家庭内映画館

ホームシアターやAV機器、映画の感想・映画にまつわる話をだらだらと書き綴っていきます。

「高校大パニック」・・・(461)

2009-04-28 23:29:03 | Weblog
「高校大パニック」PANIC IN HIGH SCHOOL
監督・脚本:石井聰亙
出演:梅津正信、中村ジョー、他
1976年・日本・16分<レンタル>

<STORY>
加熱する受験戦争と管理教育に抑圧された高校生が、猟銃を手に学校を襲撃する...

78年に長編としてリメイクされた同名作品のオリジナル版です。
数年前に石井聰亙作品がDVD-BOXとして発売された時に収録されたのですが
今回単品発売を機にレンタルされました。

石井聰亙の19歳の時の処女作ということで、あくまで学生の自主制作映画ですし、
特別素晴らしい作品だということもありません。
ただ、疾走感や焦燥感、作品全体を貫く何とも言えない孤独な戦いみたいなものは
後の石井作品に通ずる感じはありますね。

時間も短いですし、あくまで「習作」の域を出ないものですが
日本に数少ないパンクな映画監督の原点だと思うと感慨深いですね。

「P2」・・・(460)

2009-04-25 00:52:14 | Weblog
「P2」P2
監督:フランク・カルフーン
制作:アレクサンドル・アジャ、グレゴリー・ルヴァスール
脚本:フランク・カルフーン、アレクサンドル・アジャ、グレゴリー・ルヴァスール
出演:レイチェル・ニコルズ、ウェス・ベントリー、他
2007年・アメリカ・97分<レンタル>

<STORY>
高層ビルのオフィスでひとり残業をしていたアンジェラ。ようやく仕事を終え、帰宅するため地下駐車場“P2”に降りた彼女に戦慄の恐怖が襲い掛かる...

現在ホラー映画界ではイーライ・ロスと並んで期待のホープ、アレクサンドル・アジャ製作のホラーです。
監督はしていませんが、今作もなかなかハイテンションなグロシーンが炸裂しておりますね。

ネタバレまったく無しでは何も書けませんので、以下若干のネタバレありです。
これは冒頭で明かされますので、知っててもさほど問題無いとは思いますが...

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ストーリーは正直言いましてありきたりと言いますか、さほど目新しくもない、いわゆる”ストーカー”ものです。
アンジェラに惚れた駐車場の警備員が人のいなくなるクリスマスシーズンを見計らってアンジェラをオフィスビル内に監禁してしまうという、話だけ聞くとB級のいかにもなサイコサスペンスっぽいですが、全編テンション高めで痛い描写の多いなかなかの良作に仕上がっております。
同じ”警備員”を扱ったホラーでも某黒○監督の作品とは天と地ほどの差がありますね(笑)

上にも書きました通り、オーソドックスな作りですので全体的にこれといった驚きのある展開もないですし、まぁ最後の最後まで大体予想の出来る内容です。
が、緊張感と痛々しさ(爪はアカン!...笑)はなかなかのものですのでホラー好きの方はぜひ。

ちなみにタイトルの「P2」は”地下二階駐車場”という意味です。

「長い長い殺人」・・・(459)

2009-04-18 00:20:43 | Weblog
「長い長い殺人」長い長い殺人
監督:麻生学
原作:宮部みゆき
出演:長塚京三、仲村トオル、谷原章介、平山あや、大森南朋、酒井美紀、窪塚俊介、伊藤裕子、西田尚美、床嶋佳子、佐藤めぐみ、金子賢、他
2008年・日本・135分<レンタル>

<STORY>
刑事部・部長、響武史は、会社員、森本隆一の轢き逃げ事件の捜査していた。妻・法子は、夫の死を悲しむ様子もなく、犯人と疑ったが、彼女はその日、女友達の家に泊まっていたというアリバイがあった。その後、森本には2億8千万円もの保険金が掛けられていることが判明。派手好き、遊び好きの法子には愛人がいるらしい。そこに、第一発見者である女性から響に情報を提供するとの連絡が入った。しかし、そにには罠が潜んでいた...

宮部みゆき原作の映画化作品です。
宮部みゆきは結構読んでるんで、これも読んだはずですが...内容は完全に忘れてますね(笑)
連作短編という形のオムニバス形式で、各章の主人公の「サイフ」が一人称で語り部となるユニークな作りですが、内容は正統派のサスペンスミステリーですね。

ストーリーは一つの連続殺人が大きく柱としてあって、その周辺に関わる人々のサイドストーリーを描きながら物語が進んでいく、一種の群像劇になっています。
殺人を繰り返す犯人とそれを追う刑事と探偵と少年の3人の男達のなかなか熱い物語で、個人的には結構感情移入して観ました。こういう話は割りと好きな方ですね~

時間が2時間以上あって結構長いし、ミステリーといってもそんなに派手なドラマではないので退屈する方もいるかもしれませんが、なかなか良かったです。
少なくとも、同じ宮部みゆき原作で森田芳光が原作を台無しにしてしまった(笑)「模倣犯」の10倍は面白いです!

「ゾンビリアン」・・・(458)

2009-04-11 00:11:27 | Weblog
「ゾンビリアン」DAYS OF DARKNESS
監督・脚本:ジェイク・ケネディ
出演:トム・エプリン、サブリナ・ジェンナリーノ、トラヴィス・ブローゼン、ロシェル・パッティソン、他
2007年・アメリカ・85分<レンタル>

<STORY>
ある晩、凍結されたエイリアンの種が含有された巨大隕石が地球に衝突。その後、キャンプから街に戻ったスティーブとミミは、ゾンビとなった人々を目撃する...

え~脚本がヒドいですね(笑)
タイトルを見ておわかりの通り「ゾンビ+エイリアン」です。が、ストーリーはエイリアン的なのに対し、お金が無くてほぼゾンビしか出てきません。しかもほとんどノーメイクで(笑)ゾンビと人間の区別がつかないような状態です。

アクションシーンも非常にショボくて、迫力ゼロです。
さらにこれも予算の都合でしょうけどゾンビの数が少なくて、どうみても「何とかできるやろ?」っていうレベルにしか見えません。
あのゾンビにどんどん殺されていくのはリアリティー感じませんね~

一応”立てこもり系”のホラーなので期待したんですけど、あまり立てこもる意味も無かったように思いますね。
登場人物がそんなに多くないにも関わらずトラブルメイカーが2人もいたり、オチもグダグダだったり...まぁダメB級ホラーの見本みたいな作品です。

「デイ・オブ・ザ・デッド」・・・(457)

2009-04-04 02:13:55 | Weblog
「デイ・オブ・ザ・デッド」DAY OF THE DEAD
監督:スティーヴ・マイナー
原作:ジョージ・A・ロメロ
出演:ミーナ・スヴァーリ、ニック・キャノン、ヴィング・レイムス、他
2008年・アメリカ・85分<レンタル>

<STORY>
米・コロラド州で謎のウィルス疾患が蔓延。サラ・クロスをリーダーに州兵部隊が調査に乗り出すが、そこで見たものは爆発的に増殖するゾンビだった...

ジョージ・A・ロメロのリビングデッド3部作の3作目「死霊のえじき」(DAY OF THE DEAD)のリメイクです...リメイク?...ストーリーは全然違いますね~リメイクだと知らずに観たら絶対にわからないくらい違います。

オリジナルは軍の地下施設(シェルター?)に立てこもった人たち(軍人や科学者など)がゾンビとの攻防戦を繰り広げる話なんですけど、今作はある街で住人がゾンビ化し、ミーナ・スヴァーリ演じるサラと数人の生存者が脱出を試みるって話です。
共通点としては、軍人が大きく関わってくること、人間の理性が残るゾンビが登場すること、軍の地下施設が登場すること...その3点くらいですかね~後はヴィング・レイムスの役名がオリジナルに出てきた”ローズ大尉”と同じでした。
噂によるとオリジナル版では予算が無くて出来なかった「軍隊vsゾンビ」を基にしてこの作品を撮ったとか...

と、いうことで「死霊のえじき」とは全く違う作品ではあるのですが、これがなかなか面白かったです!
基本はB級ホラーだと思うのですが(監督は「13日の金曜日2&3」のスティーヴ・マイナーですし)時間が短くて非常にスピード感があるし、ゾンビ(厳密に言うといわゆるゾンビでは無いのですが...)が走るのみならず跳んだり跳ねたり非常に身体能力が高いのでとにかく勢いがあって、その分怖さもあります。
ですので「死霊のえじき」というよりは「28日後...」や「バイオハザード」の影響の方が大きいなぁ~って感じです。

ミーナ・スヴァーリも今まではどちらかというと”美少女キャラ”的な役柄が多かったと思うので今作の兵隊役はミスキャストなんじゃないかな~?と思ってたのですが、個人的にはそんな違和感は感じませんでした。少なくとも普通の女子高生とかやってた頃はピンとこなかったんですけど、そういう役よりはずっと良かったように思います。

ロメロ作品のような深みや風刺のようなものは無いですし、まぁどちらかというと派手なドンパチのエンターテイメント作品ですけど、結構面白いと思いますので「死霊のえじき」のリメイクということを考えずに観れば十分に楽しめるホラー作品だと思いますよ。