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そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

スターリンに酷似してきたプーチン

2014-05-26 | プーチン

ロシアのプーチン大統領が敵なしである。今回のウクライナの政変でさらに、国内の維持基盤を固めたと言える。
プーチンの政敵や批判的なジャーナリストたちが次々と不振の死を遂げたり、財閥とのつながりが取りざたされるが、「強いロシア」を掲げるプーチンは、ソビエトの崩壊で行き場のなくなったロシア国民の心をしっかりPhoto と掴んだと言える。
プーチンの強権的、独裁的な手法は次第にスターリンに似てきた。スターリンは、1922年から1952年の30年少々政権の頂点に就いていた。この長さを支えたのは、強権的、独裁的な政治手法のが支えた。
プーチンは、2000年に大統領に就任し2期を務めた後、1期メドベージェフに大統領を任せ本人は首相であったが、実権はプーチンにあった。その間に大統領の任期を6年に延ばした。
こうしてプーチンは、多分最大期間として2000年から2024年まで権力の座にいることになるであろう。24年になる。

スターリンは、1945年2月に自国のクリミアのヤルタで、終戦処理の会4524談を開いている。アメリカのルーズベルト、イギリスのチャーチル、そして蒋介石の代理と名目だけの中国である。
この半年後の7月には、敗戦したドイツのベルリン郊外で、ポツダム会談を開催している。これを仕切ったにもスターリンである。この間にルーズベルトは死去している。チャーチルは、選挙で負けて政権の座を追われている。中国は実質不参加である。ヤルタからつないでいるのは、スターリンだけである。
この時はまだ、ソ連と日本は不可侵条約を破棄してはいない。スターリンが仕切りながらも、ポツダム宣言にソ連の名はない。

Photo_2 ウクライナの政変は、悪政の評判高かったクチマの後継の支援を行ったのが、就任間もないプーチンである。プーチンが推したヤヌコービッチが当選はしたが、オレンジ革命という街頭デモで失脚した。その後14年にわたり、ウクライナのEU化をプーチンは阻止続けている。
この間に、欧米はもちろん世界の権力者は次々交代している。プーチンは財政的にクリミアを縛り、東部の工業地帯の経済支援を行い取り込んできた。プーチンはスターリンを倣ったのではないかもしれないが、この国を治めるには同じ手法になった。

クリミアが自主投票でロシアに編入したというなら、チェチェンや南オセチアでも同じことをやればいい。プーチンは全く逆のことをやっている。ダブルスタンダードであるが、いずれもロシアという国家のためである。しかしこれでは、ロシアという国家を強くするばかりで、国民の自由もなければ、周辺国に隷属を強要するばかりとなる。

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強権的に地を固めるプーチン

2013-05-07 | プーチン

プーチン大統領の就任から一年を迎えて、5月6日にモスクワのボルトニー広場で、反プーチン集会がPhoto開かれた。8000人の参加者は、「ロシアに自由を」と訴えた。

プーチンの言論弾圧の強権的姿勢は、プーチンを批判する多くのジャーナリストや政治家の不審な死亡が今でも後を絶たない。政権批判の女性ロックバンドが、拘束されて収監されたままである。

集会では、一年前の5月6日のデモで治安部隊に拘束された人たちの釈放を訴え03
た。今回の集会でも、6名が拘束されている。

プーチンはこの一年で、デモ規制法の罰則強化など、反体制運動の封じ込めを行っている。昨年の抗議デモが3万8千人であったことを考えると、プーチンの思惑は成功していると言える。

こうしたことを繰り返すことで、この国には健全な民主主義がこれから育まれるのか極めて疑問である。中国も類似の経過をたどっているように見えるが、いずれも社会主義体制の崩壊(中国は現体制を社会主義体制と言い放っている:嘘である)後の、経済成長が民主主義や人権の擁護などの、健全な発育土壌を持つことができなかったのではないか。

国民は、社会体制時代の貧困から脱するためには、経済成長を多く望んだのであることは、事実であろう。然しそれは、この後の社会体制のありようを歪なものとして、認めることになろう。事実、ロシアも中国も民族問題を抱えいるが、圧倒的な武力と経済発展という、薄いベールで覆っているに過ぎない。

それにしても、日本のメディアの報道がまったくないのは、まさか北方領土問題を気にしての扱いなのだろうか?

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言論弾圧に動き出したプーチン

2012-07-24 | プーチン

既に本ブログで、プーチンが強権を用いてロシアを支配するであろうと、述べてみた。http://blog.goo.ne.jp/okai1179/d/20120509

予測通りというか、それをさらに上回る強権政治をプーチンが始動した。政権に再就任後、わずか2か月で次々と言論弾圧に動き出したのである。Puchin_01
NPOが外国から支援を受けていれば”外国のエージェント”として登録する。外国のエージェントとは、ロシアではスパイのことを意味する。金額の過多は考慮していない。

ジャーナリストが政治家を批判すると、名誉棄損で訴えることができるようにした。これでは健全な思想の政治も培われることがない。

デモ行為で違法行為を行うとこれまでの500倍の罰金が科せられるようになった。

インターネットの内容を、政府が自由に書き換えるようにした。

これらのいずれもが、明らかな言論弾圧である。ソビエト時代と異なり、自由に発言することを、今回の大統領選でプーチン批判をした人たちが経験した。

さらには、インターネットで情報を入手できるようになり発信もできるようになった。こうした思想の自由を経験し始めた国民が、果たしてプーチンの思惑通りに従順に支配されるであろうか?

大統領選に勝利したといえ、4年前には77%あった支持率も現在は45%まで落ち込んでいる。モスクワに限ると、30%に満たないと言われている。

大統領選の後半で、大都市を中心として反プーチンのデモや活動が激しく行われた。これらの一連の動きはプーチンの報復である。

自由な発言を体験したロシアの人たちが、プーチンの弾圧を簡単に受け入れるとは思えない。プーチンは経済発展とナショナリズムの発揚で乗り切ろうとするであろうが、いずれ躓くことになる。

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ソビエト化するロシア

2012-05-09 | プーチン

プーチンが汚い選挙を勝ち抜き、過去最大のデモを受けながら、大統領に再就任した。プーチンが支持Russia_victory_day_parade_in_red_sqされる理由は、彼が行った強権的な政治による、崩壊していたロシア経済を立て直したことである。

多くの国民がそのことに期待を持っている。しかし、その一方で反対勢力や民族を徹底的に弾圧し、殺戮を行ってきたことについて、ロシアの人はあまり違和感を持っていない。Return_of_the_puppeteer

ソビエト時代から彼らは、権力者には平伏する風潮がそのままなのである。

中東の春などは、ロシアにとって大きな教訓である。自由を獲得して混乱に陥り、社会不安と経済の停滞が起きるより、強権の圧政を受けている方が楽なのである。

中国にも同じようなことがいえるが、民主化や表現や言論の自由などは、少々我慢するつもりなのである。長年の社会主義体制は、抑圧されることに慣れてしまっているのである。
ロシアは、Bricsへのウエイトを大きくしながら、アメリカ経済と軍事体制に対抗する国家を目指していRussian_leaders_celebrateる。それはかつてのソビエト国家の再来にも思える。

プーチンは就任演説で、内政干渉の横行を強く訴え、国家体制にの維持を打ち出している。シリアの現状と、リビアに強く関わった欧米を非難している。

その一方で、ロシアには口を出すなとも主張しているのである。強権による圧制で作り上げた前政権から、世界は大きく変わっている。

これからも、世代交代したロシア国民は自由や民主化よりも、経済成長や国家の威信を求めるのであろうか。

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プーチンのゆさぶり作戦

2012-03-03 | プーチン

言論弾圧を平気でやるKGB出身の、現首相であり次期大統領が確実視される、プーチンが北方領領土について言及した。最終決着させたいと発言したPhotoのである。

彼の思惑は、歯舞・色丹の二つを日本に渡して、半分ずつつという思惑である。根拠になっているのが、1956年の日ソ共同宣言である。北方領土は四島となっているが、最大の択捉島と国後島で面積は、北方領土の93%にもなる。色丹は島というより群島あるいは岩礁である。

しかし、排他的水域となると別問題である。僅か二島であっても、根室の漁師が動揺するに十分な広さがある。

二島返せば、半分づつという名目が立つのであろうというのが、プーチンの思惑である。ゴルバチョフ時代に真剣に日本に打診した経緯があるが、四島を不法占拠するロシアに対して、日本側は譲らなかった経緯もある。さらに、経済的に疲弊する時代、エリチンとかなりいい関係にもなった時期もあった。

その後、対米従属しか外交理念のなかった小泉の時代に、あらゆるものが崩壊してしまって経緯もある。次期政権を前にして、プーチンは日本に揺さぶりをかけてきた。

ここで、歯舞・色丹を返却して経済交流を図ろうというのであろう。日本側の根室の返還運動も、大きな転機を迎えている。世代交代が進み、原則論を譲らない現役世代の平均年齢は80才にはなるであろう。若い世代は、疲弊する根室経済を背景に、本音で経済交流を望んでいる。

閉塞状況にある日本の北方領土返還運動であるが、プーチンの本音は日本にボールを投げているようにも見えるが、日本が建前で動けないことを見越した、陽動作戦といえる。日本が、二島返還で動かないことを見越しているのである。

したたかなロシアの外交戦略に、日本の短命政権はどのように打って出ることになるのだろう。

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返り咲くプーチンが穏健になるはずがない

2012-02-07 | プーチン

ロシアで反プーチンの動きが止まらない。来月の大統領選挙をを迎えて、長期政権になるプーチンの大統領返り咲きに、12万人ものデモが起きている。

Photo先の8年間の大統領時代は、極めて強権的な言論弾圧を繰り返していた。経済成長が、ソビエト崩壊後のロシアを救っていたことが、そうした政権姿勢でもプーチンを支持していた。

憲法で3選は禁止しているために、4年間はメドベージェフに傀儡政権を作らせ、自らは首相として実質的な権限を維持してきた。この後、8年間(彼は改憲して2期10年やる報道もある)を、政権を取ることに国民が不安を抱くの当然である。

しかし乱立する候補の中で、プーチン支持は際立っている。他の候補の支Photo_2持率は一桁台しかない。氷点下20度の民衆のデモは、第1回目で過半数を取らせないことにある。情勢は微妙である。プーチンの支持率は40%台である。

過半数の得票がなければ、上位2名の決選投票になるが、対抗馬がいないため結局はプーチンの再選が濃厚である。

プーチンとしては、メンツをかけて一回目で決めたいのであるが、そのために再度不正な投票を行う可能性もある。よほどのことがない限り、それでもプーチンは大統領に返り咲くであろう。確実に影響力は落ちると思われるが、長年のソビエト政権下で、多くの人は支配されることに慣れている。

返り咲いたプーチンは、今後も民族弾圧や言論統制を続けるであろうが、国民の反応がどの程度になるかわからないが、むしろ2期目の再々選のほうが面白そうである。

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プーチンなきロシアになるか

2011-12-26 | プーチン

選挙後のロシアでは、選挙の不正をめぐって、デモが繰り返されている。24日モスクワでは、3万人を超えるデモとなった。ソビエト崩壊以01後、最大のデモである。

このロシアのデモの動きは、中東の民主化と多くに点で符合する。まず、インターネットが、火付け役になっていると言うことである。逆の見方 をすると、メディアは権力の支配下にあり、正確な情報を流していないと言うことである。

もうひとつが、プーチンの独裁体制への危機感である。彼は、秘密警察Photo_2の現場にいて、目的のためなら不法行為もいとわずやってきた、格闘好きのスパイ者である。

一見ソビエト崩壊以後、ロシアは民主化されているように見えるが、プーチンの言論統制と、それにかかわる粛清はソビエト時代と何ら変わらない。それでも、石油や天然ガスなどの資源をばねに、経済が成長している間は、国民を黙らすことができた。成長に陰りが見え、プーチンの強権と独裁体制に危機感を持ったのであろう。

経済成長を背景に、ばらばらになりかけていたロシアをまとめたことへの、国民の信頼は得られてはいた。いったんメドベージェフ傀儡大統領Photo_3に一期やってもらい、復活する姿勢は明らかに、私的な権力欲と国民に看破されたのであろう。

かなり多くの投票所で不正行為が行われていた。その映像をネットで流したことで、火がついた。デモは「プーチンなきロシア」を合言葉に選挙のやり直しを要求し、全土に広がった。

プーチンは当然のことであるが、こうしたことを認めない。彼がどこで強硬手段に出るかであるが、ロシアも民主化の波は遠いように見える。

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プーチンはどう巻き返す

2011-12-06 | プーチン

Vladimirputin_2056186b ロシアのプーチン(現首相あるいは前大統領もしくは次期大統領)の思惑が、今回の選挙で崩れ去った。大統領任期を延ばすための憲法改正も、与党の統一ロシアだけではできなくなった。

今回の選挙で、与党の統一ロシアは315から236へと77も議席を減らした。変わって、共産党が57から64に、公正ロシアが38から64へ、右翼の自民党が40から56へと伸ばした。

更に与党の統一ロシアは、地方で大きく得票を減らしている。豊かにな る中央に比べて遅れることへの不満であろうか。

プーチンは、選挙前に自らが次期大統領に立候補し、メドベージェフRussia_election_protesysを首相にすると明言した。更に、選挙の不正を訴えてデモが行われている。火を放つなどして、400人もの検挙者を出している。

プーチンには、大統領になってやり遂げたい野望がある。ユーラシア連合と言われるものである。旧ロシア帝国の再現と、周辺は警戒する。本人は、東のEUと言い換えている。

通貨統合し巨大な経済圏を作り上げるのである。今回の選挙戦で、与党の位置は失われていないが、プーチン30%も減った議席に、ご機嫌ではない。

スターリンは、書記長に留まり情報を集中させて、秘密警察以上の粛清など行った。プーチンは秘密警察出身である。これまでも、幾多の暴力的な制圧や粛清を行ってきている。

今回の選挙はネットで、「統一ロシアはペテン師と泥棒の集団」というフレイズが、駆け巡った。財閥を潰したプーチンが新たな、財閥を築いたからである。

しかし、3月の大統領選挙では、有力な対抗馬がなくプーチンは、割れる野党を尻目に再選するであろう。

Small_putin石の与党の基盤を失い、プーチンは今以上に国家主義を打ち出してくるであろう。前回の大統領時代と異なり、天然ガスなどの資源に頼った経済成長など、できるわけない。そのために、国家としての強さを前面に出してくるであろう。

周辺国家との紛争が、内政を引き締めることになる。日本の北方領土など、交渉すらすることがないだろう。格闘好きのプーチンの野望は、ロシアを豊にすることはないだろう。

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タンデム体制がどこまで続くか

2009-05-12 | プーチン

メドベージェフがロシア大統領になってちょうど一年が過ぎた。2期8年の大統領を務めたプーチンは、引退せずに首相の座に収まっている。当初はプーチンの院政と言われていた。2頭(タ2 ンデム)体制と言われている。

エネルーギーの国際的な高騰と国内の開発で、急速にロシア経済を立て直したプーチンへの、国内支持率と評価は高い。今でもメドベージェフを上回っている。プーチンは制度上やむなく2期で退いた大統領の地位を狙っていると、巷間言われている。しかし、この1年でメドベージェフは自ら進んで、プーチンとの違いを見せ実績を重ねている。

言論弾圧を繰り返し、特定のメディアしか受け入れなかったプーチンに対して、メドベージェフはイギリスのBBCのインタビューにも応じている。オバマとの関係を急速に接近しようとしている。外交のメドベージェフを強調している。自らを、ロシアの国家主席であり、最高権力者であるとそ1 のインタビューで述べている。この1年で、メドベージェフは存在感を大きくしてきている。

プーチンは財閥主導の経済構築を図り成功したが、ここにきて急速な経済悪化で、大きくプーチン時代と決別しようとしている。人事権を大きくふるって、大統領権限の強化を図っている。どうやらプーチンは気に入らないように見える。

市場経済を重視し貿易による立て直しをおこなうプーチンに対し、メドベージェフは国内経済重視の内需型を志向している。プーチンが軍中心のチェチェン民族掃討などを行っていたが、メドベージェフは治安警察をによる政策に切り替えている。

二人は友人関係にあるとプーチンが強調するが、どうやら二人の蜜月関係は時期大統領選挙に向けて、対立関係にまで発展するものと思われる。プーチンのご指名で就いた大統領であるが、メドベージェフはこれを死守するようになるものと思われる。どちらかが、3年以内に粛清されることになるのではないか。

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プーチン化するロシア

2007-12-10 | プーチン

Photo  プーチンロシア大統領が、後継にメドベージェフ第1副首相を指名した。今回の選挙で、プーチン率いる「統一ロシア」が大勝した。63%の大量の得票をバックにプーチンは何を目指そうとしているのであろうか。

ロシアはソビエト連邦が崩壊してからの、ゴルバチョフ、エリチンと続いた混Putin_joins_new_actors_on_the_middl乱時期を居健的に制圧することで、強いロシアをイメージさせることに成功した。そのために、KGB出身のプーチンは報道の自由を犠牲にし、独立を希望するチェチェンなどの民族を 殺戮することや、エネルギーを国家管理することで強いロシアを再建した。

憲法で禁止する、3期目の大統領はないのであるが、連続しての3期を彼はどこかで便法を用いて、再度大統領の座に返り咲くのでないかと推察されている。統一ロシアの、比例代表のトップに自らを置いたことや、同じKGB出身者の若いメドベージェフを指名したことから、憶測されている。

Photo_2封建体制(奴隷・農奴体制)から社会主義体制と続く中で、ロシアには民主主義が育まれる土壌がなかった。国民は権力者への従属と、国家の強権体制が必然的にセットになって無意識に存在することになる。この国に、民意は存在しない。

プーチンは高い経済成長と、国民に向けての強いナショナリズムを訴え支持されたことを背景に、これからさらに強権国家となっていくように思える。その結果、犠牲になる民族と環境破壊がどこまで続くのであろう。

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繰り返される重油汚染

2007-11-13 | プーチン

ロシアでまた船舶による重油海洋汚染が発生した。経済発展途上にある国Russia_confronts_ecological_catas_4で実績を積み上 げつつある時期は、環境問題に極めて関心が薄い。とりわけ今日のロシアは、ほとんど無関心にさえ思える。

Russian_oil_spill_ecological_catast強風を受けてロシアの黒海のカフカス港で数隻の船が座礁し、タンカーが破壊して数千トンの重油が流出している。野鳥観察者は、カウントできないが30,000羽程度の野鳥が死滅したと報告している。

鵜が羽を広げているのは、懸命に付着したオイルを乾かすとするさまであるRussian_oil_spill_ecological_cata_2。野鳥の生態を 多少ともでも知る者にとっては、オイルが付着して動けない野鳥よりむしろ哀れでならない。

重油の採取などの、事後対策はほとんど放置されていると言って過言でない。WWF(世界生物基金)は、硫黄による環境汚染は相当期間続くであろうと発言している。この環境汚染はどうなるのであろう。

ロシアは、いつからこのような経済発展至上国に成り下がったのであろう。かRussia_confronts_ecological_catas_2つての社会主Russia_confronts_ecological_catas_5義体制を復活しろとは言いたくはないが、やはり正確な意味での民主化は程 遠く、情報開示はまだなされていないとみるべきなのであろう。

チェチェンの弾圧も、結局はチェチェンの独立が、エネルギー資源の国有化の妨げになるからである。プーチンを批判する数多くのジャーナリストが、非業の死を遂げたのも同様の意味を持っている。

来春にはプーチンは大統領から降りるようであるが、統一ロシアの主席の位置を譲らず権力を保持する方策を 未だ模索している。ロシアは国家権力が際立つ、恐怖国家になりつつあるようである。

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こりゃプーチイニズムさ

2006-12-22 | プーチン

ロシアが、環境保護のためにサハリン開発の中止を行なったことを高く評価したことがあPuchinった(9月29日本ブログ)。同じ獣医師仲間が、オジロワシの環境保護活動をやっていることもあって、サハリンの天然ガス開発の現場がひどいことになっているのを聞いていた。ロシアが、そのために 「サハリン2」と言われる、第2弾になるサハリンの開発を中止したのは良いことと思われていた。

ところがこの国の、権力者はエネルギーを国家管理したいだけの思惑からやっていることがわかった。つい先だってまで、サハリンの環境の破壊を掲げていたのに、半年も経たないうちに、完全に解決されたと来た。環境破壊など、口実に過ぎなかったのである。

Russian_spy_alexander_litvinenko_could_h_2この国のやり方は、旧ソビエトの社会主義の暗黒の支配体制がいまだに色濃く感じられる。迷惑なのは、それとは知らずに開発資金を請け負っていた、三井・三菱・シェルであろう。なんとも 強引な、ロシアの資源の国家管理である。

アンナ・ポリトフスカヤやアレキサンドル・リトヴィネンコたちを平然と暗殺02_5 する、恐怖政治を平然と行なうプーチン政治は闇の中である。

ポリトフスカヤは、贈賄や賄賂が横行する現在のロシア社会や、彼の政治形態をプーチニズムと呼んではばからなかったが、プーチンの誕生日の日に自宅の前で4発の銃弾を打ち込まれて、殺された。

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そりゃやり過ぎだ、プーチンさん

2006-11-22 | プーチン

Russian_spy_alexander_litvinenko_could_h ロシアの元スパイで、ロンドンに亡命していたアレキサンドル、リトヴィネンコ氏が11月1日に毒殺されそうになった。21日現在生命の危機にあるから、毒殺されたとなるかも知れない。

非放射性のタリュウムが体内から検出されたと、ロンドン大学病院が発表した。血液中のRussian_spy_alexander_litvinenko_could_h_1白血球がかなり低下している。これは、旧ソビエトのKGBのお得意の手だそうである。数日前までふさふさとあった頭髪がほとんどなくなって、死の危機に直面する 姿を家族が公開した。

ここで思い起こされるのが、10月7日のプーチンの誕生日に自宅のアパート前で、4発の銃弾を受けて殺害されたアンナ、ポリトフスカヤのことである。

リトヴィネンコ氏は、アンナ、ポリトフスカヤが誰に殺害されたかを追及している最中であっ01_7た。彼もまた、彼女と同じようにチェチェンの正義を訴えていた一人である。プーチン政権にとっては煙たい存在である。

プーチンが大統領に就任後、ロシアの13名のジャーナリストが不信な死02_4を遂げている。それらのジャーナリストは、ことごとくプーチン政権を批判していた人たちである。最も大きな問題は、それらの犯人が誰一人として挙がっていないことで ある。(本ブログ10月8日、10日参照)

ロシアは今や、言論統制の恐怖政治の国家となっている。

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羅臼港

春誓い羅臼港