わが家では、かみさんが文芸春秋を毎号、購読しています。
小生も気が向いた時に読んでいるのですが、11月号の記事を見ていますと、気になるものが並んでいました。
総力特集として「自民VS民主 最終決戦」というタイトルがあり、その中に麻生総理の「強い日本を! 私の国家再建計画」と「小沢は命を賭して総理になる」という鳩山民主党幹事長のお話が載っていました。
この総力特集には、「攻防210議席 両党とも勝てず」という赤坂太郎さんの論評、と言うより予想文があり、また、ルポとして矢野絢也氏の「麻生政権も公明・学会に潰される」と奥野修司氏の「共産党は貧困ブームで勝てるか」という記事があります。
そのほかに緊急提言「食の安全」のために「日本人よ、今こそ米を食べよう」という作家の井上ひさし氏の投稿があり、「新・官僚亡国論 陸軍と霞ヶ関エリートの失敗」というタイトルで保坂正康氏(ノンフィクション作家)、任期大河ドラマの舞台裏 篤姫と家定 夫婦の秘密話します(宮尾登美子/堺雅人)など盛りだくさんで、どれも読んでみたいものばかりです。
そんな中で小生は、「誰でも百歳まで生きられる」という日野原重明先生の特別講演が気になりました。
日野原先生は、聖路加国際病院の理事長で今年97歳だそうです。
講演のタイトルから言いますと、長生きの秘訣みたいな話かな?なんて思ってしまいますが、そうではありませんでした。
「寿命とは自分がつかえる時間のこと。いいかえれば、生きることに費やすことのできる時間が寿命」なんだそうです。
そうは言っても理解しにくいかも知れませんが、「寿命とは、たとえば百歳までと時間を削っていくものではない。そうではなく、寿命という大きな空っぽの器に、自分でつかえる時間を懸命に生きて、その生き生きとしたもので中身を埋めていく、というのが私のいのちのイメージです。」とおっしゃています。
さらに、十歳のきみに語る「いのち」とは何か、という副題がついているところを読んでいきますと、「三年前から、各地の小学校へでかけて「いのち」について教えている」そうです。
内容としては、先ほどと同じことだと思いますが、小生が気になったのは、「じゃあ、君たちは今日、自分の時間、つまり自分のいのちを何につかったかな?朝起きて、朝ご飯を食べて、学校で授業を受けて、給食を食べて、友達と遊んだ。それはみんな、自分のためにしたことだ。反対にご飯をつくってくれるお母さんや、授業をしてくれる先生は、君たちのために、自分のいのちを使っている。」という部分でした。
誰のためにいのちを使っているか、と言う問いかけは、大変、重く、そして解りやすく、また、自分の生き様を反省するよい機会をつくっていただいたと深く感謝したいものでした。
今日は文芸春秋についてでした。