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漁を左右「魚種交代」の謎

2019年11月17日 12時49分30秒 | 話題
  秋の味覚を代表するサンマの不漁が食卓に打撃を与えている
  という。 出まわってはいるが少数で小ぶりだという。
  他にもイワシやスルメイカの漁獲も不振が続いている。 
  全ての魚が捕れなくなっているのではなく、マサバなどは
  漁獲量が増えているという。 どうやら日本を取り巻く漁
  場で「魚種交代」という、数十年規模の変化が起きている
  ようです。 専門家は持続可能な漁業を目指し海の生態を
  詳しく調べる必要があると訴えています。

 魚種交代といえる
 典型的な魚は、マ
 イワシとカタクチ
 イワシだそうだ。 
 マイワシは日本で
 古くから食料や肥
 料に使われてきた。 
 1980年代に年
 間450万㌧と漁
 獲量のピークを迎
 えたが、2005
 年には同2万㌧ほ
 どまでに激減した
 そうだ。 現在は
 同30万~40万
 ㌧と僅かだが回復
 傾向にある。
 一方のカタクチイ
 ワシは小魚の時に
 「シラス」と呼ば
 れ、日本ではなじ
 みの食材だ。
  成魚は煮干しなどに使われる。 80年代にはあまり捕られ
  ず年10万㌧程度の漁獲量だったが、00代に入ると同50
  万㌧ほどに増え、今は同20万㌧ほどに増え、今は同20万
  ㌧ほどと減少している。

  魚種交代を引き起こす要因の一つに、数十年単位で起きる環
  境の変動が考えられているそうだ。 具体的には、冬場にア
  ラスカ沖のアリューシャン低気圧や大陸のシベリア高気圧が
  強くなり、北海道近海を南下する寒流である親潮の海水温が
  下がる現象だ。 冷えた海水が下降すると同時に、下層の栄
  養豊かな海水が上昇してエサとなるプランクトンが増える。
  その結果、親潮海流に生息するマイワシが増加する。

  アリューシャン低気圧の勢力が弱いと、海水温が上がってエ
  サが少なくなりマイワシは減少する。 このとき冬から春に
  かけて黒潮で産卵するカタクチイワシが増加する。 親潮が
  弱いときは南から北上する暖かい黒潮が強くなり、エサの多
  い親潮まで海流に乗って進めるからだという。

  この長期的な海水温の変動は日本の水産研究者が83年に唱
  えた。 これによってマイワシとカタクチイワシの生息が変
  わると、それぞれをエサにする魚にも影響を及ぼす。 実際 
  にマイワシを食べるマサバとカタクチイワシを食べるマアジ
  の漁獲量の増減はおおむね同じように変わってきた。
  同様の魚種交代は太平洋の東端でも起きている。 寒流のカ
  リフォルニア海流とフンボルト海流でも、マイワシとカタク
  チイワシの漁獲量の変動がみられるそうだ。
  "渡辺東京大学名誉教授"は「この長期変動を踏まえ、10年
  単位で漁業を管理する発想が重要になる」と強調。

  魚種交代の説明には弱点もある。 ブリやカツオのようなよ
  り大きな魚になると漁獲量の変動との関係が明確にみられな
  くなってしまう。 エサが特定の小魚に限られず、種類が増
  えて生息域が広範になるという説が有力だとか・・?
  太平洋東端の魚種交代では海が冷たい時期にカタクチイワシ
  が増加し、暖かくなるとマイワシが増える。 日本近海とは
  正反対。 理由はわかっていなく大きな謎だそうです。
  東大の"高須教授"は「世界規模で魚種交代の実態を調べる必
  要がある」と指摘している。

  近年漁獲量が減っているサンマはこの変動と魚種交代に関係
  しているのでしょうか?  サンマは太平洋での南で生まれ  
  春から初夏に日本近くの沖合まで北上する。 成長して北の
  海に多いオキアミをエサにしているようだ。 日本沿岸の海
  水温の上昇でオキアミはより沖合に多くなり、サンマの生息  
  域も沖へ移動した。 このため00年代後半に年30万㌧以
  上あった漁獲量は17年、同10万㌧に満たない量に減って
  しまった。

  東大の"伊藤教授"らは、国連の気候変動に関する政府間パネ
  ル(IPCC)の温暖化予測のデータを基に開発した海水温の変
  動モデルを使い2100年時点でサンマの生息状況がどのよ
  うになるのかを予測した。 エサの量が減るため、大きさが
  現在より10㌘ほど小さくなるという結果が出たそうだ。
  ただし産卵量は増えそうだという。 伊藤教授は「エサを求
  めて太平洋北部の海域に長くとどまり、秋の漁期が冬にずれ
  込む可能性が高まるだろう」と付け加えている。
  日本は海の幸に恵まれ、刺し身やすしなどの独自の食文化を
  育んだ。 しかし海洋の生態を知り尽くしているわけではな
  い。 身近な魚でもどんな環境でどのようにして生きている
  のか、わかっていないことはたくさんあるという。

  魚の生息に合わせて漁獲量を適切に管理していかないと、将
  来食べられなくなる恐れがあるという。 伊藤教授は「漁業
  を継続する将来計画を立てるためにも、個々の魚の生態を詳
  しく調べる研究がますます欠かせとない」と訴えています。

  やはりここにも気候変動ということが出てきています。
  地球上の暮らす人々全員が「地球温暖化」についてもっと
   もっと考える必要があるのではないでしょうか。

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