土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

久安寺、舎利殿仏塔、印象的な相輪が目を引きます。

2018年04月24日 | 大阪の古寺巡り





(2018.04.21訪問) 


先週七寶寺からの帰途R477号から中国道に乗るためR423号へ出て走っていると、久安寺の立派な山門前を通過しました。国道沿
いに山門のある寺、バックするわけにも行かず、よし来週訪ねてみようとその日は帰り、そして今週です。それにしても中国道は
相変わらずよく混んでますネ。ネックの宝塚ICの手前豊中ICで降りR423を北上、まもなくあの立派な山門前に到着です。





▼楼門(重文)。
三間一戸、楼門、入母屋造、本瓦葺、久安元年(1145年)建立。室町初期に再建。
屋根の線は「水平のない軒反り」という技法が創り出した美しさと自慢しています。写真では判りません。







[ 久安寺 ]
●山号 大澤山 (だいたくさん)
●寺号 久安寺 (きゅうあんじ)
●宗派 高野山真言宗 (こうやさんしんごんしゅう)
●開創 神亀二年 (725年)
●勅願 聖武天皇 (しょうむてんのう)
●開山 行基 (ぎょうき)
●本尊 千手観音菩薩
▲拝観料 300円 朱印300円
▲時間 9:00~16:00
▲大阪府池田市伏尾町697 Tel.072-752-1857
▲関西花の寺第二十五霊場
▲阪急「池田駅」より国道423号線5km 
 
 阪急「池田駅」より阪急バス15分 久安寺下車すぐ 
   
 阪神高速11号 木部第1出口より直進3km 





▼楼門扁額。







久安寺縁起(久安寺HPから抄出)
聖武天皇の勅願により、行基菩薩が開創。天長年間に弘法大師留錫し、真言密教道場として栄えた安養院が前身であります。保延
六年安養院は灰塵に帰しましたが、薬師如来像、阿弥陀菩薩像は損傷を免れ、本尊千手観音像は岩 の上に飛行して、光明を放った
と伝えられています。久安元年(1145年)桜門、堂塔伽藍、四十九院などが再興され、久安寺と改称され ました。安土桃山時代には、
豊臣秀吉が参拝、江戸時代には観音信仰を広め、衰退を繰り返す中で法灯を護持 してきました。昭和興隆事業により、諸堂を造営
し、ア字山とバン字池からなる庭園「虚空園」の整備、旧伽藍跡に霊園および仏塔を造営しました。現在花の名所、観光修行道場
となっております。





▼阿形仁王像。像高280cm 鎌倉時代。







▼吽形仁王像。像高254cm 室町初期。

       





▼楼門はやはり正面からの方が迫力の度が違うようですネ、しかし前の柵がいけません。







▼楼門からの参道。







▼ドコまで続くか一直線の参道。







▼受付の横の小径を入り軽~く石段を上ると御影堂。方五間、宝形造、本瓦葺。
 弘法大師を本尊とし、神亀二年開祖の行基菩薩、久安元年中興の賢実上人の三祖師像を安置しています。







▼扁照殿と記された扁額。







▼内陣深く空海さんが祀られています。







▼六本柱の堂々の鐘楼。







▼三十三所堂(無量寿殿)。超横長の建物も木立の間からしか見ることが出来ません。
 西国観音霊場を祀る。なんと33メートルの須弥壇に慰霊壇を設けているそうです。







▼三十三所堂扁額。







▼無量寿殿前庭、普供養の庭。せっかくの心字池も干上がっているようですネ。







▼薬師堂(瑠璃光殿)。西方阿弥陀浄土に対して東方薬師浄瑠璃浄土、薬師如来が本尊です。







▼本尊薬師如来立像。左右に日光、月光料菩薩の絵姿が祀られ、薬師三尊を構成しています。







▼薬師堂前庭の芳泉庭。石と岩の構成が出色のお庭です。







▼本堂前庭。







▼本堂。







▼大悲殿と記された本堂扁額。

         





▼本堂内陣。
 聖武天皇勅願による本尊は秘仏、お前立ち千手観音がお厨子前にお立ちです。左右に四天王祀られています。







▼無量寿殿から見た本堂です。







花咲く庭虚空園、バン字池を中心とする庭園です。

▼本堂北に広がるバン字池。







▼シャガの花盛り。







▼汀に石が敷かれた池畔。

     





▼池畔に咲く「かきつばた」か、「アヤメ」か「しょうぶ」かどれかだと思いますが……。







▼南に本堂が見えます。







▼これは牡丹ですネ。







▼池から参道を挟んでア字山という小山があります。早速山道を上ると、







▼三光社という小さな社がポツンと。
 日天、月天、妙見尊星王と大宇宙の真理を司り、厄除開運の大善神として信仰をあつめる久安寺の鎮守社。







▼それでは参道両果の道を北へ。







▼途中左に行基さんが何か叫んでるようです。







▼右手に地蔵堂。







▼須弥壇に祀られる地蔵菩薩。元は明治末年廃寺となった久安寺別院菩薩寺の本尊だそうです。







            ▼修行大師や、







▼五輪塔が参道左右に。







▼朱雀池を過ぎると……、







▼前方に何やら大きな円形の仏塔が見えます。







▼舎利殿涅槃堂(納骨慰霊堂)です。

                





▼入ると正面に釈迦涅槃像が祀られ、

               





▼涅槃堂内はとても綺麗で周回出来るようになってます。







      





            ▼壁面に釈迦三尊や阿弥陀三尊のレリーフが祀られており、神秘な雰囲気を醸しています。













            ▼涅槃堂相輪です。







▼ご朱印です。







紆余曲折を経て今日まで、歴史は相応に古いお寺ですが、堂塔伽藍は近代から現代にかけて再建された比較的新しい佇まいです。
それにしても境内管理や整備はこれ以上は出来ないほどお見事の一語。池を中心とした庭園エリアは、一種のガーデンパーク、
その中で伽藍エリアがそれなりにお寺だぞと主張している。一番北にある舎利殿は一番新しいものだそうですが、この仏塔がこ
のお寺のシンボルモニュメントになるのにはそう時間がかかることはないでしょう。

久安寺 オ シ マ イ





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1 コメント

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詳しいご紹介に感謝 (はらしげ)
2022-06-30 08:18:18
とても詳しいご紹介に感謝します。
Facebookグループ「北摂っていいね!」のコメント欄に引用(リンク)させていただいています。
URLはグループ全体のURLです。
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