![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/74/a15818514100fff9ece803e9679c0a73.jpg)
(2016.12.17訪問)
周山街道を少し戻ると槇尾山西明寺、三尾名刹の一つです。紅葉シーズンの写真を見るとビックリ、本当にここ西明寺と、違う西明
寺に来たのかと錯覚を覚えます。高雄川に架かる赤い橋、指月橋を渡るとスグ参道石段が迎えてくれます。この石段がまた矩形に曲
がり、石段の全貌が見えません。神護寺ほどヒドイ石段には見えないので、とにかくレッツゴーです。
▼槇尾山聖天堂の石碑が妙に目立つ、指月橋を渡ると……、
楓の裸木がもうすでに冬を通告しているようです。そう云えば12月は冬でしたネ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/75/5d9b5053f09c8704d3b1964af9891a91.jpg)
[ 西明寺 ]
●山号 槇尾山 (まきのおさん)
●院号 平等心王院 (びょうどうしんのういん)
●寺号 西明寺 (さいみょうじ)
●宗派 真言宗 (しんごんしゅう)
●開基 智泉大徳 (ちせん)
●開創 天長年間 (824~834年)
●本尊 釈迦如来立像 (重文)
▲京都市右京区梅ケ畑槇尾町1 TEL.075-861-1770
▲拝観料 500円 御朱印300円
▲拝観時間 9:00~17:00
▲JR「京都駅」からJRバス栂ノ尾、周山行きで「栂ノ尾」下車徒歩5分
▼参道石段のはじまり。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/f7/b74e65df9e43c1bfc54344ee0a5235e0.jpg)
西明寺縁起 (西明寺パンフから抄出)
天長年間、弘法大師の高弟智泉大徳が、神護寺の別院として創建したのに始まり、正応三年 (1290年) 後宇多法皇より平等心王院の
院号を賜り神護寺から独立。その後兵火などで盛衰繰り返し、慶長七年 (1602年) 再興。現在の本堂は慶長七年 (1700年) 桂昌院の
寄進で再建されたものである。
▼矩形に曲がる参道の先に……、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/a9/142076ab2b1bf7b83e12e88dcae3c947.jpg)
▼山門です。かなりの数の灯籠が門前に。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/64/9297f77eaba5fa45016b5757ab01a816.jpg)
▼両袖に小門を付けた貫禄の山門。一間医薬門、切妻造、本瓦葺、四脚門。元禄十三年 (1700年)再建。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/15/7b788eca4cf931c1fd97947060589c6e.jpg)
▼山門を通して正面に本堂。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/7e/34f88ecc7c41a88694511335f4c9c773.jpg)
▼山門潜ると右手に聖天宮の石碑。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/f8/a5db649be4f55000fe8a4e364cfb6f12.jpg)
▼聖天堂です。指月橋の傍らにあった槇尾山聖天堂がこのお堂です。歓喜天が祀られています。白地幔幕に左巾着、右二股大根が象
頭の男女が抱き合う姿で表される歓喜天の紋章。なぜこのお寺に歓喜天が祀られているのか聞き漏らしました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/bd/ded006f34d645fba622f649facb82d5e.jpg)
▼鐘楼。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/0f/56c6ed29cf9149addd19cc4b1f601d0d.jpg)
▼境内の一部です。左手の大木は高野槙、槇尾山の語源になった樹と聞きました。
静と閑境内は静かです、あの紅葉の頃の喧噪は何処へ行ったのか、とは云ってもボクは知りませんけど。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/a0/40f7b164dcf37ed722a4b36c33551ea9.jpg)
▼少し奥に行くと客殿、庫裏が。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/d9/54964a103054bf2230ee29c72f770101.jpg)
▼笠に苔むす石灯籠、暗くなり灯が入れば、また違ったいい風情が感じられるんでしょうネ。
門前や境内にはやたら多くの石灯籠が建てられています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/62/4031e610d77e939f8a2a0ab52b6fcd9a.jpg)
▼本堂です。本尊釈迦如来立像 (重文)。桁行七間、梁間四間、入母屋造、本瓦葺。
元禄十三年(1700年)徳川綱吉の生母桂昌院の寄進により再建されたと伝えます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/dc/12caab80b080c4d11eaf2395de5e6521.jpg)
▼本堂正面。こちらからは入堂で来ません。入口は左脇口から。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/dd/329ba6fd427fc3d9501110f9cedcadee.jpg)
▼本堂扁額。「霊山鷲心」空海と書かれています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/25/db1ee905a69af49a5e723e39bab854fd.jpg)
▼本堂内陣。中央に四天柱に須弥壇を設け、本尊釈迦如来立像が祀られています。
本尊釈迦如来は像高50cmたらず、清涼寺式釈迦のミニ版、彫りの細かさ、法衣の形まで実によく似てソックリ。
運慶作と伝わるそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/19/80ae551f8e31c41f69ddbc9ec3d71fba.jpg)
ご住職から本尊写真はダメ、堂内はOKの許可をいただきました。
▼須弥壇です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/34/d47e458b6836be6e13ef8ee218705aab.jpg)
▼本堂脇陣の十一面千手千眼観音菩薩立像 (重文)。元は西明寺の本尊だったと云います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/de/2500aef090c254f72baa79c3c17e5040.jpg)
▼十一面さんのお顔アップ。ふっくらお顔はそれに似ずいくらか憂いを含んだ、
淋しそうな表情に見えました。何か悩みでも……。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/6d/33fc40b1b3ab1813f0d30b3a45992ddd.jpg)
十一面さんの右に愛染さんがおられたのですが、どうしてもピンが来ません、
なんでやろと云うことで写真はあきらめました。
▼ご朱印です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/21/fe2959fe369e5890a61da445dedc39c5.jpg)
本尊釈迦如来の写真はお見せすることは出来ませんが、真近で拝見するお像は、小さいながらお釈迦さんの慈悲の心、仏師の熱い情
熱がビンビンと、清涼寺の摸刻とはいえ真に小粒でピリリ、運慶さん作と伝わるのもむべなるかな、そんな気がしました。
三尾名刹第二弾、西明寺 オ シ マ イ
次は三尾名刹第三弾、神護寺。
この名を聞くとはや戦意喪失、あの石段が目に浮かびます。
↓ ポチッと押していただければたいへん嬉しいのですが。
![](http://image.with2.net/img/banner/c/banner_1/br_c_1948_1.gif)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます