一年前の本ブログの記事である。前総理安倍晋三も、お義理で長崎へ原爆慰霊に来ていた。珍しく記者会見したが、質問者は二名に限られていたが、この質問と解答が書かれた官僚文書を、不覚にもこちらに向けてしまったのである。
自分の頭で考えない総理が二代続いている。安倍が誤読を繰り返してはいたが、中身の分からないまま喋ってはいたが、飛ばすことはなかった。(多分)
菅義偉は、聞いているものが「おや?っ」と思うほど、話の筋が飛んでいる。自民党が核に対する姿勢を示さなければならない部分を飛ばしたのである。しかも(多分)本人は気が付かずに、周辺からの忠告で記者会見して謝罪した。
謝罪も読み飛ばしたという事実だけの謝罪である。内容の訂正もなければ、朗読することへの悔悟もない。
NHKは、菅の広島での醜態を受けて、長崎の挨拶ではテロップを流さなかった。NHKも菅を見下したともいえる。菅義偉も懸命に風に抗して、上図をご覧のように、紙に指を挟み落とさないよう必死に読んでいる。一国の宰相として哀れとしか表現しようがない。
そのNHKの世論調査でも、内閣支持率が30%を切り29%になった。それでも高いと思われるが、不支持率が52%にもなって、末期症状に見える。
支持率は消費税以下になったとされた、政権末期の宮澤喜一よりはましであろうが、発足一年にも満たない菅の体たらくである。
理念がなく、その場限りの裏工作に長け、上には流され下には恫喝する。官房長官は水を得た場所だったのだろう。
こういう人間は明るいところに出てくると、近間の人間の顔色を伺う、負け犬のように眼球をオロオロと動かし、背中を丸めて下を見たまま文章を朗読する。不都合な結果になった時には、閣僚にその後を任せる。中東症患者に在宅医療をするといった発言に典型である。
総理としての品格が全くない人物も珍しい。憲政史上最悪の安倍晋三の後に、安倍以下の総理がこんなに早く出てくるとは思いもよらなかった。