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新潮社の百田尚樹ヨイショ企画が中止ですって

2019-10-06 21:02:27 | ニュース
 


 新潮社がキャンペーン中止 百田さんほめる感想文募集

 新潮社は5日、同社刊の作家、百田尚樹さんの小説「夏の騎士」を巡り、
 「ほめちぎる読書感想文を募集!」などとする読者向けキャンペーンを中止すると発表した。
 多くの意見を受けたためとしている。

 キャンペーンは、短文投稿サイトのツイッター上で小説の感想を募集。
 「百田先生を気持ちよくさせた20名の方に、ネットで使える1万円分の図書カードを贈呈!」
 などとするものだったが、批判のコメントが寄せられていた。

 同社宣伝部は「『夏の騎士』の魅力をより多くの方に知っていただきたく、新潮社が企画立案しました。
 読者の皆様に楽しく参加していただこうとした宣伝手法でしたが、当方の意図とは違う形で受け取り、
 不快に思われた方がいらっしゃったとしたら遺憾に思います」と説明している。


新潮社がパク田ウィ樹、じゃなかった百田尚樹センセーの新刊「夏の騎士」キャンペーンで、
センセーをヨイショするツイート募集をしたのがいろいろあって中止となりまして。


 


たくさんの「ご意見」があったためと同社はしており、
それを伝えるメディアはネットでたくさんの「批判」があったためとしておりますが。

確かに批判はありましたよね。

「読書感想文」のダジャレで「ヨイショ感想文」としたツイッター限定のキャンペーンで、
20名に1万円という、さして大きくない規模のものでしたので、販促としては亜流、
ジョーク的なノリで始めたものだったのかもしれませんし、確信犯的な匂いもしますが。

ソレにしたって本来の作品への価値や評価はさて置いて、褒めろとかヨイショしろとか、
そうしたら小遣いをあげるよなんて、下品であることには変わりありません。

こんなノリのキャンペーンが許されるのも百田センセーのキャラクターあってこそかもしれませんが、
老舗出版社の新潮社がこんなことするかと、いう目線での批判も多かったようです。
松本清張作品で同じコトはやれませんでしょう。

じゃあ、百田センセーと幻冬舎のタッグで同じコトしたら?
と思うと、世間の反応はちょっと違ったのかもしれませんけども。


でもねえ、応募ツイートの条件としたハッシュタグ、

 #夏の騎士ヨイショ感想文

を追ってみると、どうやら批判というよりは愉快犯的な悪ノリの大喜利が殺到しておりまして、
どちらかと言えばそうした大喜利状態に耐えられなかったのではと思われます。


こんな批判や炎上はキャンペーン企画の時点で想像できたと思いますが、
止められなかったものでしょうか。

コレはやっぱりアレなんですかね。

だってこの出版不況の中、百田センセーと言えばアベちゃんなどのウヨ的権力とも近く、
特定のファン、というか根強い支持者もいて、本を出せば一定の売り上げが見込めるセンセーです。
多少、強引なことをやっても、おそらく今の空気なら容認されるとの読みもあったかもしれません。

そんなセンセーに本を書いてもらうには、新潮社もそれなりに販促に力を入れて、
センセーのモチベーションと販売をバックアップしたいところです。

といったことを目論んだ新潮社の上層部、もしくは外部からの圧力で、
こんな下品なキャンペーンが無理矢理に展開されることになったのでしょうか。


ひょっとしたら、新潮社の現場にはこのキャンペーンには反発したかもしれませんが、
上からの圧力には抗しきれなかったと。

で、現場としてキャンペーンを中止に追い込むとしたら、一度世に出すしかなかったのかもしれません。
そうして世間の大きな批判に晒されることで、まんまと中止に至らすことができたのではないかと。

そんな妄想もしてしまう、一連の流れでございましたね。


いやあでも、このキャンペーンの罪深さは、ただヨイショしろとかセンセーをほめちぎれとか、
そしたら小遣いやるよ、ってな下品さもありますが、言い換えると、
カネをばらまいて良レビューを買うってインチキを公然とやってるところですよね。

最近ではネットショッピングにおけるやらせレビューなどが問題とされているのに、
なんと出版元がソレを唆しているワケですよ。

もうカネとか権力とかの前には出版社としての理念や社会的使命や道義も倫理もない、と。
そんなモノで本が売れるか、と開き直っているかのようです。

新潮社といえば杉田ミオセンセー寄稿のヘイト記事で新潮45が廃刊に追い込まれる騒動が
記憶に新しいところですが、権力に寄り添って薄汚い企画も厭わない、
といった姿勢に改善はなかったようです。

こんなインチキなレビューを煽ってるようでは、
新潮社が賞と言っても、その妥当性も疑われますし権威だってあったもんじゃないですよ。


 新潮新人賞


それから、このキャンペーンを知った時に感じたこととしては、
出版を含め現在の表現や言論の世界を、こういう空気が取り巻いているのか、と。

権力には媚びて媚びて気に入られよう、権力者は盛って盛ってヨイショしよう。
気に障ることをすれば食い扶持がなくなりかねないぞ、と。

道徳や正義感などそっちのけで、権力に忖度し功績や美談をでっちあげる。
批判精神など捨てて、権力に都合の悪い追及はしない。

ここ最近のそんな風潮が、思わず露わになったんじゃないでしょうか。


まあでも、せっかくですからこのキャンペーン、やり通してもらいたかったところです。
どんな真面目な「ヨイショ感想文」が読めたことか。。

だって批判と言ったって、ガソリン持って社屋に火を付けてやる!みたいな脅迫や恫喝が
あったワケでもないでしょう。ただ、その企画のお粗末さが大いに嗤われてたってくらいで、
愉快犯は多かったという意味でもキャンペーンとしては盛り上がっていたのじゃないでしょうか。

ま、そんな大喜利状態に新潮社が耐えられなり企画を中止したにしても、
キャンペーンのハッシュタグは残ったままですからね。

今後は百田センセーが新刊を出す度に周囲が勝手に盛り上がって、
ヨイショ用のハッシュタグが生まれて、大喜利が続くことになるかもしれません。
となると、新潮社の罪深さも続くということになりますかね。


しかし、読書感想文なんてほとんどの人が学校の宿題で書かされたことあるでしょうが、
アレも本質は「ヨイショしてみろ」ってことだったのかもしれませんね。

 

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