Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

嗜好の問題(音質アップの基礎技術追求)

2016年05月10日 | ピュアオーディオ
音質アップの基礎技術追求の考え方の一連のシリーズも今回が最後。一番厄介なのがオーナーの「嗜好」の問題。

オーディオにおける「嗜好」には大きく分けて二つに分類される。
1)生音の再現もしくはリアル間の追及系
2)初めから自分好みの音の追及系

に分類されると思う。最近は「生音の再現系」は少数派になりつつある。その理由として、提供されるメーカー製のSPが「生音の追及を諦めている」からだ。「生音の再現」を目指すなら「オールドSP」を探す事になる。当然新品は手に入らないから中古品を探す事になる。

先達に(年配の方)既にシステムを「生音の追及」で作られたモノが、老後の身辺整理として中古市場に出て来るものや、故人となられた為に家族が処分されたモノを根気強く探すことになる。しかし、新品時の性能の保証は何処にもないし、ペアで買っても片方に問題の有る事が良くある。斯くいう私も外見の美観の問題や機能の面で綺麗なペアを望んでいたが、2ペア以上買って「良いとこ取り」をしてペアのユニットを揃えている。相応の金額がかかる。

「音の好み」は人により千差万別で、経済状況・環境・経験・個人の考え方・スキル等の問題で「目指すサウンド」が全く異なる。「これがオーディオだ」(最終形)と云ったモノが無い世界であるから、自分で作り上げるしかない。どんな装置もとは言わないが、それぞれに良い処が有る。しかしその良い処が「好み」の範疇である場合が多い。

「タンノイのオートグラフ」の弦楽合奏の弦の音数の多い再現は、あのエンクロージャーを使わないと出ない音でも有る。反面すべての音があのバックロードホーンの「癖」のある音で出て来る。JAZZの「生演奏」には厳しいサウンドになるが、オーナーが割り切って「オートグラフJAZZ」を受け入れればそれで問題は解決する。或いは「クラシック用」と「JAZZ用」の二つのシステムを揃えれば良いことかもしれない。

個人的には「性能の高いSPユニットを使ったシステムを1セット」持っていれば良いと思っている。これも「嗜好」の範疇だろう。最後に「お守」出来るシステムは1セットになると思っている。現在サブシステムも含めて3セット「お守」しているが、この機器達の性能をダウンさせることなくキープさせる事は、自分に足かせをはめて居る様な事でもある。