Mars&Jupiter

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ストラヴィンスキーの「カンティクム・サクルム」を聴きながら和田町から横浜まで歩く

2008-03-18 07:47:35 | ストラヴィンスキーの作品
昨日は和田町から横浜まで歩きました。
途中聴いたのは、ストラヴィンスキーの合唱曲。
1955年に作曲された「カンティクム・サクルム」は、
「ヴェネツィアの守護聖人聖マルコを讃える
聖なるカンタータ」がフル・タイトルである。
最初の献辞の曲は、ルネサンス音楽を感じさせる。
しかし、そのあとに始まる曲は現代的な曲で、
ストラヴィンスキーらしい、挑戦的な曲である。
彼の作品にはいつも感心させられる部分がよくある。
12音技法をとりいれた作品といわれるこの曲だが、
彼の持ち前のリズム的なおもしろさとともに、
合唱の生み出す美しい歌の世界が、
うまい形で調和していると思う。

もう一方のミサ曲は、1944年から作曲にとりかかり、
1948年に完成した宗教的な作品である。
ストラヴィンスキーの初期の1910年代の作品は、
「春の祭典」に代表されるように異教的な匂いを
感じさせる作品が多かったのに、
1940年代からはキリスト教に関係する宗教的作品が、
書かれていくようになるが、詩篇交響曲とは違い、
スタイル自体が大きく変わってきている感じがする。
そういう意味から、詩篇交響曲が書かれた1930年代が、
彼の作風の大きな転機だったのだろうと思える。
中世的なポリフォニーの合唱の世界にありながら、
木管楽器などが奏でる旋律や、リズムなどの中に
彼らしさが残っているところがいい。
さすが、ストラヴィンスキーらしい音楽である。

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