Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

ケーブル類の選択 その④ (音質アップの基礎技術追求)

2016年05月03日 | ピュアオーディオ
「ケーブルの構造(単線・撚り線・メッシュ線)で音の出方や雰囲気が変わる事を掴んだ」と前回の記事で書きました。その事が次のケーブル開発の暗示をしています。

「単線」はエネルギー感が有り、重心の低い音を出してくれる特徴を持っています。これは今回の実験の前に、WEの14GAの単線と撚り線を比較した時にも感じました。同じ傾向に有る事を掴んでいます。何とかこの単線を使えないか?・・・と云う事が頭の中に残っています。

しかしながら、直ぐに「単線」が使えた訳では有りません。その前に「撚り線」で何処までできるか?を試した方がベターだと感じます。実際に「撚り線」のケーブル材を集めて、「単体のケーブル」の素性をヒアリングします。長さは全て2.5m仕様にして、機器類は全て同じ条件で、何度もヒアリングを繰り返しました。

RCAケーブルの時も感じましたが、「交換」しても直ぐにはそのケーブルの実力は出て来ません。ケーブルの接続部が「馴染む」のに最低5時間かかります。3時間ほどでもかなり馴染みますが安定感が有りません。また「ケーブル材」の性能により、「下流側」(SP)が大きく変化を続けます。「ケーブル材の能力が高いほど」反作用が大きく、「ふん詰まった音」になります。このふん詰まった音を取るのに「近道」は有りません。「音数」は完全に前のケーブルを上回っているのに、「音がふん詰まった」様に聴こえて来ます。このふん詰まり感を取るのに約1か月からひどいモノ(性能が高すぎるモノ)は半年もかかりました。毎日7時間以上鳴らしてですので、1000Hr・2000Hrの次元です。一般の方ではまずこれだけの時間を一つの「ケーブル材」の評価にかけられません。

「撚り線」の「ケーブル材」で「音のバランス」や「音数」・「エネルギー感」の世界が違います。また、「前に出て来る音」と「雰囲気音」を出すようなケーブル材も有る事が判りました。一般的には「前に出て来る音」のケーブルは、使い易いと云えます。逆に「雰囲気音」を出す様なケーブルは「面白くない」音として、「自然消滅」して行く事でしょう。

そこで、「前に出て来る音」のケーブルと「雰囲気音」のケーブルを組み合わせて見たらどうだろうか?と発想しました。実際に組み合わせて見ると「サインカーブ」と「コサインカーブ」を組み合わせた様なサウンドになり、「音の密度」が極端にアップします。大成功ですね。今まで顧みなかった「雰囲気音」が実態(リアル感)の有る音を作るうえで重要な要素を持っていたのです。これは実際に味わった事の無い方には理解出来ないサウンドです。