家庭内映画館

ホームシアターやAV機器、映画の感想・映画にまつわる話をだらだらと書き綴っていきます。

「AVN エイリアンVSニンジャ」・・・(727)

2012-05-26 02:01:07 | Weblog
「AVN エイリアンVSニンジャ」AVN
監督・脚本:千葉誠治
出演:三元雅芸、柏原収史、土平ドンペイ、肘井美佳、他
2010年・日本・80分<レンタル>

<STORY>
時は戦国時代。宇宙から飛来した未確認飛行物体が、織田軍が迫る伊賀の里近くの森に不時着する。伊賀の上忍は、それを織田の新手の武器と思い、3人の使い手たちを送り込んだ。しかし、不時着した謎の物体から現れたのはエイリアンで、その鋭い牙と爪で仲間たちを八つ裂きにしていく...

逆輸入型日本映画のレーベル「The SUSHI TYPHOON」の1本。
この「The SUSHI TYPHOON」は...『片腕マシンガール』『東京残酷警察』を生み出した配給会社とその一団が、さらに作品のテンションを最大限に引き上げた映画を連打するため、日本初の本格的海外征服レーベルを立ち上げた...という、コンセプトだそうです。
まぁエログロバイオレンスバカ映画を作る人たちということですね(笑)

で、この「AVN」...時代劇にSFを絡めたような話は雨宮慶太の「未来忍者」など色々あって、まぁ正直今さら感はあります。
で、その今さら感をまったく裏切らない内容で(笑)タイトル通りエイリアンと忍者が戦う作品です。
正直言いまして「The SUSHI TYPHOON」なので怖いもの見たさといいますか(笑)とりあえずB級好きとしてはとりあえず観ておこうレベルで観てみましたが、意外にも普通の作品でした。
もっと凄まじくバカ映画だとばかり思っていましたが、コメディ色は強いものの結構オーソドックスなSFアクションに仕上がっておりました。
忍者同士の戦いのシーンがありますが、この辺も結構殺陣はしっかりしてて見ごたえありましたし、バカッぽさはほとんど感じませんでした。

ただ、バカッぽさが無いということは逆に個性が無いということで、ただの低予算SFという域を抜け切れてないということです。
そして何よりダメな部分は肝心のエイリアンの着ぐるみがほとんどコントレベルです。
何を置いてもここに金掛けて良いもの作らないとダメでしょ?
可もなく不可もなくなB級SFでエイリアンが安っぽいという、まぁそういう意味では最低な作品ではありますね(笑)

作品の出来はともかく(笑)このパワーとか勢いみたいな部分では期待するところも大きいので”恋愛””動物””難病””子供・老人”が当たり前になってる日本映画界に一石を投じるような、そんな作品を今後も作り続けていただきたいです。

「スカイライン-征服-」・・・(726)

2012-05-19 00:58:13 | Weblog
「スカイライン-征服-」SKYLINE
監督・製作:グレッグ・ストラウス、コリン・ストラウス
出演:エリック・バルフォー、スコッティ・トンプソン、ブリタニー・ダニエル、デヴィッド・ザヤス、ドナルド・フェイソン、他
2010年・アメリカ・94分<レンタル>

<STORY>
親友の家を訪ねていたジャロッドとエレインは早朝、最上階の部屋のブラインドから差し込む青白い光と不気味な音で目を覚ます。そして友人は一瞬にして光の中に吸い込まれ...

『世界侵略:ロサンゼルス決戦』と同時期に公開され、非公式の前日譚では?という疑惑まであるようですね~
しかも両作ともハイドラックスという会社が視覚効果を手がけており、そのハイドラックスの所有者が今作の監督でもあるストラウス兄弟だというのですから話はややこしいです。

内容的には『世界侵略:ロサンゼルス決戦』がアクション主体の作品だったのと対照的に、侵略のエピローグ的な静かな作品ですね。
何が起こるのだろう?という期待感は確かにあります。が、ほとんどが高級マンション内での攻防戦で大きな盛り上がりや展開みたいなものはありません。

そして、最後の最後で「仮面ライダー」みたいな話になります(笑)
続編あるんですかね~?あのエイリアンの造形では続編あっても盛り上がらんな~...

「世界侵略:ロサンゼルス決戦」・・・(725)

2012-05-12 02:29:34 | Weblog
「世界侵略:ロサンゼルス決戦」WORLD INVASION: BATTLE LOS ANGELES
監督:ジョナサン・リーベスマン
出演:アーロン・エッカート、ミシェル・ロドリゲス、ラモン・ロドリゲス、ブリジット・モイナハン、Ne-Yo、マイケル・ペーニャ、他
2011年・アメリカ・116分<レンタル>

<STORY>
2011年8月12日、海沿いにある世界各地の大都市付近に流星群が降り注いだ。やがて海の中から何者かが現れ、人類に攻撃を開始する。そのころロサンゼルスのサンタモニカ空港の前線基地に、マルチネス少尉率いる小隊が到着。除隊間近のナンツ2等軍曹も配属された小隊は取り残された民間人救出の命を受けるが、破壊された市街地で未知の敵に遭遇する...

『テキサス・チェーンソー ビギニング』のジョナサン・リーベスマン監督作品。
まぁ単純に言うとSFアクションではありますが、作りは完全に戦争映画ですね~
米ソの冷戦も遥か彼方の出来事になってしまいましたし、北の某国は仮想敵国としてはイマイチな感じなのか?
ここ最近は戦争映画というと敵は”未知の侵略者”(異星人)っていうのが定番になってきました。
一つはやはりCGの飛躍的な進歩があると思います。あとはやはりもう戦争を娯楽として映画の題材に使用する時代では無くなってきているのでしょうね。

で、いつものごとく、ほとんど予備知識なしで観ました。
エイリアンvs米軍って感じの作品だと思ってたら、まさかわずか10名ほどの海兵隊員がエイリアンと戦うとは思いませんでした。もちろん他の兵士も戦ってますし、最終的には空軍が活躍するわけですが基本的にはその小隊の話です。
手持ちカメラを多用して戦場の臨場感を出しておりますが、個人的には安物の作品にあるような手持ちカメラによる画面酔いがなかったので良かったです。ただ、人によってはやはり画面酔いもあるようで、ネット上ではその点で評価が低くなってる人の感想も見受けられますね。

基本的に”SFアクション””戦争映画”として観れば、なかなか迫力のあるそれなりに楽しめる作品だと思います。
ただ、そこかしこに”海兵隊サイコー!”みたいな、いわゆる「プロパガンダ・フィルム」的な要素が感じられてちょっと”ん?”という感じが無きにしも非ずです。

今作は3.11の東日本大震災の影響で劇場公開が延期されました。
確かに街が崩壊していく様は地震(津波)によって破壊された街を想起させるものがあるのかも知れません。
ただ、今作は直接的に地震災害を描いた作品ではありませんし、延期したとはいえ東北の復興もまだまだ始まったばかりと言っても過言では無い半年後くらいに公開したり、すぐにDVDリリースしたりするくらいなら延期などしなければ良かったと思います。
オクラ入りとか公開を10年後にするとかってことが出来るわけではないのですから、中途半端な措置は「被災者の心情を慮った」というよりは「震災に便乗した宣伝」、最近よく聞く「ステマ」ってやつじゃないのか?と勘繰ってしまいます。
事件や事故で映画の公開が延期されたりすることはたまにありますが、誰かに対して悪意を持って製作されたわけでも無いでしょうし、何でもかんでも神経質になってしまうのはいかがなものか?と個人的には感じてしまいます。

「ドライブ・アングリー」・・・(724)

2012-05-05 22:41:06 | Weblog
「ドライブ・アングリー」DRIVE ANGRY
監督:パトリック・ルシエ
出演:ニコラス・ケイジ、アンバー・ハード、ウィリアム・フィクトナー、ビリー・バーク、デヴィッド・モース、他
2010年・アメリカ・101分<レンタル>

<STORY>
カルト教団によって娘を殺され、儀式のいけにえにするために孫娘まで誘拐されてしまったジョン・ミルトン。彼は、カルト教団の指導者、ヨナ・キングとその教団に復讐を誓う。浮気した婚約者に別れを突きつけた若くてセクシーなウエイトレス、パイパーの手を借りて、ミルトンは次々と立ちはだかる敵対者を倒して復讐の旅を続ける。そんな彼を追うFBIを名乗る謎の追跡者も加わり、攻防戦は激化していく...

ニコラス・ケイジ主演のバイオレンス・アクション。っていうか結構なバカ・アクションです(笑)
まず今作の存在を知ってストーリーを見た時に、ボストン・テランという作家が書いた「神は銃弾」という小説を思い出しました。っていうか、てっきり「神は銃弾」の映画化作品だと思ってました。
「神は銃弾」を簡単に説明しますと...別れた妻をカルト集団に殺され娘を誘拐された男が、元カルトのメンバーだった女性の助けを借りて娘を取り戻しにいく...というお話。
多分ベストセラーになってると思いますし、クレジットには無いですが間違いなくインスパイアはされてると思います。

で、個人的には「神は銃弾」のようなクールなハードボイルド・アクションを期待したのですが...
まぁ一言で言うと「神は銃弾」っていうよりも、同じくニコラス・ケイジ主演の「ゴーストライダー」に近かったですね~
てっきりアクションだと思って観進めていたのですが「プリズン・ブレイク」でおなじみのウィリアム・フィクトナー演じる追跡者が現れるあたりからちょっと雰囲気が変わっていきます。
で、どんどんバカ映画と化していくのですが(笑)最後にネタバラシがあります。まぁ普通に観てたら途中で大体わかりますけどね。

まぁ正直言いまして、これならちゃんと「神は銃弾」を原作としてハードボイルドアクションを撮ったほうが100倍マシだったのではないかと思いますね~

「スーパー!」・・・(723)

2012-05-02 01:24:23 | Weblog
「スーパー!」SUPER
監督・脚本:ジェームズ・ガン
出演:レイン・ウィルソン、エレン・ペイジ、リヴ・タイラー、ケヴィン・ベーコン、他
2010年・アメリカ・96分<レンタル>

<STORY>
冴えない夫フランクは、セクシーでイカれたドラッグディーラーを追って彼の元を去った妻を取り戻すために、クリムゾンボルトに変身! お手製のコスチュームを身に纏い、手にはレンチ。エッチでクレイジーな相棒ボルティーと共に危険地帯の犯罪に立ち向かう...

「スリザー」のジェームズ・ガン監督作品。まぁコメディ・アクションといった感じでしょうか?
最初は「キック・アス」の亜流かな~と思ってましたが製作年度は同じなんですね...まぁ「キック・アス」は原作があるのでそっちからインスパイアされたのかもしれませんが...
雰囲気は”中年版「キック・アス」”的な感じですが、内容はだいぶ違いますね。
こちらは正義の味方というよりは自分の目的のためにヒーローになる話で、一応街の悪人もやっつけたりしますが
基本的に略奪された自分の妻を奪い返すためという大きな目的があります。
とはいえ、自作のスーツを着て若い女性の相棒と共に戦うあたりなんかは「キック・アス」とよく似てますね。

で、今作の凄いところはそんなダメヒーローが活躍するコメディ・アクションでありながら
「タクシードライバー」をはじめとする70年代あたりのダークなアクション映画の影響が色濃いことですね~
特に「タクシードライバー」に関しては、袖の中に隠せるようにしてある武器や鏡の中の自分に向かって語りかけるところなど
かなり直接的な影響をうかがわせます。
DVDのパッケージや主人公たちのビジュアルイメージから受ける能天気な感じで今作を観たとしたら、その何とも言えないダークさとラストの銃撃戦に足元をすくわれることになるでしょう。

リヴ・タイラーやケヴィン・ベーコンなどスター俳優も出演しておりますが、誰にでも楽しめるようなタイプの作品では無いですね~
「キック・アス」が好きな人というよりは「タクシードライバー」が好きな人向けでしょうね。ヘヴィな作品です。