えっ、メルトダウンしない原子炉がある?
ソレってどういうことだってばよ?
“メルトダウンしない”原子力発電所、実験で成功 商用規模で自然冷却は世界初 中国の研究者らが発表
現代の原子力発電所は、過剰な熱を炉心から除去するために動力を必要とする冷却機構や、
緊急時には人間の介入による停止に依存している。
水や液体二酸化炭素が冷却材として使用されるが、これらは通常、外部電源に依存している。
これらのシステムが故障すると、炉が過熱し、爆発や過熱によってプラントが溶ける可能性がある。
2011年の福島第一原子力発電所事故では、標準および緊急電源システムが失われメルトダウンの一因となった。
「ペブルベッド炉」(Pebble-Bed Reactor、PBR)と呼ばれる炉設計は、パッシブセーフティの利点がある。
冷却システムの電源が失われても、炉は安全に自動停止できる。PBRは高エネルギー密度の燃料棒ではなく、
グラファイトに囲まれた少量のウランを含む低エネルギー密度のペブルを多数使用する。
これにより核反応を遅くし、高温に耐えることができる。
このエネルギー密度の低さにより、過剰な熱が全てのペブルに分散され、伝導や対流などの自然冷却プロセスで除去する。
中国山東省の石島湾サイトに建設されたペブルベッド型モジュール式高温ガス炉(HTR-PM)プラントが、
23年12月6日に商業運転を開始した。このプラントは、清華大学が技術リーダー、中国華能集団が所有者、
中国核工業集団公司(CNNC)がEPC請負業者として共同で開発したものである。
(以下略)
普通、原発事故の対策としては、事故が起きないようにする!ってのが日本型のアプローチと思うのですが、
いやー、メルトダウンしない原子炉とは、そんな発想がありましたか。
まあ、いくら事故が起きないように気を配っても機械たるもの事故は起こるってモノです。
その可能性にひたすら目を瞑るのが日本の原発行政ですが、やっぱり事故ったらどうできるのか、
ってところに解がなければ本来なら原発なんか動かしちゃいけないワケですよ。
上の記事にある方法論ってのも、自分は技術的なことは理解ですし眉唾な目線も持ってはいますが、
でも事故が起きてもメルトダウンしない対策をとる、ってのは確かにアイディアの一つです。
実験ではうまくいったとはいえ、実際に事故ったとこに本当に働くのかはなんとも言えませんが、
そうした研究をするってのは原発を維持するなら必要な態度な気がしますね。
日本は福島の事故から10年以上経って、老朽原発を延長してまで稼働することにいまだ躍起なだけで、
この分野でも完全に中国に比べて停滞してるなと感じます。
一方で日本で原発関連といえばこんなニュースが。
原子力発電所の使用済み核燃料を受け入れる全国初の中間貯蔵施設(青森県むつ市)を巡り
同県の宮下宗一郎知事は29日、操業を認める考えを明らかにした。
操業開始の前提となる「安全協定」を事業者やむつ市と8月に結ぶ。
協定締結により中間貯蔵施設が近く稼働する見通しだ。
むつ市の中間貯蔵施設は2004年に東京電力が地元自治体に立地協力を要請し、05年に青森県が建設に同意した。
安全審査などが長引き、およそ20年を経て青森県での受け入れ開始にめどが立った。
宮下氏は青森県庁での記者会見で、受け入れ判断の理由として「行き先(搬出先)について懸念が払拭されるため」と説明した。
むつ市の山本知也市長が協定締結に賛同を表明しているのも踏まえ「立地自治体の判断を最も重視した」と語った。
受け入れ判断に先立ち、宮下氏は23日に斎藤健経済産業相と面会した。
経産相は中間貯蔵施設からの搬出先について同県六ケ所村の再処理工場を念頭に検討を始めると表明した。
24年度中に策定する次期エネルギー計画で、搬出先を含む再処理工場の利用に向けた具体策を盛り込む考えも示した。
再処理工場稼働に国が責任を負う姿勢を明確にした形で、宮下氏は「一定の答えをいただいた」と29日の記者会見で語った。
(中略)
国が目指す核燃料サイクルは原発の使用済み核燃料を日本原燃の工場で再処理し、プルトニウムやウランを取り出す。
それを再び原発で燃料として使うといった内容だ。
核燃料資源を繰り返し使うなら、中間貯蔵施設の燃料はすぐに再処理工場に搬出されることになる。
原発の長期的な安定稼働には核燃料サイクルの構築がカギとなる。
日本原燃は六ケ所村の再処理工場について9月を竣工目標に掲げるが、過去に延期を繰り返しており達成は不透明だ。
当初目指していた1997年の完成予定から27年が経過している。仮に竣工してもすんなり稼働できるか見通せない。
再処理工場が稼働しない場合、受け入れた使用済み核燃料の持ち出し先は宙に浮いたままだ。
中間貯蔵の期間が示されても、地元住民からは「受け入れと再処理工場の稼働の順序が異なるのでは」との不満がくすぶる。
青森県と電力会社などは国が核燃料サイクル政策を断念した場合、県内に持ちこんだ使用済み核燃料を県外に搬出すると約束している。
全国の原発の再稼働もままならなくなり、サイクル政策をどう進めるか国の姿勢が問われることになる。
ということで、やっと中間貯蔵施設の稼働ですか。
まだ決まったワケでもありませんがね。
で、稼働したとしても貯蔵するだけですからその先には使用済み核燃料の再処理、
最終処分ってモノがあるワケで、そちらはまったく見通しが立っていません。
いや、最終処分場の「調査」に名乗りを上げてる自治体はあるものの、まあ先の長いハナシです。
何をチンタラやってるんですかねえ。やる気あるのでしょうか。
さてそんなことより、みんな大好きオリンピックです。
今年はフランスのパリを中心に、国別対抗メダル獲得合戦がおっぱじまりました。
自分はオリンピック自体が好きでもないですしテレビも普段はほとんど見ないのでわかりませんが、
おかげでどうなんですか、テレビを中心としたメディアは、朝から晩までオリンピック三昧なのでしょうか。
頑張れニッポン!みたいなヒトも流石に飽きたりしないのでしょうか。
そんな自分でもせめて開会式は見たいとは思っていたのですよ。
その国がどんな演出をするのか、自国の歴史や文化をどう表現し、他国にどんな敬意を払うのか、
そういうのは見たかったですからね。
でも見ませんでした。
単に録画を忘れていたからですが。。
しかしなんですか、開会式ではマリー・アントワネットと思われるギロチン処刑の場面があって、
身体が生首抱えて歌うシーンとかあって話題になってるようですね。
まあ、フランスは革命で民主主義を勝ち取った自負があるのだろう、という声もあれば、
ただ悪趣味とも言われたりとかで、見てない自分はよくわかりませんし、フランス人の感覚もよくわからないのですが、
コレってたとえば日本で言うなら、乙巳の変で蘇我入鹿の首を討ち取った!みたいなシーンになるんですかね。
どうなんでしょうか。
ソレはともかく、オリンピックって昔は「平和の祭典」なんて言われたりしてましたが今はどうなんでしょうか。
ただのメダル獲得合戦ですよね。
そんあ側面もあっていいのですが、平和の祭典というには程遠いモノです。
ウクライナに軍事攻撃をしかけているロシアが、ソレが理由でオリンピックから排除されるなら、
イスラエルだって排除されなければおかしいのに、そうはなっていない。
コレってイスラエルを容認する、ひいてはガザでの被害に知らんぷりをするってことと同義になりますよ。
古代オリンピックでは、開催期間は停戦するということがあったらしいですが、
そんな精神ももはやなく、かえって攻撃が激化している風でさえあります。
もしかしてメディアもわかっていて、「平和の祭典」なんて言ってませんでしたか、失礼しました。
いやでも、数少ない、オリンピックで見たい競技ってのもあるんですよ。
女子体操なんですけど。
あの技の緻密さ美しさ、緊張感、表現力、それを高いレベルでこなすのが凄いし見てて楽しいなと。
特にこの分野では、フィギアスケートなんかもそうですが、ロシアはじめ東欧の選手の演技が好きなんですよ。
スピードやパワーを駆使するアメリカだって素晴らしいですし、日本みたいに得点を積み上げる構成をこなすのもありますが、
たとえばロシアなんかはバレエの文化があるからなのか、本当にストーリーを持ち込んで演じる、っていう演技がねえ、
魅せるなあと思うし見ていて楽しいのですよね。
そんな女子体操ですけど、日本では大会前に事件がありまして、
施設などでの喫煙と飲酒が発覚したってことで19歳の女子選手がオリンピック出場を辞退することになりました。
辞退とは言ってますが、協会等のお偉いからヤメレ、って決定されたのでしょう。
コレ、、いろいろ議論を呼んでいますけども、まあ個人的には厳重注意で良かったのでは?と思うところですが、
ルールや行動規範に照らし合わせれば辞退止むを得ず、という判断もあるようです。まあそうなのでしょう。
でも個人的には10代の若者が、ここで芽を摘まれてはもったいないし摘むこともないと思うのですけど。
っていうのは自分的には、辞退やむなしとの処罰も当然との考えがある一方、
なんで若者にはこんなに辛くあたって、脱法行為の裏金政治家がなんの責任も取らずのうのうとしていられるのか、
この対比はあまりにもアンバランスではないかと思うワケですよ。
対比させるような対象じゃないかもしれませんが、こんなにも若者に厳しく処罰するのであれば、
大人はもっと法的責任に照らし適切な罰がありソレを受け入れなければならないはずじゃ、あーりませんか。
ソレをねえ、有力者だからって見過ごす警察や検察、マスコミなどは情けないの一言でしょう。
弱い若者には強く厳しい一方、政治家センセーにはなんとおやさしいことかと。
つまり、大人、カッコ悪い、ってことだと思うのですがねえ。
そういうのに同調する有権者や視聴者も同様にカッコ悪いです。
頑張れニッポン!の日本は、悪さした大人は見て見ぬふりをし、若い人の芽を摘む社会でいいんですか。