家庭内映画館

ホームシアターやAV機器、映画の感想・映画にまつわる話をだらだらと書き綴っていきます。

「2001人の狂宴」・・・(142)

2006-08-31 01:04:12 | Weblog
「2001人の狂宴」2001 MANIACS
監督:ティム・サリヴァン
製作:イーライ・ロス、スコット・スピーゲル、ボアズ・イェーキン
出演:ロバート・イングランド、リン・シェイ、ジュゼッペ・アンドリュース、ジェイ・ギルスピー、他
2005年・アメリカ・88分<レンタル>

<STORY>
道に迷って辿り着いた小さな村で住民からの歓迎を受ける若者たち。しかし、そこは南北戦争で虐殺に遭い、殲滅された村だった。亡霊と化した住民は次々と若者たちを...

元祖スプラッタの帝王、ハーシェル・ゴードン・ルイスの名作カルトホラー「2000人の狂人」('64)のリメイク。
...ちなみにH・G・ルイスは80年代のスプラッタ・ブームで再評価された監督ですが、正直「2000人の狂人」以外は大して面白い作品は撮ってないです(笑)

実は今作は観るつもりなかったのですが、製作が「キャビン・フィーバー」「HOSTEL」(日本未公開)のイーライ・ロスだということで借りて観ました。

これが意外とよく出来てます!もちろん残酷描写の連発でキライな人には耐えられないような作品ですが、ホラー好きにはオススメの1本です。
基本的にはオリジナルを踏襲しておりますが今作のほうが雰囲気はシリアスですね...あの意味不明なくらいの脳天気さが恐怖を増してたオリジナルとは、そういう意味では一線を画す感じではあります。
もちろんツッコミどころは満載です(笑)有色人種を入れたこともそんなに大きな変化にはなってなかったし、主人公が元々南部出身ってのもあんまり関係なかったし...

オチも良かったです!オリジナルの牧歌的な終わり方もあれはあれで有りだと思いますが、今回のハードコアなラストは良かったですね~

...まぁあんまりこのテの鬼畜ホラーを褒めてると人間性疑われそうですが(苦笑)あくまでフィクションとして楽しんでおりますので。私はマトモです(多分)。

イーライ・ロスの監督作「HOSTEL」が日本未公開なので早く観たいです!
※ちなみに今作は「18禁」です。大人になってから観てください。


「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 死霊創世記」・・・(141)

2006-08-27 04:16:25 | Weblog
「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 死霊創世記」NIGHT OF THE LIVING DEAD
監督:トム・サヴィーニ
製作総指揮・脚本:ジョージ・A・ロメロ
出演:トニー・トッド、パトリシア・トールマン、他
1990年・アメリカ・88分<セルDVD>

<STORY>
母の墓参りの途中、バーバラと兄のジョニーはゾンビに襲われた。妹を守るため兄は死ぬ。恐怖と悲しみの中バーバラは近くの民家に立てこもる。民家には黒人青年のベンのほか、若いカップル、中年夫婦と大怪我を負ったその娘が集まってくるが、外部との連絡が取れない中、周囲は生ける屍の群れに取り囲まれていた。バーバラたちはテレビを通して、甦った死者たちが人間を襲って食い殺していることを知り、なんとか脱出しようと試みるが...

現在のゾンビ映画の基礎となった、ジョージ・A・ロメロ監督作「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」のリメイク作品。
監督はロメロの盟友でもある特殊メイクの大御所トム・サヴィーニ。
ロメロも製作に関わってるだけあって作りも真面目ですし、なかなか良く出来たリメイクだと思います。

オリジナル版と比べると恐怖色よりはエンターテイメント性が高く、「ゾンビ」でいうと”ダリオ・アルジェント監修版”という感じですね。

オリジナルとは20年くらいの差がありますので技術的な部分はさすがに進んでいますが、それ以外は基本的にオリジナルを踏襲しています...ラストは変更されていてヒネリが効いています。ただオリジナル版のようなショッキングさは無いですね。

ホラーの好きな方は観て損のない1本だと思います。
ただ、できればオリジナル版も観て欲しいです。

「輪廻」・・・(140)

2006-08-18 01:12:41 | Weblog
「輪廻」
監督:清水崇
出演:優香、香里奈、椎名桔平、他
2005年・日本・96分<レンタル>

<STORY>
昭和45年。群馬のホテルで、11人が殺された。幼い少女まで犠牲となる凄惨な事件。動機は不明。犯人も謎の死を遂げる―。
35年後、現代。全国で行方不明者が続発、不明者の共通点は、年齢が35歳以下ということだけ。姿を消した人々は35年前の被害者の生まれ変わりだというのか?そして姿を消した人々が、あのホテルに導かれる...

Jホラーの原点にして究極の作品「呪怨」を生み出した清水崇の新作ということで期待して観たのですが...正直言ってよくわかりませんでした(笑)
「輪廻転生」をテーマに過去の殺人事件とそれを題材にした映画がリンクしていき、そこに事件の被害者たちの生まれ変わりが絡んでくるんですけど...とにかく非常にわかりにくくて、最後になんとなく「そういうことなのかなぁ~?」っていう感じで納得しましたが、まぁ正直言ってあんまり面白くなかったです。

「呪怨」シリーズ(ビデオ・劇場用映画・リメイク合わせて5作)のイメージを払拭しようとしたのか?...もちろんそれもあるでしょうし、何よりプロの映画監督が同じことばかりしていてはいけないと思ったのでしょうが、奇を衒い過ぎて難しい作品になってしまいましたね...黒沢清的失敗ですね(苦笑)

ホラーは基本的に「生き死に」を扱ってるジャンルですので「宗教観・哲学観」は当然盛り込まれてきますが、それでも面白いホラーっていうのは基本的にシンプルですよ...「悪魔のいけにえ」然り「ゾンビ」然り...。

少なくとも「呪怨」(オリジナル・ビデオ版)という傑作を生み出してるわけですから、才能のない人ではないと思いますので、次作に期待します。

「HAPPY BIRTHDAY」・・・(139)

2006-08-14 00:42:28 | Weblog
「HAPPY BIRTHDAY」
監督:及川拓郎
出演:天野浩成、大西麻恵、平塚真介、増本庄一郎、他
2005年・日本・51分<レンタル>

<STORY>
閉ざされた廃工場。灰色のつなぎを着た7人の男女が、広々としたフロアの中央に佇んでいる。自分たちのおかれた状況が理解できず、戸惑った表情の7人。傍らでは、木製の机に向かってタイプライターを打っている白髪の老人。
そして老人が口にした言葉は・・・
「とにかく今は生き残ることを考えた方がいい―」
突如、『淘汰者』と名乗る男が現れる。その瞬間から、『淘汰者』と7人の男女の生死をかけた禁断のゲームが始まる。
“交差点”“テストパターン”次々と語られるキーワード。明らかになる真実。
このゲームの目的は何なのか?そしてこの7人が集められた理由とは...

”サスペンス・ホラー”のような感じで宣伝されてるんですけど...まぁ確かにそういう側面も持ってますが、”SFタッチの人間ドラマ”という感じですね~。
監督自身は”ファンタジー”だと言ってます。

どういう目的で作られたのか?よくわかりませんが、おそらく低予算のせいもあるんでしょうけど、ほとんど学生映画の延長線上にあるような安っぽい映画です。

途中で謎が明かされていき、”ああいうこと”をサスペンス・タッチで映像化したものだとわかります...もっというなら”擬人化した”とも言えるかもしれませんね。
それがわかった時点でオチがわかります(笑)

とにかく安っぽいサスペンスにしか見えません。お金が無いならもっと時間やアイデアで何とかできなかったのでしょうか?
1時間弱の短い作品ですが、時間の無駄です。

一番驚いたのは「淘汰者」役の増本庄一郎が吉本興業所属で昔はお笑い芸人だったこと、さらに奥さんが声優の冨永みーなだったことですね~...この作品自体にはこれを越える衝撃はありません(笑)

映画の感想・・・<番外編>

2006-08-13 02:23:08 | Weblog
「LOST シーズン1」全25話観終わりました...何じゃこりゃ~!!25話も使ってやっと”プロローグ”終了って感じではないですか!!謎は一つも解けてないし、やっとここから盛り上がる!ってとこで終わってます。
あ~早く続き観てぇなぁ~...ケーブルテレビだと放送してるみたいっすね...実家がケーブル契約してるんでちょっと調べてみます。
それがダメとなると海○盤を買ってしまうか...?(←ダメですよ...笑)

「ナイト・ウォッチ」・・・(138)

2006-08-12 01:33:53 | Weblog
「ナイト・ウォッチ」NOCHNOI DOZOR
監督:ティムール・ベクマンベトフ
出演:コンスタンチン・ハベンスキー、ウラジミール・メニショフ、マリア・ポロシナ、他
2004年・ロシア・115分<レンタル>

<STORY>
舞台は現代のモスクワ。人間の中に“異種(アザーズ)”と呼ばれる、特殊な超能力に目覚めた種族がいる。彼らは“光”と“闇”の両勢力に別れ、かつて世界は両軍の熾烈な戦争が続いていた。だが、キリのない争いを終わらせるために、彼らはお互いを監視する協定を結ぶ。人間社会で闇にまぎれて悪事を働くヴァンパイア、魔女、魔術師たち……そういった闇の異種を監視する光の者を“ナイト・ウォッチ(闇の監視人)”、一方、光の異種を監視する闇の者を“デイ・ウォッチ(光の監視人)”とし、両者のデリケートなバランスのうえで、世界の秩序は守られていた。しかし今、人類の運命は再び危機にさらされることに...

「ロシア版マトリックス」との触れ込みでしたが...まぁ確かに映像やストーリーなんかも似ている部分は感じます。ただ、マトリックス1作目を観たときの衝撃というか感動みたいなものは残念ながら無かったですね~。

今作は3部作の1作目でこの後「デイ・ウォッチ」「トワイライト・ウォッチ」と続くそうで...しかも物語としては独立した作品というよりは完全に1本の作品を分割した、って感じの作りになってますね(「マトリックス リローデッド&レボリューションズ」や「キル・ビルVol.1&2」みたいに)

確かに映像はなかなか頑張っていて迫力があります。ましてや普段ロシア映画なんか観ませんから(ちなみに「妖婆 死棺の呪い」以来です...笑)イメージとのギャップも手伝って、そういう意味ではそれなりの評価は出来ると思います。
ただ、何かゴチャゴチャしていて話がイマイチわかりにくいし、何より役者に魅力が無いですね~。ロシアの役者事情はわかりませんが、少なくとも日本人が魅力を感じるような美的センスではないように思います。

とにかく3部作の1作目ですし、ましてや話は完全に途中ですので、少なくとも2作目の「デイ・ウォッチ」を観るまでは何とも評価はしにくいですね。
ネット上での情報を見るかぎりでは「デイ・ウォッチ」は1作目のヒットを受け、さらにレベルアップしているそうなので、とりあえずは期待しておきます。

「ブース」・・・(137)

2006-08-09 00:27:48 | Weblog
「ブース」Booth
監督:中村義洋
出演:佐藤隆太、小島聖、池内万作、芦川誠、他
2005年・日本・73分<レンタル>

<STORY>
深夜ラジオ番組の人気パーソナリティー、勝又真吾。その日、局の都合で急遽変更になったラジオ局のDJブースはいわくつきのブースだった。そこは開局当時、アナウンサーが怪死を遂げた場所なのだ。許せない一言をテーマにリスナーから恋愛相談の電話がかかり始め、真吾の生放送はいつものようにスタートした。しかし。小学生の少女の悩みを聞いている真吾の耳にいきなり怪しい女の声が聞こえてくる。混乱するブース。その声をきっかけに真吾の過去が、裏切りが、傲慢さが生んだ猜疑心が生放送中の彼を襲い始める。まるで真吾を呪い殺そうとでもするかのように...

下の「プレイ」と同じく“絶対恐怖”をテーマにしたシリーズの第2弾。
「プレイ」はさっぱり面白くなかったですが(苦笑)こちらはなかなか健闘していると思います。結構怖いですし、作りも上手いですね~。

佐藤隆太扮するラジオの人気DJが実は嫌なヤツで、色んな人から恨みをかうようなことを当たり前のようにしている男で、呪いなのか?ただの混線なのか?怪しい女の声をキッカケにしてこのDJは精神的に追い込まれていきます。

タイトルになっている「ブース」っていうのはラジオのブースのことなんですが、外のスタッフたちの声は中からは一切聞こえないんです。
その辺も上手く利用して、ブースの中と外の対比もビジュアル的な面も含めて良い感じです。

ラストの”女性”も怖いです!和製ホラーとしてはなかなか良い出来だと思います。
時間も短くて観易いですし、ホラーの好きな方にはおすすめします。

「プレイ」・・・(136)

2006-08-05 02:26:09 | Weblog
「プレイ」pray
監督:佐藤祐市
出演:玉山鉄二、水川あさみ、小日向文世、他
2005年・日本・77分<レンタル>

<STORY>
ミツルとマキは、ひとりの少女を誘拐した。廃校になった小学校の校舎に仲間と身を潜める二人。もうすぐ身代金が入ってくる。それをヤクの資金として、うだつのあがらない“今”からぬけ出すのだ。しかし、ミツルの誘拐には、ひとつの誤算があった。誘拐した篠原愛という少女は、すでに死んでいたのだ。廃校に響く怪しい物音。校舎の中に見え隠れする少女の姿。手首を切り取られてひとりひとり死んでいく誘拐犯たち。
そして、少女をめぐる謎は、ひとりの男の“封印した悲しい過去”までも明らかにしていく...

...基本はホラーです。が、怖くないです。もっと言えば面白くもないです(苦笑)

とにかく玉山鉄二演じるミツルの描き方が中途半端。善にも悪にもなりきれてなくて見ていてイライラします。

最終的にはミツルの過去の話が出てきて「泣ける」話になっていきます。
まぁ泣かせようとし過ぎて全然泣けないんですけど(笑)
一言で表現するなら「贖罪」ですね。泣けるホラーというよりはホラーの形を借りた
人間ドラマです。

最後のエヴァンゲリオン的なオチだけは良かったです。
が、とにかく観なくていいです。