啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「キンラン」

2012-05-10 08:58:03 | 山野草

ナラやクヌギの新芽が輝いている。若々しい緑色を吹き飛ばすほどに明るく新鮮な黄色の花・・・キンラン(金襴)が咲いていた。私とカミさんの“秘密の場所”。盗掘や里山の環境変化でめっきりと数を減らしたと言うこの植物が、静かに育っていく環境を守ってやりたい。1週間前に鮮やかに咲いていたが、同じ場所を通ると“掘り起こされた跡しかない”という状況を、この花に興味を持ったここ2年間で3回も見た。だから、秘密の場所にしておきたい。30年近く前に絶滅危惧種Ⅱ類に指定されている。

「キンラン」はラン科キンラン属の多年草。里山や丘陵の林の中に生える地上性のラン。草丈は20-50センチほど。みずみずしい緑色でランらしい?葉を伸ばし、先端に花径で1センチほどの鮮やかな黄色の唇形花を3-10個ほどつける。周囲が枯れ葉状態だったらもちろん、緑に包まれていても、その中で一際輝いている。

1昨日掲載した仲間で白花の“ギンラン”も同じ環境に生える。秘密の場所では、3年前はキンランの方が多かったが、今年はほとんどがギンランに変わっていた(昨年も)。写真の個体は少し離れた場所で撮ったもの。この場所は道から外れたところで、めったには見つからないが、数株あったうち3株がキンランだった。

ネットに狭山丘陵のキンランのことを書いている人がいた。激減しており「大切に保護しており、茎は大きくなり花の数も増えたが、本数は増えない。今では狭山緑地には数本残るだけ(2006年の書き込みか)」。

ギンランのときも書いたが、この花は「栽培が殆ど不可能」で、プロでも難しいという。「盗掘は止めましょう」「販売するのを止めましょう」。

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