ちょい不良ゴーシュの豪酒録

何年やってもビギナーチェリストの日記

小松シティーフィルハーモニック第8回サマーコンサート

2013年06月16日 23時31分58秒 | のむOK
6月16日(日)は小松シティーフィルの第8回サマーコンサートの日.

普段,こまフィルは第一コミュニティーセンターを練習場として使っている.
このセンターを利用させて頂いているお礼として,この地区の皆様のために肩の凝らないエンターテイメント的要素もちょっぴり盛り込んだ音楽を演奏し,オーケストラを楽しんで頂く企画.
このサマコンの季節になると,いよいよ夏本番って感じデス.

今年の演奏会は,リムスキー・コルサコフの組曲「ムラダ」より「貴族たちの行進」で幕開け.
金管楽器のきらびやかなファンファーレで曲は始まる.
このファンアーレは,堂々としてきらびやか.
そして,威厳や風格を感じさせる.
さすが天才リム・コルの書いたファンファーレだけあって,とても格好よい.

金管楽器が聴衆の耳目を集めるのに対し,チェロは地味.
チェロが得意とする甘い旋律や対旋律は全くなく,やたらと重音でザンザンと弾きまくって伴奏する.
同じリム・コルさんの「シエラザード」では,チェロはあれだけ雄弁でロマンティックな情景を演出していたのに・・・.
問題の重音はそれほど難しいコードではないけれど,左手の指を指板にベトーッとくっつけなくてはいけない.
3~4本の弦を弓で同時に弾いたり,pizzではじいたり.
これが結構キツイのデス.
(重音の練習不足です.反省していマス.)
でも,この曲のファンファーレのおかげでオープニングはビシッと決まりました.

次に,リロイ・アンダーソンの曲.
「Syncopated Clock」,「Blue Tango」,「Waltzing Cat」.
どの曲も50~60年代のアメリカの文化や社会を象徴するような曲.
明るくて,楽しくて,夢や希望に満ち溢れた時代.
この音楽を聴くだけで,そんな時代へ一瞬でワープできる.
想像するだけでワクワクするような曲.
そして,どの曲名もぴったりする日本語に訳しずらいデス.
(↑まあ,これはどうでもいいことですが・・・.)

ちなみに「Syncopated Clock」は指揮者体験コーナーで使った曲.
富山シティー・フィルから「偵察に来た」と言うバイオリン弾きさんに,ちょいとオケはいじられました.
富山シティーフィルさんのファミリーコンサートでも,指揮者体験コーナーがあるとの話しでした.
そのコーナーに,こまフィルから刺客を送り込まなければ・・・.

プログラム前半の最後は,団員による協奏曲のコーナー.
今年はMozartのクラリネット協奏曲.
こまフィルのマドンナによる演奏デス.
本番一週間前の練習で「大人の演奏」になった様子は,このブログでも書きました.
(そのときの様子は,Click here!
その練習でソリストとオケに「魔法」をかけてくれたクラリネットの先生も本番の演奏を聴きにいらしていました.

休憩時間に,のむ先生が持参したネスカフェの「バリスタ」で熱いコーヒーを入れて飲む.
「“バリスタ”で入れたコーヒーを飲んでリラックスして演奏会に臨みたい」と書いてネスカフェに応募したら,本当に「バリスタ」が送られてきたらしい.
のむ先生は「証拠写真を送らねば・・・.」と言いながら,楽器を持ってコーヒーを飲む団員の写真を撮影しまくっていました.

休憩をはさんで,プログラムの後半が始まる.
まずは宮川彬良の「シンフォニック・マンボNo.5」.
ベートーベンの交響曲第五番「運命」をモチーフにしたマンボ.
真面目で深刻なベートーベンで曲が始める.
次の瞬間,ベートーベンは陽気なラテンのメロディーと明るいリズムに変わる.
この落差が面白い.

今年のサマコンでは,指揮者ののむ先生だけではなく,オケのメンバーも小ネタを仕込んでラテンの雰囲気を演出.
チェロとビオラはモジャモジャのカツラをかぶって葉加瀬太郎ヘアーになる.
さらに,チェロパートは「曲の途中で何度かチェロを回そう」という約束.
ところが,一回目のチェロ回しで,モジャモジャのカツラの髪がチェロのペグにひっかかってしまった.
何となく,そうなる悪い予感はしていて,楽器をカツラはなるべく離すように注意はしていたのだが・・・.
カツラがチェロに絡まった状態で2回目のチェロ回しを行なうと,カツラはチェロに巻き込まれてズラがぶっ飛んでしまう.
ズラが吹っ飛ぶと小ネタのつもりが,ギャグになりそう.
ちょい不良ゴーシュのチェロ回しは,結局一回だけ.
それ以降は,不発に終わってしまったのでした.

チェロの糸巻きからモジャモジャのカツラを丁寧にはずしてから交響組曲「宇宙戦艦ヤマト」.
この曲も金管とパーカッションが炸裂.
ドラムのソロは見事でした.



最後にヴェルディーの「運命の力」序曲.
耳に優しい名曲こそ,実は恐ろしいのデス.
(↑Mozartアカデミーの木戸先生の口ぐせ.)
プロが演奏するCDでは,情熱的でドラマティック.
でも,いつまでたっても初心者チェリストにとって,この曲の細部はなかなか緻密で難しい.
本番の演奏もガタガタのまま終わってしまった感じ.
夏の蒸し暑さに加えて,冷汗タラタラでぐったりしてしまいました.
管楽器の頑張りで,何とか最後は盛り上がっていたのが救いデス.

サマコンの最後に,しっかりと次の定期演奏会のアナウンス.
次はドボルザークの「新世界」頑張るゾイ!