そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

自己矛盾を曝け出す安倍晋三の憲法改訂論議

2018-10-24 | 平和憲法
臨時国家が招集された。安倍晋三は所信表明演説を行ったが、憲法については微妙な発言の訂正がいくつかある。これまでは憲法”改正”と壊れた機械のように言っていたが、なんと憲法”改訂”と言いだしたのである。自民党がやると言っていた発議を、憲法審査会にやってもらうと言い換えたのである。誰かが無知なこの男に知恵をつけたのであろうが、改訂と言い換えたのは、加憲という造語をつかって憲法本文の変更を嫌う連立与党の公明党に配慮したものであると思われる。
その憲法審査会であるが、協調派とも呼ばれてい石破茂に近い中川元と船田一が外され、これまでほとんど憲法についての論議に加わったことがないと思われる、安倍晋三に近い新藤義孝と下村博文が選出された。特に新藤義孝は刻印に主権など必要ないという発言も飛び出す、明治憲法回帰主義者である。論議などではなく、一方的に押し切ることしかできない彼らは、憲法審査会の委員として相応しいとはとても思えない。
2年前に唐突に自衛隊の憲法明記を、9条の3項としてすると提案した安倍晋三である。内容知りたい人は読売新聞を読めと言い放ったこの内容は矛盾だらけである。戦闘行為の放棄を謳った1,2項に戦闘行為できる自衛隊を明記するのは矛盾している。しかし、これまで通り数の力でもし押し通したなら、「新法湯銭の法則」から、旧文は無視される。法律に矛盾する内容が存在する場合は、新しい法が優先されるというのである。つまり戦闘行為を放棄しても、戦闘行為ができるという事になる。
さらには、憲法9条に明らかに違反する、集団的自衛家権行使容認の閣議決定を受けて、強行採決した安保関連法が既に存在する。この国は世界中どこにでも出かけて、殺戮行為が可能な状況にはなっています。その歯止めとして9条が存在します。それがなくなって、いよいよ日本は戦争をする国家に変貌してゆく。
臨時国会後は、安倍は中国に出かけていません。まともな論議を交わす時間をなくするのが目的である。消費増税は、軍事力の増強と法人減税による目減り分を補うために充てられる。戦前の社会情勢に酷似した状況を創り出し、その補完のために憲法の改訂が、安倍晋三にとって必須条件なのである。
コメント (2)
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