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花火の中止続出

2024年08月30日 12時38分56秒 | 世間
  夏の風物詩である花火大会が今年、落下する燃えカスへの苦情から、徳島県や千葉県など
   各地で中止となった。 昨年は新型コロナウイルス過が明け、数年ぶりの開催となった
   大会も多い。 自治体関係者は「毎年であれば慣れもあるが期間が空き、意識が変わっ
   たのではないか」と分析する。

 徳島県鳴門市で例年8月に開かれる「鳴門市納涼花
 火大会」。 約5千発の花火が打ち上がり、コロナ
 禍前は約9万人が訪れていたが、同市などでつくる
 実行委員会は今年は中止とし、来年以降、規模を縮
 小した開催を検討している。 実行委員会によると
 コロナ禍前に比べ、住民からの燃えかす被害報告の
 件数が増えた。以前から燃えかすが車に染みを作る
 被害があり、これまでは職員が洗車して対応してい
 た。だが担当者は「近隣では太陽光パネルも増え、
 さらなる被害の増加が予想される。
 1軒ごとにシートをかけるのも難しい。 開催方法
 を検討する時期に来た」と話す。

  千葉県船橋市の「船橋港親水公園花火大会」は昨年、燃えかすが近くの係留所のボート7
   隻に落ち、修理費用約1200万円を保険で負担した。 係留所と打ち上げ地点の距離
   を65㍍とする県の規定はあるが、風向きや風力によっては燃えかすが落下する恐れは
   ある。 今年9月の開催を見送り、来年以降は会場を変更する予定だという。

  「関東三大七夕まつりの一つで、毎年2日間で約10万人を集める埼玉県の「狭山市入間
   川七夕まつり」の花火大会も中止の一因として、燃えかすによる苦情を挙げる。
  花火大会で露店爆発事故があった京都府福知山市で、再開を巡り市の諮問組織の会長を務
   める京都産業大の”浦中教授(社会安全学)”は「時代は変わり、花火大会はさまざまなリス
   クを抱えるものになった」と指摘している。 「経済効果の一方、資金難や物価高で中
   止となる大会もある。 存在意識や周辺への被害などを丁寧に検証していく必要がある」
   と語っている。  時代が変われば人々の考えも様々になってきているようだ。