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もやもや日記

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『時をかける少女』

2006年09月02日 | 映像(アニメーション)
監]細田守 
[原]筒井康隆(角川文庫刊) 
[製]渡邊隆史ほか 
[脚]奥寺佐渡子 
[音]吉田潔 
[歌]奥華子 
[声]仲里依紗 石田卓也 板倉光隆 谷村美月 垣内彩未 関戸優希 原沙知絵 

[制作データ] 2006角川ヘラルド映画
[上映時間] 98分


《あらすじ》
高校2年生の紺野真琴は、ふとしたことから記憶の確かな過去に飛べる能力“タイムリープ”を身に付けてしまう。




結論から言うと、非常に面白かったです。すごい、素晴らしい。評判通りでした。なぜもっと大々的に上映しないのか、不思議でたまりません。

さて、主人公は17歳の女の子、紺野真琴。明朗快活、物事をあまり深く考えない猪突猛進型。クラスメートで仲良しの友人の男の子ふたり、津田功介と間宮千昭と放課後に野球をするのが楽しい毎日。しかももうすぐ夏休み! 3人で何しよう、野球観戦、花火大会、それからそれから…。愉快な日々を送り、ずっとこのままでいたいと願う真琴は、ふとしたことからタイムリープという過去へ戻ることのできる能力を身に付け、食べ損ねたプリンを食べに、遅刻をしそうになったら、ちょっと失敗をしてしまったから、というささいな理由で過去に戻りまくりです。なんでも思い通りになる生活を手に入れて、毎日がバラ色のはずだったのに…。

よく、100分にまとめたな…。凄い。よく出来ています。私などは観るなりすっかり目が釘付けで、終わるまで時間のことなど忘れてましたが、振り返ると「たった100分間」とは思えぬ内容量です。素晴らしい脚本です。おや?と思う点はあるにはありましたが、それは私の理解がついていっていなかっただけかもしれないし、そもそもあまり気になりません。そのくらいよく出来た物語でした。
ずっとこのままでいたいと願ってやまない真琴が、どういう体験をし、どのように成長してゆくのかを、テーマとメッセージをしっかりと掲げつつも、あくまでさり気なく、押し付けがましくなく描いています。舞台が夏、というのも良い。真琴のキャラクターが良い。あれもこれも良い。素晴らしい。ばんざい。

一度しか通れない道を行ったり来たり、何かを得れば何かを失ってもいるかもしれない。楽しい美しい時が過ぎてゆくのは悲しいけれど、そこには悲しみだけでなくほんとうはもっと別のものもあって。いつも思い出すのは、たぶんその日その時でなければならなかったことばかりで。そんなことを考えつつ、あ、これは、涙?


というわけで、私はDVDが出たら買う。買いますよ、絶対。よし、その前に原作も読んでみよう。あー、面白かった。

→→ 時をかける少女 公式HP