啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「星の花束」

2023-02-21 18:20:06 | 庭の花木
 「フクジュソウ」 キンポウゲ科
 街は勿論のこと、田舎であっても夜は様々な灯りがあり、夜空に輝く星々が見えにくくなってしまった。「月がなく、風もなく、雲もない条件の良い日に星を見に行こう」と約束してから数カ月、ようやくチャンスがやってきた。
 外気ー8℃。「あの三ツ星、オリオンの目印だね。こっちはプレアデス星団、スバルだよね。あれはふたご座。むこうはひしゃく星、北斗七星だ」星座の名前をあまり知らない私でも、このくらいは・・・。自宅で見る星とは、その輝きが全然違う。これを何と表現したらいいのでしょう。
満天の星・・明るい星、暗い星、青白い星、少し赤っぽい星、大きいものもあれば、小さな星の、数えきれない星々が、夜空いっぱいに広がっている。じっと眺めていると、別世界へと吸い込まれて行かれそう。
 フクジュソウは、とっても正直な花で、太陽に光に敏感。雨が降れば、曇りであって花を閉じてしまう。1株を露地に植えてから20年弱、栄養の乏しい土であっても、この時季になれば、春を告げてくれる花だ。
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「カンザキアヤメが咲きました」

2023-01-31 19:14:17 | 庭の花木
「カンザキアヤメ」 アヤメ科
 1年で最も寒さが厳しい時期。特に朝夕の冷え込みは厳しく、早朝は吐く息も白く見えることがある。その寒さの中、庭ではカンアヤメが咲きました。草丈15cmほどの小さなアヤメ。けれど、花びらは大きく、10cm弱あり紫色。茶色ばかりが目立つ庭で、鮮やかな色を見れば、心が弾む。「この寒さの中、よくぞ咲いてくれたね」と声をかける。「今までと同じ景色のはずなのに、その日の気分で、形ばかりか色まで変わって見えることがある。気の持ちようひとつで、変化するならば、日々楽しく、自分らしい視点を大切に過ごしたいものだ」という文言を読んだことがあるが、まさに同感で、日々の生活の中で、心がワクワクするようなことを、たくさん持つようになれば、景色を見ても花を見ても心が動く。
 先日、たくさんの野鳥が、きれいなV字型をつくり、北から南へ飛んでいく姿を見た。「それはカワウだよ」と教わった。寒々しい空に、まるで、スクリーンの中から飛び出してきたような美しいその形に暫し見とれてしまった。
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「思い出の断片」

2022-12-31 15:26:53 | 庭の花木
 「日本ズイセン」
 29日、年末恒例のCountry Party。いつもの会場、高崎ジョージアンハウスで、いつものメンバーと再会。あれからおよそ半世紀、あの時に聴いた音楽に出会うと、その時の時代の香りや心に残る一瞬一瞬が、思い出の断片としてよみがえる。思い出は、いつも心の中にあり、それはどこへも行かない。若い頃に歌った名曲、時代を飾った名曲は、今でも心の中で生きている。思い出の断片として。
 2022年、本日は大晦日。今年最大の、心躍る楽しい活動は山登り。一年間で37座。高山も低山もあったけれど、それぞれに山様が違い、自然がつくりだした絶景に感動。野鳥のさえずりや木の葉の木漏れ日の美しさ、山に咲く草花の美しいこと‼全身を使ってよじ登る岩場も緩やかな樹林帯も、泣きべそをかきながら登った山々も、いつも「ここに来てよかった‼」と感じた。それぞれの山に思い出があり、自宅からそれらの山並みを眺めながら、「あのてっぺんに登ったんだなぁ~」
と、その時の感動がよみがえる。自宅から見える名山は、ほとんど登ってしまった。
来年はどんな山に登らせてもらおうか・・。元気なうちに、もう少し山登りを愉しみたいと思っている。趣味のお茶にしても、水泳にしても、音楽や山登りにしても、いつも私の人生を後押ししてくれる人が周りにいることに「ありがたい」と心から思っている。ブログを開設してから本日まで、トータル訪問数223360人、閲覧数592321。当ブログに訪問してくださる皆様、ありがとうございました。来年も、よき年でありますように。
 円形とも違うし、かといって三角形とも違うし・・なんだか少し変形な茎の先から、5~6個の花をつけている日本ズイセン。白い花の中央に黄色の、盃のような形をした花冠があり、甘くとても良い香りを放つ。冬の盛りだというのに、寒さにもめげず咲くスイセン。特に、晴れた暖かい日、まとまって咲く花姿を見れば、一足早く、春が来たのではないかと思わせるほどだ。
 
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「残菊」

2022-12-01 15:51:48 | 庭の花木
 「コガネギク」 キク科
 秋の花の王者、「菊」が残りわずかとなってしまった。菊はたくさんの種類があり、当家の狭い庭には、サガギクを初めハマギク、イソギク、その他名前の分からないものが、何種類か咲いていた。それらは「野菊」と言っているが、ヨメナやアキノノゲシのように可愛らしい印象だが、中には、野菊と呼べないような大きな花もあり、求める時は、しっかり名札をつけておけば良かったと後悔する。寒い時期に咲く「寒菊」は、もうすでに咲き終わってしまった。
 ところで、「残菊」といえば、古の時代、それを愛でる宴があった、と書物に記されている。菊は、そもそも中国から伝来し、権力、尊厳、崇高の象徴で、その花姿が高貴な風格であるがゆえに、日本でも古くから栽培され、公家、朝廷に愛されていたという。そういえば、天皇家の紋章として、菊の花が使用されていることは、広く知られているところでもある。
 今日から師走。急に気温が下がり、これから本格的に冬がやってくる。

サガギク
 嵯峨天皇が好まれた菊で、1つの形に仕立てて育てるようだが、当家のそれは、植えたままなので、王朝の感覚はないが、古代菊とあってか、他のものとは異なる。
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「小春日和」

2022-10-29 19:34:09 | 庭の花木
 「アキチョウジ」 シソ科
 まるで秋のようなポカポカした暖かさ。日中は風もなく、秋空が広がる。心が弾み、部屋には、リズムの良い曲が流れる。少しばかりボリュームを上げて。友人から借りたフラのCD。全16曲だけれど、知っているのは‟ブルーハワイ”と“月の夜は”の2曲だけ。こんな曲調をきいていると、自然と手が動き、つい踊りたくなってしまう。(残念ながら全く踊れない‼)のんびりハワイアンをきいていると、ぽわ~んとした幸せを感じ、心のバランスを整えてくれる気がする。窓の外では、秋風に揺れる小さい赤い実が、空に映えて美しい。
 そして、夕暮れ・・。とっておきの時間。                        ♪ 夕焼けが燃えて落ちてゆくよ 山並みの向こうへと馳せる思い あの人が暮らす町もやがて・・(ハイ・ファイ・セット 「 幸せになるため」)
 自然と時がおりなす夕焼け空を見ていたら、魔法にかかってしまった。
 長さ、2cm程の青紫の花、アキチョウジ。風情があり上品な佇まい。当家の土と相性が良くないのか、植える場所が良くないのか、腐葉土をたっぷり入れた鉢でないと育たない。茶花として重宝している。
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「季節の歩み」  シュウメイギク

2022-10-25 16:51:36 | 庭の花木
 「シュウメイギク」 キンポウゲ科
 「浅間山が真っ白だよ~」と朝の電話。急いで窓を開けると「寒っ‼」。ヒヤッとした冷たい空気。上着も羽織らないで、下駄をつっかけ、外へ飛び出してゆくと、「うわぁ~きれい!」あちら方面は陽が差しているのか、浅間山が秀麗な山様を見せている。陽の光と真っ白な浅間山。絶妙な加減。つい先日、黒斑山に登ったばかりなので、その美しさに心が揺さぶられ、ときめく。しばらく眺めていたのだが、ついに寒さに耐えきれず、部屋に飛び込むと、折しも某TV局で「浅間山、初冠雪」のニュース。TV画像ではくっきりと美しい姿をとらえていたが、私のカメラでは情けない写真になってしまっている。
「美しいものを美しい」と愛でる共通の感性を持った人がいることに、感謝せずにはいられない。
 シュウメイギク、漢字では秋明菊。いかにも、秋に咲く花というネーミング。白い花をつけた草丈1mのシュウメイギクが、秋の風にゆらゆら揺れている。宿根草なので、ものぐさな私としては、重宝している植物だ。ほとんど手入れすることもなく、毎年庭に彩を添えてくれる。

今朝の浅間山
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「歴史散歩」 シュウカイドウ

2022-10-11 18:44:50 | 庭の花木
 続日本百名城のひとつ、唐沢山城を見に行こう・・。当方、これには全くの門外漢。北関東自動車道を走り、到着したのは栃木県佐野。
 頂いたパンフによれば、県立自然公園となっている唐沢山周辺は、大規模な山城で、唐沢山城跡と呼ばれている。戦国時代に佐野氏が居城し、交通要衝の地にあるため、いろいろな工夫がされてきた・・・と記載されていた。パンフを片手に、早速見学。くい違い虎口、周囲を見張る天狗岩、現在まで涸れることがない大炊の井戸、通行を遮断する四ツ目堀、髙石垣、二の丸、本丸、・・。
散策おすすめルートは総延長2.5㎞。ハイキングコースもあり、興味のある方には、おすすめの歴史散歩です。当日は、あいにく雨が降り、展望も景色も今一つ。晴天には、紅葉を愛でる人で賑やかになりそうな山城だ。ただ、何故か猫ちゃんがあちらこちらに・・。売店では、餌を販売している・・不思議?
 シュウカイドウ、漢字で秋海棠。いかにも"秋に咲く花”っていう名前。江戸時代に中国から渡来した帰化植物であると、ネットに記されていた。ばら科の海棠に似た花を、秋に咲いていることから、秋海棠の名がついたとのこと。別名、相思草とも呼ばれているそうで、なかなかのロマンチックなネーミングだけれど、「楊貴妃の涙」という名があるとも、聞いたことがある。花の中心の黄色い大きな球は、楊貴妃の運命を考えれば、いかにも彼女が流している涙にも思えるのだけれど・・。
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「暑いです」

2022-08-02 18:30:41 | 庭の花木
「オミナエシ」 オミナエシ科
 最高気温38℃、明日はもっと暑い予報。暑い、暑いといっても涼しくならないけれど、やっぱり、つい口から出てしまう「暑い」と。こんなに連日暑かったら、地球もそのうち悲鳴をあげるのではないでしょうか。
 最近、当地では夕方になると雷雨があり、激しい雷鳴!県外から嫁いできた友人は、群馬のカミナリは恐ろしいと嘆く。暑い方がまだましだそうで・・。それで、彼女はカミナリがなると、全ての電源を落とすのだとか・・。それって、意味あるのかなぁ~と思うのだけれど・・。「貴女、家に落ちたらどうするの?」と。そういえば、昔は部屋に「かや」をつり、家族全員中に入り、カミナリがとおり過ぎるのを待っていたような・・。それこそ、これって、どんな意味があったのかと不思議だけれど、蚊帳の中で見たあの鋭い光は、確かに恐怖心はあったけれど、きれいでもあったと記憶している。
 夕立が去ると、グッと気温が下がり、涼しく肌に心地良い。草花は、自然の雨をたっぷり吸い、元気いっぱいだ。
 秋の七草の一つ、オミナエシが咲いています。小さな黄色い目立つ花をつけ、細身な茎をヒョロヒョロと伸ばし、少し頼りなさそう。枝まで黄色に染まっているかのよう。花言葉「親切」「美人」
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「夏の楽しみ」

2022-07-30 14:57:25 | 庭の花木
 「ムクゲ」 アオイ科
 日本の夏といえば、花火、麦茶、そして高校野球でしょうか。私の夏の楽しみといえば・・スイカ。大好物です。春に2本植えた苗のうち、1本が元気に育ち、小さいながら数個収穫でき、舌を満たしている。さらに、当方のスイカ好きを知って、友人が大玉を届けてくれた。高さ30cm、周囲80cmの楕円形。持てば、ずっしりと重く、ぎっくり腰になりそうな・・。また、その表面には何やら数字が書いてあり、その日から25日(?)程過ぎれば収穫できるのだとか。当家の収穫日はいい加減で、スイカの表面をポンポンたたいて音を確認し「こんなものかな?」と思えば即収穫。果肉がピンク色かも知れないとドキドキしながら、包丁を入れるのもまた楽しい瞬間だ。子供の頃、井戸水で冷やしたあの味は、今でも忘れられない。勿論、頂いた大玉スイカの甘さと言ったら、絶品だ。
 これからは梨も美味しい。農家の人たちは果物のひとつ一つに、手間と時間そして情熱を込めている。たくさんの思いを込めた果物、これからも大切に味わいたい。
 夏の花といえば、ムクゲでしょうか。花径10cmもある大輪の花を咲かせる。色も種々あるが、当家は宗旦。底紅ムクゲともいう。一見フヨウに似ている花姿ではあるが、葉っぱをみれば、違いが分かる。なお、ムクゲは「ハチス」の別称があることを、最近教えていただいた。


頂戴した大玉スイカ。 
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「皐月に」

2022-05-03 16:53:09 | 庭の花木
「エビネ」 ラン科
 一足早く、当家では連休の喧噪もおえ、ようやく静かな日常が戻ってきた。ほっとすると同時に、賑やかで元気な声がきこえないと、やや寂しくもあり、家の中では朝から音楽が流れている。
 八十八夜も過ぎ、この頃になると霜も降りなくなり、農家では作業も一気に進んでゆくのだろう。当家でも、夏野菜の苗を少しばかり植え、これから花が咲き、成長してゆく様子を楽しみにしている。
 穏やかな春。しかし、外に目を向ければ、ロシアのウクライナ侵攻により、報道されるその状況に目を覆うばかりの悲惨さ。いったい、ここはどんな建物だったのかも分からない地下室から、這い上がってくる子供たちや女性。攻撃を恐れ、長い間太陽の光を見なかったと語る人。地下室が崩れるのではないかと思い、怖かったと語る女性。もし、自身がその立場にいたら・・そう思うとゾッとするし恐ろしい。物価が高く、生活に多少の影響は受けているものの、遠く他人への想像力が働かない。青葉の輝きは、気持ちが華やぎ、ときめきもするし、目を愉しませてくれる。それは当然のこととして実感しているが、何だか、心がざわつくのです。
 エビネの漢字で表すと「海老根」。地下茎の曲がりを「海老」に見立ててつけられた名前で、個体はヂエビネ。「ヂ」とは、山地に自生している普通のエビネ。生えている場所により、花の色は様々で、園芸品種もたくさんあるとのこと。個体は、夫が佐渡の実家からもってきたもので、毎年咲いてくれる。
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