R305の性能を引き出すべく、SP内部配線を「ルシファー化」したのだが、とても満足のいく処まで来ない。今までこの方式で「激変」しなかったSPはない。SPの「潜在能力」を引き出すのが目的で有る。
今回の結論は、「音数(情報量)や力感が増し、オリジナルよりははるかにましだが、当方の望む次元までは来なかった」が率直な感想だ。
この原因の大半は「ツィーターの性能の低さ」だと睨んでいる。レンジの狭さや音数の少なさ、鳴きの品位の低さはこのユニットに直結している。
そこで贅沢にも遊んでいる「ピラミッドのツィーター」を足してみる事にした。上部の写真のユニットです。(現在では入手不可能です)3000Hz~100KHzをカバーさせます。
このユニットを追加しただけで、「鳴り」が変わって来た。高域はほぼ不満がなくなってきた。低域も締まりのないサウンドは相変わらずだが幾分改善されてきた。これでようやく「聴ける」レベルまでは来たようです。
35年前、R305の価格は約16万円/本、ピラミッドのツィーター価格は約40万/ペア(20万/個)で有る事を考えると、本体よりもツィーターの価格が高くなる。
ピラミッドのツィーターを加えて、はじめて「音楽」が聴けるSPになったように思う。
オリジナルの状態では「音の余韻」(オフの音)が殆どなかったが、ピラミッドのツィーターで、音数(情報量・分解能)は飛躍的に改善され、「音の余韻」や「うるおい」が「劇的」に改善された様で、やっと「使えるSP」になったと思う。ツィーターの「重要性」を考えさせられた1週間で有った。