普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

敗戦の総括をしたのか小沢支持グループ

2010-08-07 16:01:10 | 菅内閣

 9月の民主党代表選へ向けて小沢さん支持グループの動きが活発なようです。
然しその主張には首を捻ることばかりです。
小沢さん支持グループの主張
昨年夏の衆院選政権公約への「原点回帰」
・財政再建を重視する菅首相に対し、消費税の増税反対、財政出動路線への「復帰」
・鳩山氏:「今こそ(マニフェストの)原点に返らなければならない」
・村上史好氏:「我々は09年のマニフェストを国民に問い、政権交代が必要だと訴えた。原点は忘れるわけにはいかない」
・山岡賢次副代表らは6日、国会内で「09政権マニフェストの原点に帰り『国民の生活を守る』集い」を開いた。
・「集い」に出席した衆院議員:「消費税増税を撤回しない限り、次期衆院選も惨敗だ」
財政出動路線に戻れ…「反菅」会合に延べ250人
より)
  鳩山政権時の世論調査で見るように(政治主導の行政改革を支持する)国民はそれ以外のマニフェストは見直して良いと言っていたのを忘れたのでしょうか。

その様な動きに対する社説
読売:ねじれ打開へ政権公約見直せ
・自民党などが要求するように、やはり民主党の政権公約の抜本的修正に踏み込むことが欠かせない。
・子ども手当など、政権公約のバラマキ政策は、予算の組み替えでは財源を確保できないことが明白になり、今や破綻状態にある。
・9月の党代表選で再選を目指す菅首相とすれば、公約の大幅修正は党内の反発を招き、決断しづらい事情もあろうが、現状のままでは野党の協力は得られまい。
・秋の臨時国会では、民主党の小沢一郎前幹事長の「政治とカネ」の問題などを中心に、野党の追及が本格化しよう。
 まだ民主党に優しい国民も、世論調査で半数以上が民主党のマニフェストの変更しても良いと言っています。
朝日:政治とカネ―「けじめ」はついていない
・参院選で再びねじれた国会のあり方を取りあげる前に、言っておかなければならないことがある。
・「政治とカネ」の問題である。とりわけ、首相ののらりくらりとした言動には失望させられた。
・3人の元秘書が起訴された民主党の小沢一郎前幹事長は、国会で何も説明していない。元秘書が有罪になった鳩山由紀夫前首相も、国会で約束した事後の詳細な報告を怠っている。
(中略)
・いま首相に求められているのは、もっと積極的な姿勢だ。疑念を持たれた政治家には国会で説明責任を果たすように強く促し、規正法改正案も民主党から提案していくべきだ。
・ 党内はざわつくが、世論の支持は確実に集まる。その世論の声援を追い風にして初めて、野党とさまざまな政策での合意点を探れるというものだ。

 やや自民党寄りの読売、民主党寄りの朝日の社説の主張、そして国民の意識と、小沢さん支持グループの主張の落差を同グループの人達とどう考えているのでしょう。
 彼らは自分の地位保全のために周りのことが判らなくなっているのではないでしょうか。
 前にも書きましたが、民主党寄りの発言が目立つテレビ朝日の世論調査でさえ、参院選民主党大敗の理由を
・鳩山・小沢両氏の政治資金問題 29%
・菅総理の消費税発言 29%
(事実上鳩山内閣の)実績への不満 26% (内鳩山総理の普天間基地問題処理の失敗 11%)
と報告しています。
 詰まり鳩山・小沢両氏の政治資金問題と鳩山内閣への批判が55%も占めているのです。
 (鳩山さんグループを含む)小沢さん支持グループがその動きを国民に支持して貰うためには、これに対する納得の行く説明だと思うのです。
 財政出動路線も良いですが、その予算処置をどうするか、国債の増発か、読売の言うようにばら蒔き批判にどのように対処するのか、いずれ国会の追及に逢うことになるのですが、討議したことがあったのでしょうか。
民主党静岡県連会長の牧野聖修さんの意見 

 今までの経緯から完全に反小沢さんの立場と思うのですが、
・小沢一郎前民主党幹事長は「政治とカネ」の問題で幹事長を辞めた。けれどもこれは民主党へのけじめにすぎず、国民に対して責任をとらなくてはいけない。
・参院選の敗北は、民主党がお灸を据えられたってこと。党への潜在的な国民の期待はまだあると思う。だから、信頼を取り戻すのが先決だ。
・マニフェストは忠実に実行する。できなければ下手な言い訳はせず、正直に国民に説明し、理解を得ながら進んでいくのが大切だ。
・「政治とカネ」の問題に決着をつけること
・選挙責任者だった小沢氏の責任は万死に値する。
(小沢さんから選挙資金を留められた経緯は小沢戦略の失敗は省略)
・その小沢さんを9月の党代表選に担ごうっていう人たちが党の中にいる。小沢さんに無批判についていくのをやめて、自立してほしい。
・国会議員が、党内の「村の論理」を優先して国民世論を顧みなければ、間接民主主義は機能しない。
 民主党の人達は前回の衆院選の大勝の理由を判っているのでしょうね。
・自民党政権の敵失(公務員制度改革への腰の引けた姿勢、人気者を立てて後ろで操ろうとしている派閥の領袖、選挙直前の内紛などなど)
・当時テレビへの露出度が高かった民主党若手議員の清新のイメージと率直さが、民主党全体のイメージを良くした。
・マスコミ特にテレビの自民党政権に対する徹底的なネガ・キャンペーン
 誰も鳩山さん、小沢さんや山岡さんなどに何も期待していなかったのです。
 そして衆院選後の世論調査で明らかになったように民主党を大勝させ過ぎたと反省しているのです。
 小沢さん支持の人達は、先の参院選の世論調査と、私の衆院選の見方(もし正しければ)を考えれば、進む方向は決まっていると思うのですが。
 今の民主党内の動きを見ていると麻生政権末期の自民党内の内紛と良く似ていると思うのですが。
 厳しい経済環境、普天間問題の停滞などの中の完全な内向きの浮き世離れした党内抗争。
 国民は誰も民主党のコップの中の争いに期待しているとは思わないのですが。

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