オーストラリアの若きケビン・ラッド首相が、アボリジニに謝罪した。白人たちは、オーストラリアの先住民のアボリジニから多くのものを奪った。
土地に限らず、姓名や文化や自由などを奪ったばかりでなく、強制収容所に送り込み白人教育を行ってきた。「失われた世代」に対する、はじめての公式謝罪であった。傍聴した多くのアボリジニは涙を流し、首相の謝罪を聞き入っていた。
「深い苦しみ、深い悲しみと損失」を与えたと述べ、何度も謝罪の言葉を連ねた、ケビン・ラッド首相の言葉は重かった。翻って日本はどうなのだろう。
北海道に追い込まれた、アイヌ民族を日本は「先住民族」と認めていない。古くは「征夷大将軍」は、侍の最高地位として、アイヌを東北から以北へと追 いやる仕事であった。この称号は、その後の日本の為政者の称号ともなった。今でもニッポリなどのアイヌの地名が沢山残っている。
ほんの10年ほど前までは「旧土人保護法」で縛られていたアイヌ人は、シャモ(日本人・倭人)からどんなことを受けてきただろうか。文字を奪い文化を否定し、土地を奪って追い出したのである。
シャクシャインの戦いを知ったのは、成人になってからである。歴史では全く教えてもらえなかった。ほぼ同時期に発生した、島原の乱は教科書にあったが、卑怯にも奸計で鎮めたシャクシャインの戦いは、神の国日本のナショナリズムに反するのであろう。
わずか3カ月程の数千人の島原の乱に比べて、シャクシャインはほぼ30年北海道全域の部族を集め戦ったのである。乱の大きさは比較にならないものがある。これを歴史で教えようとはしなかったのでる。
友人のアイヌの人たちは、幼いころから差別を受け生きてきた。今では日本語しか話せないし、日本名しか持たない人たちばかりである。資産もほとんどない人たちが多い。
アイヌ人は数百年に及び、アボリジニに比較するのもおこがましいほどの、略奪と苦悩と悲しみを受けている。日本人は、もう悲しみさえ時間の中に消え去り、記憶さえ失い怒りを失ったことを良いことに、アイヌ人に謝罪すらしようとしない。
ラッド首相を見習うべきでないのか。なぜか日本のマスコミは報道すらしようとはしない。
日本は天皇中心の神の国だと信じている人が総理大臣をやっちゃう国なので、我が国の偉い人の頭の中にはアイヌ人どころか関西人以外は存在していないんじゃないですかね?
日本の歴史や民族について、我が国の偉い人に何を期待しても無駄だと思います。
あの人たちバカそのものですよ。バカ。
今の中学歴史教科書はアテルイもシャクシャインも取り上げられていますよ。
高校だとコシャマインの乱もありますね。
ダメダメ扶桑社教科書ですら掲載してますんで、国の方針でそうなっているようです。ダメダメ扶桑社教科書は取り上げ方がダメダメですが・・・
二風谷ダム訴訟も全ての教科書にあるそうです。
ただ、先住民権っつうのは取り上げていたり取り上げていなかったり。
でも、娘の学校の先生はかなり詳しいようで、しっかり教わっているみたいです。