Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

バンドイコライザーの是非について

2009年01月22日 | ピュアオーディオ

SS誌で近頃「イコライザーのすすめ」なる記事が多く掲載されるように思いますが、個人的には「不要」と考えています。「余分な挟みモノ」的な機器だと思います。

売れればオーディオ業界として潤うのでしょうが、自分の経験では、「イコライザーを使う」方のシステムは「ピーキーな音」しか出ていないのではないだろうか?と思っています。

ケーブルの重要性を認識して「音数」(情報量)がいっぱい出ていれば「イコライジング」する必要がないからです。

私のシステムでは120dBサウンドでも「居眠り」してしまうくらい「嫌な音」(ピーキーな音)が出ません。

私が実践してきたことは「CDの中に入っている情報をすべて引き出す」と云う事を最重点にやって来ました。その結果、「情報量」が多いと「うるさくない」のです。と同時に「音のバランス」も自動的に取れて来るのです。

「オンの音」と「オフの音」が有ると云う事は何回も述べていますが、これはケーブルにもSPにも当てはまる事で、この2つの重要アイテムをバランスよく使い切る事が大切です。

「イコライジングすると云う事」は一部の音しか出ていないのでバランスを壊しているので「修正」しているとしか映りません。

もう一つ大事な事が有ると思います。それは「部屋」に対して「ルームアコースティック」が施されていない事を、イコライザーで何とかしようとしているのではないかと云う事で本末転倒と思います。

「部屋」に施す対策は「物理的」にやれば非常にさりげなくローコストに出来ます。この辺に「意識」が有るかないかです。

すべてを「電気仕掛け」に頼らない方が手っ取り早く安く早く出来ます。どんなにきれいで立派なお部屋を作っても「ルームアコースティック」(響きの整合)をやらないとひどい音になります。洞窟の中で「こだま」を聴いているようなものです。


マルチアンプかネットワークか?

2009年01月22日 | ピュアオーディオ

JBLやアルテックのビンテージユニットを使ってSPを作る場合や、既に持っているSPをマルチアンプ化すれば「大幅な音質改善」が期待できるとお考えの方にアドバイスします。

JBLのビンテージユニットを組み合わせて、マルチアンプシステムとネットワークシステムを作り上げた経験から申しますと「ネットワーク方式」をお勧めします。

一般にマルチアンプにするとそれぞれのユニットに専用のパワーアンプをあてがい、「良い処取り」が出来る、ネットワークにはL・Cが入っていて音質を阻害する。と言われていますが、マルチアンプには「チャンデバ」が必要な訳で、この機器の音質が「ネック」となります。

本当に「最高級の音質」を求めるので有れば、電源ケーブル、インコネケーブル、SPケーブルも3ウェイなら3倍必要になる訳で費用もスペースもレイアウトも大変な負担をする事を覚悟しなければなりません。

その点、ネットワーク方式は非常にシンプルに出来、ケーブル類の本数も少なくて済む分グレードを上げられます。

アンプも同様に1セットに金額をつぎ込めます。

ネットワーク方式の場合ネックとなるのは「ネットワークの音質」と「その使い方」に有ります。

例えばJBLのネットワークで説明しますと、500Hzクロスのネットワークには#3150,3160等のプロ用とLX5と云うコンシュマー用サイズのネットワークが有ります。

プロ用のネットワークを使えばマルチアンプに匹敵する音質を確保できます。

私がネットワーク方式にして使っているのは、低域にD130の様に高能率のユニットと#375との組み合わせのSPシステムです。低域が高能率ですのでうまくつながります。

これに対し低域のユニットの能率が悪く、Wウーハー化できないウーハーと#375の組み合わせの場合、能率を合わせるのにネットワーク方式ではアッテネーターを噛ませないとできません。このアッテネーターの質が音質に悪影響を与えるので安直に、調整のやさしいチャンデバを使ってマルチアンプにしているのです。

音質の劣化の少ないアッテネーターが確保できるのであれば、シンプルな「ネットワーク方式」が良いに決まっています。

使用するケーブルも最高級となると、マルチアンプ方式とネットワーク方式では100万円~200万円の違いが出て来ます。この価格分をSPケーブルにかけますと「音質差」は無いか、ネットワーク方式の方が上になります。

実際に私のオリンパスマルチアンプシステムと自宅の707Jネットワークシステムでは「同等」か音色は自宅システムの方が上に来ます。やり方によって「音質」はかなり変わります。

もう一つ大事な事が有ります。ネットワーク方式の場合、メーカーお勧めの使い方は大きな欠点を持っています。これが、「使い方」が大事な所以です。

低域用のネットワークと高域用のネットワークの接続の仕方で大きくサウンドの質が変わります。ネットワークを2個通過させてユニットに繋ぐ事は避けたいものです。

また、オリジナルで質の高いネットワークを作るのも一つの手でしょう。


RCA箱システムのスーパーツィーター

2009年01月22日 | ピュアオーディオ

Hl901 先日、RCA箱システムの「ビクターリボンツィーター」が「裸」のままでしたので、専用ケースに収めるべく愛知県の「リンホフ工房」殿へ出て行っています。

左の写真で一番右側に有るツウィーターです。7000Hz~100000KHzまでを受け持たせています。

オリンパスシステムや自宅の707Jシステムには既に同じユニットを専用ケースに収めて使っています。なかなか出てこないユニットなので3セット揃えるのに時間がかかりました。

現在、このユニットなしで聴いていますが、「高域不足」を感じます。もともとこのユニットは「直接試聴」では鳴っているのかいないのか確認できませんが、有るとないとでは全体のサウンドに大きく変化を与えます。入手価格は数千円程度のモノですが、専用ケースが2万円かかります。

このユニットの効果は「定位が決まる」の一言です。このユニットを繋ぎますと「定位」がピシッと中央に定位し、身じろぎもしなくなります。今回は高域の一翼を担うサウンドも出している事が判り新発見でした。

Hl888 JBLの3大ホーンシステムは「音が面で出て来ます」のでこの「定位」は非常に重要です。これが揺らぐと安心して音楽が聴けません。左写真で「花梨材箱」に入っているユニットです。

尚、このビクターのリボンユニットは1193と云う型番では有りません。外見はそっくりですがマグネット部が薄く、超高域仕様になっています。