家庭内映画館

ホームシアターやAV機器、映画の感想・映画にまつわる話をだらだらと書き綴っていきます。

「告白」・・・(690)

2011-10-29 03:50:11 | Weblog
「告白」告白
監督・脚本:中島哲也
原作:湊かなえ
出演:松たか子、岡田将生、木村佳乃、高橋努、井之脇海、他
2010年・日本・106分<レンタル>

<STORY>
女教師・森口悠子の3歳の一人娘・愛美が、森口の勤務する中学校のプールで溺死体にて発見された。数ヵ月後、森口は終業式後のホームルームにて「私の娘はこの1年B組生徒二人に殺されたのです」と衝撃の告白をし、ある方法にてその二人の生徒に復讐する。そして4月、クラスはそのまま2年生に進級。犯人のひとりAはクラスのイジメの標的になっていた。そして、もうひとりの犯人Bは登校拒否し、自宅に引きこもっていた...

2009年度本屋大賞を受賞した、湊かなえの同名小説の映画化作品。
原作は以前に読みましたが、内容的にはほぼ原作に忠実な作品でした。
まぁ結構ショッキングな内容ではあるのですが、原作を読んでるのでストーリー的な部分での驚きは無かったです。
ということで、個人的はどんな感じで映像化されてるのか?という部分での興味だったのですが
何と言いますか長~いPVでも観てるような感じでしたね~
イメージショットをコラージュして、そこに音楽をかぶせて...みたいな。
元々監督はCM畑の人だったようなのですが、確かにCM的と言われればそんな感じもします。
中島監督の作品は以前「下妻物語」は観たことあります。他にもヒットを飛ばしてますし、監督としての力量はあると思います。
が、独特の色が強すぎる感じはありますね~好き嫌い分かれる感じはしますね。

内容的にはリアルな感じもしますし、まったくの絵空事のような感じもします。
私自身が現在の中学校の実態や中学生というものに関わることが無いので、ここで描かれてることがどれくらいリアリティがあるのかはわかりません。
何の変哲も無い普通の中学校の1つのクラスに安易に殺人を犯すような生徒が二人もいることが私なんかにはイマイチ信じられないんですよね~
まぁこれはこれで、この静謐で淡々とした作風が大きな効果をもたらしてますし、中島監督らしさではあるとは思うんですけど
もっとエンターテイメント色が強かった方が映画として割り切ってみれたかな~?変に生々しい分、痛々しく思えて観てるのが辛かったです...もちろんそこが狙いなんでしょうけど...

映像作品として良く出来た作品だとは思いますが、重くて辛くて哀しくて救いようの無い話なのであまり人にはオススメしたいとは思わないですね。

「マチェーテ」・・・(689)

2011-10-22 00:13:49 | Weblog
「マチェーテ」MACHETE
監督:ロバート・ロドリゲス、イーサン・マニキス
出演:ダニー・トレホ、スティーブン・セガール、ロバート・デ・ニーロ、ジェシカ・アルバ、ジェフ・フェイヒー、ドン・ジョンソン、ミシェル・ロドリゲス、リンジー・ローハン、他
2010年・アメリカ・105分<レンタル>

<STORY>
メキシコの麻薬王トーレスを追跡していた麻薬捜査官マチェーテは、トーレスの罠にはまり家族を皆殺しにされてしまう。数年後、米テキサスへ逃亡し、肉体労働者として糊口をしのいでいたマチェーテにテキサス州の上院議員暗殺を持ちかける人物が現れる...

「グラインドハウス」のために製作されたフェイク予告編の1本を基に、実際に本編を作り上げてしまった作品です。
「プラネット・テラー」と「デス・プルーフ」も観ましたが、残念ながら「グラインドハウス」は未見でした。
で、今作もほとんど予備知識無しに観ましたが、これが結構面白い!少なくとも「プラネット・テラー」と「デス・プルーフ」の2本よりは遥かに良かったです。

話自体はどこにでもあるB級バイオレンスアクションですし、特別凝ったことは何もしてないです。
が、やはり何といってもキャストが良いですし、あえてB級なのか?頑張ったけどB級なのか?(笑)わかりませんが
私なんかの世代にはなんとも懐かしい80年代あたりのテイストが感じられて非常に良いですね~

ダニー・トレホが善人なのはちょっと違和感ありますが(笑)セガールなんかは体格も顔つきも絶対悪役の方がハマりますし
デ・ニーロも安っぽい役柄ですがきっちり安っぽさが出せてるのはさすがです。
個人的にはジェシカ・アルバの演技がちょっとイマイチな感じでしたが、まぁ全体的にはロドリゲスらしい良いキャスティングだったと思います。

正直、ロバート・ロドリゲスは5年に1本くらいしか面白い作品は撮ってないと思いますが、今作は「シン・シティ」以来のヒットだと思います。

作業中

2011-10-16 02:52:15 | Weblog
拙ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
5年ほど使ってましたPCが壊れまして、急遽新しいPCを購入しました。
先週には届いておったのですが、毎日空いた時間で設定や引越し等の作業をしてますので
これがなかなか遅々として進んでおりません。
いただいたコメントやトラックバックへの返答も早くさせていただきたいと思ってるのですが
なにせそういう状況ですのでもうしばらくお待ちください。
これから年末に向けて何かとバタバタしますので、また来年から週2~3回の更新をしていければと思ってます。
今後ともよろしくお願いします。

「ジャーロ」・・・(688)

2011-10-15 01:04:51 | Weblog
「ジャーロ」GIALLO
監督:ダリオ・アルジェント
出演:エイドリアン・ブロディ、エルサ・パタキ、ロバート・ミアノ、ルイス・モルテーニ、タイヨウ・ヤマノウチ、他
2009年・アメリカ=イタリア・92分<レンタル>

<STORY>
北イタリアの都市トリノで、外国人美女ばかりを狙った誘拐殺人事件が発生。犯人は改造タクシーを用い、拉致した美女たちの肌を刃物で刻んでいた。そんな中、モデルのセリーヌが新たな標的となり、姉のリンダは猟奇殺人専門のエンツォ警部を訪ねる...

ダリオ・アルジェント監督の最新作。
タイトルになってる「ジャーロ」(ジャッロ)については、詳しくはwikiあたりでご覧ください(笑)
簡単にご説明しますと、イタリア映画の「スリラーもの」ですね~...そしてアルジェント監督は正にそのジャンルの代表格であります。
そしてもう一つはイタリア語で「黄色」を意味してまして、今作のタイトルはこの「スリラー」と「黄色」のダブルミーニングになっております。

...にしても、つまんない作品ですね(笑)
まぁダリオ・アルジェントって人は元々そんな凄い監督ってわけでは無いですが
例えばジョン・カーペンターなんかと同じでムチャクチャなんだけど、その勢いとパワーで何か面白い作品を撮り上げてしまった、みたいな(笑)まぐれ当たりっていうと語弊があるかもしれませんが、
そんな”B級の神様”みたいな人なんで、まぁこんなもんかと言えばこんなもんかも知れません...大体もう70歳ですしね。

美女を攫っては殺す、連続殺人犯。もうそれだけです(笑)
犯人にも刑事にも幼少期のトラウマがあるのですが、なんかイマイチ上手く物語に絡めきれてない感じですし、ダラ~ッとした唐突なラスト、そして、大体お前みたいな目立つヤツが犯罪犯すなよ!って思わずにはいられない犯人。
監督がアルジェントじゃなければ、まったく観る価値ないですね。
エイドリアン・ブロディもここ最近は大作に多く出演してるのに、なぜこんな作品に出たんでしょう?製作に名を連ねてるので何かその辺で政治的な理由でもあったのでしょうか?
とりあえずホラーファンは「ご祝儀」という意味で必見です(笑)

「ソウ ザ・ファイナル」・・・(687)

2011-10-08 01:06:36 | Weblog
「ソウ ザ・ファイナル」SAW 3D
監督:ケヴィン・グルタート
出演:トビン・ベル、ケイリー・エルウィズ、コスタス・マンディラー、ベッツィ・ラッセル、ショーン・パトリック・フラナリー、ジ―ナ・ホールデン、チャド・ドネラ、他
2010年・アメリカ・90分<レンタル>

<STORY>
ジグソウによる絶体絶命のゲームで何とか命を取り留めた数少ない生還者たちは、心に深い傷を負ったまま苦しんでいた。そんな時、自身も死のゲームを奇跡的に生き残った男、ボビー・デイゲンが現われ、生還者たちの精神的指導者となっていく。一方、ジグソウの妻ジルが仕掛けた罠をどうにか切り抜けたホフマン刑事は、決着をつけるべくジルに迫っていくが...

「ソウ」シリーズの7作目にして完結編。
もうここまでくるとどうなんでしょうか?...はっきり言ってもうムチャクチャですね~
個人的にはジグソウの犯行動機には納得いってませんし、あまりにも薄っぺらだと思ってます。
それでも「ソウ」1作目は素晴らしいスリラーだったと思いますし、あれくらい良く出来ていれば多少の違和感は無視できると思うんです。
まぁヒットしたからビジネス的に続編が作られるのはしょうがないと思うのですが、やはり回を重ねるごとにクオリティが落ちていってしまいました。それでもここまでの水準を保ったのはまだよく頑張っていたとは思いますが...「ソウ2」なんかは独立した作品として全然成立したと思うんですけどね~

で、今作。今までもホフマン刑事の暴走ぶりは目に余るものがありましたが、今作ではもう完全に振り切ってしまってますね(笑)
冒頭からいきなり公衆の面前におもいっきり大掛かりな装置。しかも裁かれる3人は二股かけてた性悪女とその交際相手の男二人...こんなの「ソウ」のコンセプトとどこが合致してるの?こんな小っちゃい悪まで相手にしてたらキリがないですよ。
で、ホフマンのジル(ジグソウの妻)に対する追跡と攻撃があって、それに並行してありえない大規模な罠を仕掛ける...って、もう不可能でしょ?
もう完全に「罠を考えること」が目的になってしまって、後は適当に映画にはめ込んだってくらい雑でしたね。
あと、私はDVDで2Dで観ましたが、3Dである意味もよくわかりませんね~これ劇場で観ても非常に中途半端な飛び出し具合だったんじゃないでしょうか?(笑)

ラストに関しては詳しくは書きませんが、個人的には良かったと思います。
まぁオープニングでいきなり”あの人”が出てくるんでオチに関わってくるのはすぐ読めますけど(笑)
完結編らしい良い終わり方だったんじゃないですかね~?ゴールがスタート地点っていうのは私は非常に好きですね。

プロデューサーに「本作が完結編となり、続編・外伝さらにビギニングも製作はしない」と確認をとったうえで邦題を決定したらしいのですが、確かに原題には”最後”だっていうような言葉(ラストやファイナル)は入ってないんですよね~ホンマに終わるんですかね~?...映画としてはもう破綻してるといっても過言では無い内容でしたが、「ソウ」シリーズの完結編としてはまぁ何とか綺麗に終われたと思うので、今作が真のファイナルであることを願います。

「キック・アス」・・・(686)

2011-10-01 00:54:43 | Weblog
「キック・アス」KICK-ASS
監督:マシュー・ヴォーン
出演:アーロン・ジョンソン、クリストファー・ミンツ=プラッセ、ニコラス・ケイジ、クロエ・モレッツ、エリザベス・マクガバン、マーク・ストロング、デボラ・トゥウィス、ギャレット・M・ブラウン、他
2010年・アメリカ=イギリス・117分<レンタル>

<STORY>
ニューヨークに住む少年デイブは「誰もがスーパーヒーローを好きなのに、なぜ、誰もスーパーヒーローになりたがらない?」と思い立ち、何の特殊能力も持たないまま、ひとりコスチュームを着てスーパーヒーロー「キック・アス」になる。だが、正義の味方として悪者を退治するのは骨の折れる仕事で、かなり痛い。やがて、傷だらけになりながらもキック・アスとしての活動を続けるデイブの前に、同じ稼業のビッグ・ダディとヒット・ガールが現れる...

TSUTAYA限定レンタルってことで、やっと観れました。
いや~面白いですね~!確かに評判になるのわかります。

話的にはキック・アスが「スパイダーマン」から、ビッグ・ダディが「バットマン」から
インスパイアされたというかパクッたというか(笑)コスチュームやバックボーン、話の展開等
この2つのストーリーを合わせた感じです。
そこに「童貞オタクの成長物語」という青春ドラマの要素を放り込んだらこんな感じになりますね。
元々今作もアメコミが原作とのことですが、まぁ基本的にはパロディ的な同人誌に近い感じじゃないんですかね~?

そんな感じの作品ではありますが、今作を面白くしてる要素はまずコメディタッチの作品であるにもかかわらず殺人・暴力の描写がかなり凄まじいこと。
暴力を肯定するつもりはさらさら無いですが、やはりアクション映画としての説得力を持たせる上ではかなり重要な要素だと思います。
もう一つは何といってもヒット・ガールの存在でしょう!観る前はヒット・ガール賞賛の声を聞くにつけ
「ロリコンじゃあるまいし、なに幼女に騒いでんの?」って感じでしたが、実際観てみるとその活躍ぶりは正に賞賛に値しますね。
逆に言うと「キック・アス」じゃなくて「ヒット・ガール」でも全然良かったんじゃないですか?
まぁそうなると青春コメディ的な要素が無くなって、かなり陰惨な話になってしまいますが...(笑)
一応続編も作れそうなエンディングですし、これの続編が出来るなら観てみたいな~

TSUTAYAにしか置いてないので必ずしも誰でも借りれるということは無いと思いますが
まぁ今やTSUTAYAの無い町ってのもそんなに無いかと思いますので、是非ご覧いただきたい1本ですね。