土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

国宝仏オンパレードの興福寺はいつ来ても見応え十分!!

2011年06月20日 | 奈良の古寺巡り


(2011.06.15 訪問)

近鉄西大寺駅近くに所用があり、そのあと気まぐれ梅雨も中休みなので春日野鹿
苑にバンビを見に行こうと東向商店街から三条通りをフラフラ。猿沢池で亀を数
えてましたがよく考えてみるとバカらしいので名物石段五十二段へ。興福寺の南
の参道口と申しますか新装なった五十二段でホンマに五十二段あるのか数えてい
たら、暇そうな人力車のお兄さんがやってきて、「なにやってはりますのん?」
から三十分ほど立話。「暇?」と尋ねたら「はい!」、やっぱりネ。興福寺の境
内は大勢のガキ、じゃなかった修学旅行生たちの団体や昔の娘さんと昔のニキビ
少年たちの団体がウロウロチョロチョロ、結構な人出なんです。が…。
みなさん奈良へ行かれたら観光人力車に乗って機動力アップはいかが。今の美青
年が有名どころを案内してくれ、駅まで迎えにも来てくれますヨ。そうそう、鹿
苑行くのやめました。梅雨も気まぐれボクも…、興福寺に変更。

▼五十二段。
間違いなく五十二段ありました。


[ 興福寺 ] こうふくじ
●寺号 興福寺(こうふくじ)
●宗派 法相宗 大本山
●開基 藤原鎌足夫人鏡女王 実質開基 藤原不比等
●創建 天智天皇八年(669) 実質創建は和銅三年(710)
●本尊 釈迦三尊 釈迦如来坐像、薬王菩薩立像(重文)、薬上菩薩立像(重文)

興福寺縁起
云わずと知れた藤原一族の氏寺。天智天皇八年(669)藤原鎌足夫人鏡女王が鎌足
病気平癒のため、京山科の私邸に建立した山階寺がはじまり。その後飛鳥厩坂に
移転、厩坂寺と称し、和銅3年(710)平城京遷都と同時に次男藤原不比等が現在
地に移築造営し興福寺と称した。興福寺の実質創建は和銅3年(710)。その後、
平家の南都攻めで東大寺とともに壊滅、徐々に復興し鎌倉、室町時代には寺勢沸
騰するも、江戸中期の火災、明治の悪法廃仏毀釈で寺の体をなさずの悲運を被る。
今も境内域不明や山門、外塀がないのはその時の名残が尾を引いているようです。

▼世界遺産碑。
県庁前奈良公園中央通り?に面しながら初めて気がつきました。


▼東金堂(国宝)。
興福寺三金堂の一つ。東金堂は唯一現存する金堂です。


▼東金堂須弥壇。
本尊 薬師三尊 薬師如来坐像(重文)日光菩薩立像(重文)月光菩薩立像(重文)
須弥壇上には他に、文殊菩薩坐像(国宝)維摩居士坐像(国宝)四天王像(国宝)
十二神将像(国宝)が安置されています。興福寺さんごめんなさい。ズルをしま
した。


▼修学旅行生。
境内や公園のアチコチにこの情景。ここは東金堂前、お願い道だけは開けてネ。


▼五重塔(国宝)。
今では古都奈良のシンボルタワーと云えそうですね。
ボクの自慢は、紅顔の美少年(気のせいですけど)のころ、この塔に上ったこと。
大変暗く、狭い急階段を覚えています。これぐらいですワボクの自慢は。


▼中金堂覆屋。
平成三十年(2018)落慶を目指して平成二十二年(2010)十月立柱式が行われ、
復元再建中です。


▼南円堂(重文)。
西国三十三所観音霊場の第九番札所。いつ訪ねても香煙が絶えません。
本尊 不空羂索観音菩薩坐像(国宝)。
桧材、寄木造、漆箔、彫眼で瞳は玉眼、鎌倉時代、像高336.0cm。 運慶さんの父
康慶さん造像。他に木造四天王立像(国宝)を安置。


▼南大門基壇。
復元予定があるのかは判りませんが、基壇整備は進んでいます。


▼三重塔(国宝)。
何故この場所かは判りませんが、かわいい美しい塔です。
鎌倉時代 本瓦葺 高さ19m。




▼北円堂への参道。
三重塔から北への参道。右に南円堂があり、正面に北円堂が見えます。


▼北円堂(国宝)。
鎌倉時代 八角円堂 本瓦葺。
藤原不比等一周忌の養老五年(721)八月に元正天皇勅願、長屋王が建立。
本尊 木造弥勒如来坐像(国宝)。
桧材 寄木造 彩色 彫眼 鎌倉時代 像高141.9cm。
他に木心乾漆造四天王立像(国宝)木造無著、世親立像(国宝)を安置。いずれも
運慶さん造像と伝わります。


▼北円堂四天王の時国天。
数年前に描きました時国天のお顔ペン画です。


▼西金堂跡。
北円堂の南側、今は石碑が往時の場所を示すのみ。
光明皇后が母橘三千代追善供養のため天平六年(734)建立。大人気の阿修羅像を
はじめ、八部衆、十大弟子像が祀られていたそうです。


▼国宝館。
リニューアルされた新しい展示はライティング工夫などかなり凝っていて見やす
くなっています。大人気仏像がこれでもかと展示されていますので、さながら仏
像オンパレード、ファンにはたまりません。


▼興福寺の仏たち。
国宝館のショップで見つけた「興福寺の仏たち」という写真集。初めて見ました、
各お像のフォルムが細かく見ることが出来ます。


▼本坊。
興福寺の寺務坊。表門は天正年間(1573~1592)に建立され、本瓦葺きの四脚門。


▼本坊庭。


▼大湯屋(重文)。
早い話が、興福寺のお風呂。


▼浮見堂。
「浮御堂」ではありません「浮見堂」です。奈良公園鷺池に浮かぶ檜皮葺きの六
角形の堂です。大正五年に鷺池景観アップを目指してどうも建てられたらしく神
仏とはまったく関係がありません。浅茅ヶ原の南に位置する鷺池、その中央に浮
見堂があります。




▼蓬莱橋。
鷺池南北と浮見堂をつなぐ改装なったきれいな橋です。


▼洞水門。
蓬莱橋南畔に洞水門があります、水琴窟のことです。幸いなことに辺りは閑古鳥
が無言で鳴いています、静です。
竹杓でお水を一杯、クゥオ~~~~ン クゥオ~~~~ン。 
和みます、心が洗われますと思ったんですが本当はハッキリ聞こえませんでした。
一回耳医者にイコ!

 
▼ベッピン!

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