ・ラングレン、チャック・ノリス、ジャン=クロード・ヴァン・ダム、ブルース・ウィリス、アーノルド・シュワルツェネッガー、他
2012年・アメリカ・102分<レンタル>

<STORY>
東欧バルカン山脈の山岳地帯に墜落した輸送機に積まれていたデータボックスを回収する仕事を引き受けたエクスペンダブルズだったが、ヴィラン率いる武装グループの襲撃を受け、データボックスを奪われた上に、仲間の一人が命を落としてしまう。ボックスの中のデータには旧ソ連軍の埋蔵プルトニウムの隠し場所が記されており、ヴィランは他国に売り捌こうとしていた...

素晴らしい!相変わらずのバカ映画(良い意味で)だ!
多分1作目の時にも書いたと思うのですが、80年代のスライ、シュワ、ノリス、ヴァン・ダムの肉弾アクション映画で育ってきた私としましては
もう言うことないくらい血湧き肉踊る作品でした。
監督はスライから「コン・エアー」のサイモン・ウェストにバトンタッチされていますが
さすがに「コン・エアー」の監督だけあって、全く期待を裏切らない出来ですね。

中身は1作目と同じです(笑)スライ率いる傭兵部隊が、ひたすら殴って蹴って、撃って刺して爆破する、そんな作品です!
もちろん多少のCGは使われているでしょうけど、基本的にはマッチョなおっさん達が暴れ回るという
非常にアナログなエンターテイメントアクション作品に仕上がっております。

今作の特筆すべき点は何と言ってもチャック・ノリス師匠の登場です!もう強すぎて笑うしかないです!
とにかくノリス師匠は無敵だし、ヴァン・ダムは美しい蹴りを見せるし、シュワは”I'LL BE BACK”って言うし(笑)
もう文句の付けどころの無い作品ですし、80年代アクション好きならスライとシュワが一緒に暴れてるだけで感涙です。
とにかく観て下さい!としか言えません。劇場に観に行かなかったことを本当に悔やんでおります!

「388」・・・(789)

2013-07-06 03:37:40 | Weblog
「388」388 ARLETTA AVENUE
監督・脚本:ランドール・コール
製作総指揮:ヴィンチェンゾ・ナタリ
出演:ニック・スタール、ミア・カーシュナー、デヴォン・サワ、シャーロット・サリバン、クリスタ・ブリッジス、他
2011年・カナダ・87分<レンタル>

<STORY>
高級住宅街アレッタ通り388番地に屋敷を構える、ジェームズとエイミーの夫婦。ひょんなことからエイミーとけんかをしたジェームズはそのまま仕事に出るが、帰宅してみると彼女は書き置きを残して姿を消していた。不安に駆られ、家族や友人に連絡するも、誰もエイミーの所在を知らないという。ジェームズ一人が残された家では、窓ガラスが割られたり無言電話がかかるように。やがて、ジェームズはパソコンの画面に拘束されたエイミーの姿を見つけ...

配給がアルバトロスってことでかなり不安でしたが(笑)ヴィンチェンゾ・ナタリの新作なので観てみることにしました。
で、まず大きな勘違いをしておりまして非常に恥ずかしいのですが、ヴィンチェンゾ・ナタリは”製作総指揮”で監督も脚本もしておりません。
ってことは、まぁ根本的に”ヴィンチェンゾ・ナタリの作品では無い”ってことですね...まったく初歩的なミスです。
(ちなみにクレジットで監督の名前が出てきて初めて間違ってることに気づきました...笑)

でも、まぁしょうがないのでとりあえず観てみましたら、ここでもう一つ衝撃がありました。
何と先日観た「ATM」という作品と同じような内容じゃ無いですか!何か損したような気分です。
「ATM」と違うのは、こちらの方がまだ”動機(目的)”という点に関しては何となくわかるっていうところですかね~?
映画作品としては「ATM」の方が(オチを除けば)エンターテイメントとして楽しめました。
こちらはオチはまだわかりやすいですが、全編地味で静かな不条理サスペンスです。

この2本をミックスして、犯人のキャラ設定をもう少しわかりやすくすれば面白い作品が出来たと思うのですが
「ATM」にしても今作にしても正に”二分の一”レベルの薄さでしたね。
ちなみに主演は「ターミネーター3」で大不評だった、ブサイクになってしまったジョン・コナー(笑)でお馴染みのニック・スタールです。