家庭内映画館

ホームシアターやAV機器、映画の感想・映画にまつわる話をだらだらと書き綴っていきます。

「あるいは裏切りという名の犬」・・・(269)

2007-08-30 18:40:28 | Weblog
「あるいは裏切りという名の犬」36 QUAI DES ORFEVRES
監督:オリヴィエ・マルシャル
出演:ダニエル・オートゥイユ、ジェラール・ドパルデュー、アンドレ・デュソリエ、ヴァレリア・ゴリノ、ロシュディ・ゼム、ダニエル・デュヴァル、他
2004年・フランス・110分<レンタル>

<STORY>
パリ警視庁のふたりの警視、正義感あふれるレオと野心家のドニ。かつてひとりの女性を取り合い、彼女がレオ夫人となったことから友人だったふたりの間には深い溝ができた。次期長官候補がレオであることがおもしろくないドニ。どうしても出世したいドニは、レオが指揮をとる現金強奪事件の捜査に無理やり入ってくる。そんなとき情報屋に騙され、殺しのアリバイの片棒を担がされたレオ。やがてその一件はドニに勘づかれ、彼の人生を左右する事態に発展していく...

実話に基づいた二人の刑事の確執を描いたハードボイルド・サスペンス。
ちなみに原題の「36 QUAI DES ORFEVRES」はフランス警視庁の住所。

まず目につくのはこの邦題ですね~特に近年は邦題ってあまり付けられてないってこともあるんですけど、この邦題はここ最近ではピカ一ではないですか?カッコいいタイトルです。ただ...何が”あるいは”なのか?よくわかりません(笑)さらに言うなら”裏切り””犬”も表現として適切かと言われるとちょっと”?”って感じもありますけど...

まぁその辺は置いときまして、私はあまりフランス映画を観ないんですけど(カッコつけすぎ感が鼻につくし、理屈っぽい感じがするんですよね~)今作は意外とフランスっぽさは無くて良かったと思います。
ただ、やっぱりハリウッド映画と違って淡々としてますし(もちろんそれが良い雰囲気を出してはいますが...)大きな盛り上がりや派手なシーンも無いです。
誰が観ても面白いと思える作品ではないでしょうけど、お薦めできる作品ではあります。

ちなみにハリウッドでリメイクが決まっているらしく、ロバート・デ・ニーロが主演するそうですがきっとダニエル・オートゥイユの役でしょうね~前々から似てるとは思ってましたが本人も意識してたのかな?で、もう一人がジョージ・クルーニーらしいです。こっちがジェラール・ドパルデューの役でしょうけどこの役って何か微妙な立場なんで個人的にはピッタリはまる役者が思い浮かばないです...それでもジョージ・クルーニーはちょっとイメージと違う感じはしますけど...

どうでもいいですが、ダニエル・オートゥイユを見るといまだに「ザ・カンニング IQ=0」を思い出してしまいます(笑)

「デスゲーム」・・・(268)

2007-08-27 18:11:37 | Weblog
「デスゲーム」STAY ALIVE
監督・脚本:ウィリアム・ブレント・ベル
出演:ジョン・フォスター、サマイア・アームストロング、フランキー・ムニッズ、ソフィア・ブッシュ、アダム・ゴールドバーグ、他
2006年・アメリカ・86分<レンタル>

<STORY>
謎の死を遂げた男は、死の直前まであるゲームをプレイしていた。17世紀に実在した女性殺人鬼をモデルにした「血の伯爵夫人」と対決する、というそのゲームを引き取ったハッチと仲間たちは、たちまち夢中になる。だが、やがて彼らは気づいてしまった。ゲームオーバーすると、その状況の通りにプレイヤーが死ぬことに...

きっとしょうもないB級ホラーだろうな~と思ってたら、何とユニバーサル・ピクチャーズから発売されているみたいでB級には間違いないですがそれなりの資本は入ってるみたいですね。
画面もそこそこメジャーっぽい作りで安っぽさはありません。
有名な役者も出てませんし、ストーリーもありがちと言えばありがちですが、とりあえず最後まで飽きずに観れました。

ただ、突出した特色というか面白さは特に無いです(笑)
ちょっとした暇つぶし程度に観るにはちょうど良い作品ではないでしょうか?

「イタリアン・チェーンソー」・・・(267)

2007-08-25 01:36:54 | Weblog
「イタリアン・チェーンソー」IL BOSCO FUORI
監督:ガブリエル・アルバネージ
出演:ダニエラ・ビルギリオ、ダニエル・グラセッティ、ジェンナロ・ディアナ 、サンタ・デ・サンティス、ファビアノ・マラントルッコ、他
2005年・イタリア・85分<レンタル>

<STORY>
郊外の森へドライブ・デートに出かけたリノとオーロラは、出くわした三人組の若者に襲われてしまった。倒れこむリノ。泣き叫ぶオーロラ。そこへ偶然通りかかったアントニオによって二人は助けられ、最悪の事態を回避することが出来た。そして、手当てが必要なリノのために、二人は森の奥にあるアントニオの家へ行くが...

イタリア製の鬼畜ホラーです。
イタリアだからなのか?意識したのか?全体の雰囲気はダリオ・アルジェントっぽいですね~...ダリオ・アルジェントが「悪魔のいけにえ」を撮って、さらにグロに仕上げた(笑)って感じです。

ストーリーは単純で、チンピラに襲われてたカップルを救った夫婦が実は...って内容で、最後は最初に出てきたチンピラが乗り込んできて殺し合いが始まるのですがとにかく設定や描写がとことんグロで鬼畜です。ドイツホラーかと思いました(笑)

はっきり言って面白い作品ではないですし、誰にでもお薦めできる作品ではないです。ただインパクトは強いので”こういう映画もあるんだなぁ~”くらいの感じでなら観てみてもいいかもしれません。

「怪談新耳袋 絶叫編 左」・・・(266)

2007-08-24 21:54:40 | Weblog
「怪談新耳袋 絶叫編 左」
監督:三宅隆太
原作:木原浩勝、中山市朗
出演:小出早織、他
2007年・日本・50分<レンタル>

<STORY>
主人公の身の回りで、次々と行方不明になっていく人々。その頃彼は、周囲に黒づくめの怪しい男たちがうろついているのを見ていた。人々の失踪と何か関係があるのだろうか...

先日ご紹介した「怪談新耳袋 絶叫編 右」と同じく「怪談新耳袋」のスペシャル版。
こちらも都市伝説では定番の”黒い男たち”の話です。
「UFOの写真を撮ると黒づくめの男たちがやってきて、その人は行方不明になる...」という有名なお話ですが...これもまた「怪談新耳袋 絶叫編 右」と同じくイマイチでしたね~。まぁ「右」よりは多少マシだったかもしれませんが、とにかく安っぽいし、役者がヘタだし、これだけメジャーなシリーズなのに(だから、かもしれませんが...)こんな手抜き作品をよく許したなぁと思います。

過去の作品には原作者の2人がオーディオコメンタリーや特典映像などで参加していましたが、今作のコメンタリーは「右」と「左」の監督が2人で喋っていて、これも面白くないです。

「新耳袋」の中でもインパクトのある話はほとんど映像化されてしまったので「新耳袋」という名前での今後のリリースがあるのかどうかはわかりませんが、このクオリティでは遅かれ早かれ消えていくでしょうね~。

「悪夢探偵」・・・(265)

2007-08-19 21:42:30 | Weblog
「悪夢探偵」
監督・脚本・撮影・編集:塚本晋也
出演:松田龍平、hitomi、安藤政信、大杉漣、原田芳雄、塚本晋也、他
2007年・日本・106分<レンタル>

<STORY>
ある日、少女と中年サラリーマンの惨殺死体が立て続けに発見される。二人の被害者は自室のベッドの上で何者かに切り刻まれていた。事件を担当するエリート刑事・霧島慶子と同僚の若宮らは被害者が、「0」で表示される謎の人物と最後に電話をしていたことに気付く。やがて事件の鍵が“夢”にあると推測した霧島は、他人の夢の中に入る特殊能力を持つ悪夢探偵こと影沼京一の存在を突き止め、捜査の協力を申し出るが...

今や説明不要の塚本晋也監督の最新作。
今作は塚本晋也にしてはかなりのエンターテイメント作品ですね(笑)
もちろん塚本作品らしく一筋縄ではいかない仕上がりになってます。

あまり事前情報は入れずに観たのですが、主人公が非常に腑抜けでやる気なしの(笑)まるでエヴァンゲリオンの碇シンジのようなキャラ設定でちょっと驚きましたが、ストーリーもそんなに複雑ではなくて観やすかったです。
元々塚本晋也のパンキッシュでメタリックな質感を持った画と破壊的・破滅的な作風は結構好きで作品はほとんど観てるのですが、今作も一般的に観やすい作品の割にはその辺はちゃんと残っていて塚本ファンも納得して観れると思います。

もし難があるとしたら...私はそうでも無かったですが...まずhitomiの演技でしょうね(笑)かなりというか完璧な棒読みです。ただ、やっぱりルックスが良くて背が高くてスタイルも良いんで絵になるというか雰囲気はありますよね~
演技力も確かに必要ですが、役柄的にそんなに演技力を必要としませんし、セリフも少なめで個人的にはそんなに悪くはなかったと思います。
あと、相変わらず監督が出演してること(笑)個人的には役者・塚本晋也は結構狂気を孕んでいて好きなんですけど、まぁほとんど主演クラスの役が多いですし人によっては「M・ナイト・シャマラン」的に見てるかもしれませんね~(笑)

基本的にサスペンスホラーで結構キツイ描写もありますので誰にでもお薦めできる作品では無いですが、塚本作品はイマイチ受け付けないという方には一度観ていただきたいですね。

「叫」・・・(264)

2007-08-15 12:26:56 | Weblog
「叫」
監督:黒沢清
出演:役所広司、小西真奈美、伊原剛志、葉月里緒奈、オダギリジョー、他
2006年・日本・104分<レンタル>

<STORY>
刑事・吉岡の周辺で勃発する連続殺人事件。捜査し犯人を追い詰める立場であるはずだった吉岡だったが、自分が犯人ではないのかと思い始める。ガイシャの周辺に仄かに残る自分の痕跡、残滓……。そして自分自身の記憶すら自らの潔白を何も語らない。濁った水と黒い闇の糸で繋がれた人々の運命の物語は、過去と現在間で絡み合い、吉岡は知らぬ間にその秘密に巻き込まれていく...

黒沢清はホラー系の作品を多く撮ってるということもあってこれまでに何本か観ましたが...正直言って私には合わないですね~って言うか面白くない(笑)

この人の作品って何て言うか非常に理屈っぽいというか、わかりにくいんですよね~。もちろん全ての映画がわかりやすくある必要は無いんですけど、この人の作品はわかりにくいし、どうも観ていて疲れます。

以前にテレビで「地獄の警備員」を観て、あまりのつまらなさにショックを受けましたが(笑)その後「CURE」や「回路」等、結構期待して観たんですけどね~どうにもダメでした。
だから「ドッペルゲンガー」も「LOFT」も観てなかったんですけど、今作はちょっと面白そうだったので久々に観てみましたが、やっぱり同じでした。

映画研究会なんかに所属してる人なんかは黒沢作品好きだとおもいますが(←偏見か?...笑)あまり一般受けする作品を撮る人ではないと思いますね...雰囲気作りの上手さは認めますが、面白くなければあんまり意味ないですね。

雑談

2007-08-14 02:08:55 | Weblog
お盆ですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
私は色々用事ごとでバタバタしておりまして、DVDも観れてないです...しかもお盆休みも半分終わりました(泣)
先日近所のレンタルショップで100円セールがありまして、実は前回の「怪談新耳袋」から今後10本近くはその時に借りて観たものです。
せっかくなので高い金払うのが勿体無さそうなB級ホラーを中心に借りてみましたが(笑)これが意外や意外!そんなに見事なゴミはありませんでしたね~驚きました。
詳しくはまたブログで。
ひとつ心残りなのは「怪奇!兎男」が借りれなかったことです(笑)

「怪談新耳袋 絶叫編 右」・・・(263)

2007-08-10 23:12:07 | Weblog
「怪談新耳袋 絶叫編 右」
監督:村上賢司
原作:木原浩勝、中山市朗
出演:小出早織、他
2007年・日本・50分<レンタル>

<STORY>
それは、いわゆる"都市伝説"の中だけの、空想上の生き物だと思われていた。だがしかし、その怪物"うしおんな"は突如現れ、その恐ろしい姿を晒しながら若い男女を次々と襲い始めたのである...

1話5分の短編ホラーとしてTV放映されていた「怪談新耳袋」のスペシャル版。
劇場版の時にも書きましたがハッキリ言ってこのシリーズ長くなると面白くなくなりますね~...原作の実話怪談を集めた「怪談新耳袋」が元々好きで読んでまして、短編のテレビシリーズもなかなか良かったのですが、長編の劇場版(2作目・3作目)がイマイチで”長いのはダメなのかなぁ~”と思ってましたが、今作は極めつけに面白くないです。

「牛おんな」というのは、いわゆる”くだん”として知られる定番の怪談話で(詳しくはこちらを参照してください→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%B6)そういう意味でも非常に期待したのですが、なんかウルトラセブンでも観てるような感じで(笑)シュールなコントみたいでした。
役者も全然ダメ~

いまや「新耳袋」と言えばそれなりの看板なんですから、いくら何でもこれは低予算すぎでしょう!チープな上に怖さも無い、勢いだけで撮った自慰映画としか言いようがないですね。

「ダ・ヴィンチ・コード」・・・(262)

2007-08-08 18:24:29 | Weblog
「ダ・ヴィンチ・コード」THE DA VINCI CODE
監督:ロン・ハワード
原作:ダン・ブラウン
出演:トム・ハンクス、オドレイ・トトゥ、ジャン・レノ、イアン・マッケラン、他
2006年・アメリカ・150分<レンタル>

<STORY>
ルーブル美術館で殺された館長の周りに残された不可解な暗号。容疑者として現場に連れてこられたラングドンは、館長の孫娘で暗号解読者のソフィーに助け出される。ファーシュ警部をはじめとするフランス司法警察に追跡されながら、暗号の謎を解き始めるふたり。そこには歴史を覆す驚愕の真実が!

ベストセラー小説の映画化...原作を読んでから観ようと思ってたら、すっかり時流からはずれた今頃になってしまいました。しかも原作まだ読んでないし...(笑)
ベストセラー小説が原作で、監督がロン・ハワード、主演がトム・ハンクス、ってもうどう考えてもはずしようが無さそうですけど...う~ん微妙な作品ですね~

映画自体は決して悪くないと思います。
ただ、宗教(キリスト教)が絡むと日本人にはさっぱり理解できなくなってくるんですよね~...今作に限らず宗教がテーマになる作品はやっぱり日本人には理解しにくいと思います。

結局「キリストは○○」(←一応伏字にしときます)って部分で、その証拠をめぐっての争いがメインストーリーなんですけど、日本人的な考えで言うと「だから何?」としか言えないってのが正直なところです。
キリスト教圏ではタブーというか神を冒涜するような内容なのかもしれませんが、日本ではほとんどの人がピンとこないのではないでしょうか?
また時間があったら原作も読んでみたいと思います。

あ!そうそう「アメリ」の時は全然良いと思いませんでしたが、今作のオドレイ・トトゥは非常に魅力的で良かったです!

「テキサス・チェーンキラー・ビギニング」・・・(261)

2007-08-06 01:01:29 | Weblog
「テキサス・チェーンキラー・ビギニング」HOBOKEN HOLLOW
監督:グレン・ステファン
出演:ジェイソン・コネリー、C・トーマス・ハウエル、ランディ・スペリング、マーク・ホルトン、リン・シェイ、マイケル・マドセン、デニス・ホッパー、他
2005年・アメリカ・90分<レンタル>

<STORY>
戦争から戻ったトレヴァーはヒッチハイクで放浪の旅に出る。テキサスのホーボーケンという地に辿りついたトレヴァー。しかし、彼を待ち受けていたのは迷い込んだ人間に拷問を加え、脱走者は容赦なく殺す農場主だった...

...え~実話だそうですが...
まず、この邦題はやっぱりマズいですよ。前にも書きましたが...ビデオ会社もビジネスだということは重々理解していますがそれにしても映画への愛が無さすぎ。
しかもパッケージにはほとんど特別出演のデニス・ホッパーがデカデカと載ってるし...まぁそれでもデニス・ホッパー、マイケル・マドセン、C・トーマス・ハウエルが出てるならゴミというほどでは無いだろうと思い、観てみました。

正直言いまして悪くないです。
変に色気を出さないでまっとうなサスペンスとして売っていたほうが余計な反感を買わないので良かったのでは?

デニス・ホッパーこそカメオレベルでしたが、マイケル・マドセンはそこそこ出演シーンがありますし、トーマス・ハウエルにいたってはメインストーリーに絡む役柄で、まぁパッケージもあながちハッタリではありません。

ただ残念なのは...まぁ実話ということもあるのでしょうけど...主役が不在なんですよね~一応便宜上の(?)主役みたいな男はいるものの全く活躍しません(笑)軍隊あがりという思わせぶりな設定なのに物語終盤近くまでストーリーにほとんど絡んできませんし、殺人鬼一家と戦うのかと思ったら、多少の抵抗はするものの結局逃げて警察に駆け込むだけの役でした。
で、後で知ったのですがこの男何と!ショーン・コネリーの息子なんですね~
確かに顔立ちは似てますがイマイチ華が無いです(笑)70年代のB級アクションに出てきそうなルックスですね。

このバッタものくさいタイトルで敬遠されてる方がいましたら、あくまでB級作品としてですが...そんなに悪くない作品ですのでぜひご覧になってください。