監督・脚本:フランソワ・オゾン
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ/エマニュエル・べアール/イザベル・ユペール/ファニー・アルダン/ヴィルジニー・ルドワイヤン/リュディヴィーヌ・サニエ/ダニエル・ダリュー/フィルミーヌ・リシャール
《あらすじ》
1950年代のフランス。クリスマス・イブの朝、雪に閉ざされた大邸宅で、一家の主マルセルが殺されていた。容疑者は邸宅に集まった8人の女たち。クリスマス気分で和気あいあいだった家族が、一転してお互いを詮索し始め、それぞれが抱えていた、人には言えない秘密が次々と暴露されていく。マルセル殺しの犯人は、いったい誰……?
衣装が素敵なので、前から観たかった作品。うっとり。設定は1950年代ということなので、納得しました。いいなあ、あの靴とか、ドレスとか。お屋敷の装飾や丸い飾り窓も素敵。はあ。
それにしても、エマニュエル・べアール、美! もうだめ。だめです。
物語はミステリーでもありミュージカル(みんな突然歌い出します…)でもあるけれども、それだけではないような感じです。
犯人探しというよりも、登場する8人の女の姿を借りて、女というものの存在のしかたをちょっとずつあらわにしていくところが面白いところでした。「実は私、みたのよ…」というようなことを言い合ってはお互いの秘密をばらし合います。面白い。女たちの関係が目まぐるしく変化していくのも楽しい。あの人、さっきはあんなことを言ってたのに、もうこの人とこんなことに…。面白い。
個人的に好きなのは、女主人の妹のオーギュスティーヌ(イザベル・ユペール)。冒頭からヒステリックにわめきたてる彼女ですが、精神錯乱がピークに達した後の彼女の変貌ぶりがイカス。髪型とか化粧とか服装だけで、ずいぶん変わりますねー。凄い。ためになるなあ。
家政婦のマダム・シャネルが歌う歌の詞が印象的でした。
”孤独な人々は 幻想を抱き続ける ”
ちょっとうす暗いところが良かったです。
何回も観直したら、もっと面白くなるかも。