農業じゆう人

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「かぎ」

2018年06月30日 12時37分20秒 | 雑学
暑い! 猛暑というより「酷暑」同じ・・か? 気象庁の3ヵ月予報によれば来月も暑いという
  最近の気象は少しずつ前倒しになっていると思いませんか?
  年々さくらは早々と咲き始め、梅雨は早く来て、早々に明ける。 この調子で進むと
  月遅れのお盆の頃には秋風が吹き始め、10月中旬には寒くなってくる?なぁ~んて
  日本のよき気候であっただった「春」と「秋」がなくなってくるような気さえする。
  きょう6月30日は、今年のちょうど半分? 181日目(後半が184日)です。
  早くしないと、あっという間に暮れになってしまうほど、月日の経つのは早い・・。
  合わせるように、きょうの話題は「いろり」などにまつわるような話です。

  「かぎ」といっても、皆さんが普通に使っている「鍵」とは違う「かぎ」のことです。
  いろりに下げられた自在鈎(かぎ)のことです。 これ民具の定番のような品です。
  その前に現代の人は「いろり」(囲炉裏)さえわからないのではないでしょうか?
 左の写真のようなものです。殆んどの皆さんは古民家などで
 見かけているのでは・・と思います。 屋内に恒久的に設け
 られている炉の一種。  伝統的な日本の家屋において床を
 四角く切って開け灰を敷き詰め。薪や炭火などを熾すために
 設けられた一角のこと。
 下端の鈎に鉄瓶や鍋をかけ、その高さが自在に調節できる。 竹筒に通し
 た軸木の途中に魚形などの横木を付け、その摩擦で軸木は持ちあげられた
 位置に留まる巧みな仕掛けです。北陸の旧家などでは天井の梁から空鈎な
 どと呼ばれる特に大きな木鈎がつり下がっています。 縄を直接かけ、竹
 筒を使わずに「自在」に鉄瓶などを上下できる。 空鈎はケヤキの木目が
 浮かび上がり、黒光りして富を誇示するように見える。
 丸く曲がった鈎は「えびす」とも呼ばれ、福神の漁具を象徴する。    
 なんと堂々たる釣り針だろうか? 人類はすでに1万年余り前に釣り針を
 獲得。基本的にはその形態や機能をほとんど変化させずに今日まで使い
 続けてきた息の長い道具とされる(直良信夫『釣針』)。
 始めは骨角や貝殻などを用いたが、その後、主に鉄製のものが発達。
 刺すために先端がとがった細長い具が「針」だとすると、軸が曲がる釣
 り用の「はり」は「鉤」と書き分けられる。 
 そこで以後、釣り具の針は「釣鉤」と記すことにしたという。鉤は刺す「はり」の機能と、
  引っかける「かぎ」の機能を併せ持つもの。 釣鉤の形態は獲物の種類になどに応じ、
  多様に連続的で微妙な変化を示し、分類は極めて困難だそうです。  
  しかし江戸時代の識者はその地域差に気付き、明治の『日本水産捕採誌』では、日本を
   三分して丸型、軸直長型、角型の地域型の存在が指摘されている。
  その後の実証的調査により田辺悟『民具学の歴史と方法』には、釣鉤の分布のあり方を
  通して、民具一般の形態変化を解く手法が提唱されてるという。

 もう一つ、土蔵の引き戸を開ける「鍵」もある。 大きなL字の「かぎ」です。
 敷居の穴に落とし込まれた桟に、鍵穴から挿し込んだ鍵先を引っかけ、ひとひね
 りすればその桟が上がり、引き戸が開けられる仕掛けです。鍵穴と桟の位置まで
 の距離で、金具の曲げ方と長さが戸ごとに異なり、「鍵」としてのセキュリティ
 ー機能を果たすもの・・。

  以上のような「鈎・釣鈎・鍵の形、さらに刃先と柄とを鋭角に取り付けた農具類などにも
   共通する「かぎ」は、人類が生み出した道具の基本的形態の一つだと言えるのでは・・
  そこには人が指や手先を曲げてモノを引っかけたり、引き寄せたりしてきた手の形と機能
   の展開がたどれるように思われますネ~・・!

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