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スポーツ指導者はオリンピズムを知らないとはずかしい 高知のボクシングジムMTオリーブフィットネスボクシングクラブのブログ

2022-07-22 | Weblog
私はよくRadio Free Asiaと言うアメリカの congressが発表しているアジアの情報があつまったホームページを見ているが、これはアジア研究などを専攻している人たちにとって必須のホームページである。
今そこがリークした画像と動画が問題になっている。それはミャンマーの村人が入手した国軍兵士の携帯電話に残っていた動画や写真であるが、動画には民間人を虐殺したことを自慢げに告白する会話の他に、殺害した民間人とともに写る兵士の写真も残されているそうである。 動画は英語の字幕付きであるが、そこには「俺は何人殺した」とか、「子供のころから人を殺すのが好きだ」とか、反吐の出るような殺し自慢が語られる。おそらく生きていく上でそうなってしまったのだと思うが、しかし人を殺すことを自慢するというのはありえない、人権団体などは軍による人権侵害の新たな証拠であるとしてミャンマーの軍事政権を厳しく糾弾しているそうである。

オリンピズムの根本原則 2にはこう記されている。「オリンピズムの目的は、人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指すために、人類の調和のとれた発展にスポーツを役立てることである。」すなわちスポーツの目的は平和をもたらすためのものであり、オリンピックが平和の祭典といわれる所以である。アマチュアの最高峰がオリンピックであるならば、それが根差している世界はオリンピズムの世界である。指導者はスポーツの本来の目的そしてそれがどこに根差しているかということをよく理解する必要がある。日本の運動クラブの体罰や不条理は勝利至上主義の原理がもたらすものだ。スポーツは争いごとではない、争いごととしてスポーツをとらえると心に余裕がなくなり、そのスポーツそのものを本来の意味で楽しめなくなる。さらに争いごとを優先させると、力関係が生まれやすい。競技自慢ややんちゃ自慢、けがをしたとかさせたとか、集団になって武勇伝や強さ自慢をする輩は、まさしく人を何人殺したなどと自慢する兵士とメンタル的には同じで、こういう暴力をあつかうスポーツは、いくらアホでもそういうことを言う奴が目立つからやっかいで、当然そういうと目立つマウントが取れると思って言う人間もいるだろう。
私は平和なジムを築きたいと願っているが、そのためにはスポーツは争うよりもリスペクトすることの方が大事だと言うことを理解してもらう必要があると思っている。最初の兵士の話ではないが争いごとが優先すると必ずそこには弱者が生れ迫害されたり、みじめな思いをする。うちのクラブには女性や中年の人が多いがその人たちが親しくなって教えてくれることは、「最初若い人や上手な人に交じってトレーニングするのは自分が足をひっぱるのではないかと言う思いがあって申し訳ない気持ちがあった。」ということである。特に中年の人はこういう思いを持って意を決してジムに来てくれるのだが、多くの中年層の人はこういう若い人が集まるような集団でかなり遠慮していることがわかる。ジムでは中年層や女性を適当にあつかってはならない。その不安や心配を理解し、目的をリスペクトする。ジムでは誰が一番弱い立場かと言うことを考えて、自然とそういう人たちが平等にすべてのことに参加できて楽しめる環境をつくることは大事なことで、そのことがジムを健全なかたちで運営していくことであろう。

参考 
"they are going to kill us"

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