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日本語は世界一難しい 高知のボクシングジムMTオリーブフィットネスボクシングクラブのブログ

2022-07-31 | Weblog
あるユーチューバーが人と会話するのは小学5年ぐらいのボキャブラリーで会話したほうが相手に言いたいことを明確に伝えれる、だからその程度で十分だというようなことをいっていた。金を追うだけの仕事ならともかく、人を扱う仕事は言葉は大事だ。そもそも小学5年レベルの人間が集まったところでどうなるのかはわからないが、言葉は単なるツールではない。それは人格やコミュニティそして社会を形成するものである。玉村文郎 の「講座 日本語と日本語教育(6)日本語の語彙・意味(上)」によれば 「英語とフランス語とスペイン語では最頻5,000語を覚えると、それぞれ文章の93.5%、96%、92.5%を理解できるのに対し、日本語の場合は最頻5,000語をおさえても理解できるのが81.7%に留まる。」らしい。他言語を話せる準日本人の立場から言わせてもらうが、日本語のようにこれだけ奥深くて表現力のある言葉は他に類を見ないと思っているが、それはやはりボキャブラリーの多さにあると思う。
正直難しい言葉で会話できるのはその人の品格、ある意味ステータスをあらわすと言ってもいいだろう。言葉はその人の教養や知的レベルに比例する話し合いでもボキャブラリーが少ないと話についていけないし、時々的がはずれたようなことを言う人がいるが、正直ボキャブラリーに差があると話し合いの場ではかなり差がでてくるが、それは建設的に共通理解を求める上ではなおさらのことである。
簡単に要領だけを伝えるには5年生ぐらいのボキャブラリーでいいと言うことであるが(もちろん国語を学ぶ必要はないと言うことではないと思うが)私は未だにやっている作業がある。それは国語辞書をひくということである。国語辞書を引くことによってボキャブラリーが増えることはもちろんのこと、わからない言葉をひいて調べることで、自ずと難しい言葉を簡単に説明できる整理力が身につくのだが、事実人から自分の言いたいことや何かを説明する能力が高いと言われるのは国語辞書による訓練の賜物だと思っている。何かを簡単に説明したり伝えたりするのももともと難しい言葉を簡単に説明する要領で伝えるのと、もともと持っている少ないボキャブラリーで伝えるのとは大違いである。さっきも言ったがただ金を追うだけの仕事ならまだしも成長したければ状況に応じてあえて難しい言葉を使うのもありだと思う。

参考文献
以前は参考程度なので出版名をあえてあげていなかったが、今回は正式に。形式は文系なのでAPAスタイルで。
玉村文郎 『講座 日本語と日本語教育(6)日本語の語彙・意味(上)』明治書院 1989年 155p

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