そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

国家財政破たんを手助けする環境破壊型巨大農家と、自主独立で健全な食料を生産する家族農業

2019-01-03 | 農業と食

11月27日の本ブログで以下のようなことを書いた。
『国連は2014年を家族農業年として一年間、家族型農業の重要性を訴え支援してきた。そして昨年12月に開かれた国連総会で、2019年から2028年までの10年間を「家族農業の10年」とすることが採択された。国連は家族農業の重要性を訴えている。本ブログでも家族農業を中心とする小農業の重要性を当時から書いている。家族農業の重要性を再度にわたって訴えに、家族型農業の人たちは期待を寄せている。
大型農業が国際競争力があるというのは大きな間違いである。生産コストが上がり、不良な農産物を大量に販売する。国境を越えて季節を越えて、食料を販売する形態に持続農業の可能性はない。環境を破壊し大量のエネルギーを投入しこの世に存在しない生物を遺伝子の組み換えで創出する危険性など、一時の経済効率だけが、農業を不遜な形で巨大化させているのである。』

今年から10年国連は家族農業支援をする。日本はこの決議を無視した。日本こそ家族型農業、地域と風土を利用した農業を実践するにふさわしい国家である。長年日本はこうしてこの国の礎を作ってきた。
食料自給率の低さもこのところあまり騒がれなくなってきた。農民が減少し高齢化が進行し、票につながらなくなってきた環境も大きいであろう。食料を自給できない国家は独立国家ではない。戦略物質として食を抑えられた国家はに自治権はない。
自民党だって、建前ではあろうが食糧の自給は掲げている。取り組んでいる振りをしているだけである。自民党の農業政策のお金は、直接的に周辺産業へと流れだす。
不思議なのは、巨大化した農業は殆ど国家の税制支援で成し遂げられたものである。まるで社会主義国家である。国家財政に支えられた農業が成功したためしはない。日本では国家が主導した農業政策で成功した例はほとんどない。唯一何のか残っているのが、当地のパイロット事業と新酪農村事業である。但し計画とは大きく変貌して、様々な支援策があってのことであるが、8割の農家はこの地を去っている。要するに国家資本で巨大化した、農業は社会主義国家の破たんと同じ道をたどる。不思議なのは、こうした農家或いは企業は圧倒的に自民党支持者であることである。
逆に、家族型農業には日本は全く資金援助はしない。彼らは自らの知恵と工夫と学習で農業を営んでいる。新自由主義者ともいえる、家族型小農農家は、圧倒的に共産党など野党支持者である。
財政破たんを手助けする不健全食料生産する環境破壊型農業者の自民党支持者であるが、自主独立資金と技術の健全農産物生産の農家はイデオロギーとは逆の政党支持者たちである。
この奇妙な政策と農民の考え方の逆転こそが、アベノミクスの破たんなのである。

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