土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

西明寺、三尾名刹第二弾!

2016年12月21日 | 京都の古寺巡り




(2016.12.17訪問)


周山街道を少し戻ると槇尾山西明寺、三尾名刹の一つです。紅葉シーズンの写真を見るとビックリ、本当にここ西明寺と、違う西明
寺に来たのかと錯覚を覚えます。高雄川に架かる赤い橋、指月橋を渡るとスグ参道石段が迎えてくれます。この石段がまた矩形に曲
がり、石段の全貌が見えません。神護寺ほどヒドイ石段には見えないので、とにかくレッツゴーです。




▼槇尾山聖天堂の石碑が妙に目立つ、指月橋を渡ると……、
 楓の裸木がもうすでに冬を通告しているようです。そう云えば12月は冬でしたネ。






[ 西明寺 ]
●山号 槇尾山 (まきのおさん)
●院号 平等心王院 (びょうどうしんのういん)  
●寺号 西明寺 (さいみょうじ)
●宗派 真言宗 (しんごんしゅう)
●開基 智泉大徳 (ちせん)
●開創 天長年間 (824~834年)
●本尊 釈迦如来立像 (重文)
▲京都市右京区梅ケ畑槇尾町1 TEL.075-861-1770  
▲拝観料 500円 御朱印300円
▲拝観時間 9:00~17:00
▲JR「京都駅」からJRバス栂ノ尾、周山行きで「栂ノ尾」下車徒歩5分




▼参道石段のはじまり。

 




西明寺縁起 (西明寺パンフから抄出)
天長年間、弘法大師の高弟智泉大徳が、神護寺の別院として創建したのに始まり、正応三年 (1290年) 後宇多法皇より平等心王院の
院号を賜り神護寺から独立。その後兵火などで盛衰繰り返し、慶長七年 (1602年) 再興。現在の本堂は慶長七年 (1700年) 桂昌院の
寄進で再建されたものである。




▼矩形に曲がる参道の先に……、







▼山門です。かなりの数の灯籠が門前に。







▼両袖に小門を付けた貫禄の山門。一間医薬門、切妻造、本瓦葺、四脚門。元禄十三年 (1700年)再建。







▼山門を通して正面に本堂。






            ▼山門潜ると右手に聖天宮の石碑。






▼聖天堂です。指月橋の傍らにあった槇尾山聖天堂がこのお堂です。歓喜天が祀られています。白地幔幕に左巾着、右二股大根が象
 頭の男女が抱き合う姿で表される歓喜天の紋章。なぜこのお寺に歓喜天が祀られているのか聞き漏らしました。







▼鐘楼。







▼境内の一部です。左手の大木は高野槙、槇尾山の語源になった樹と聞きました。
 静と閑境内は静かです、あの紅葉の頃の喧噪は何処へ行ったのか、とは云ってもボクは知りませんけど。







▼少し奥に行くと客殿、庫裏が。







▼笠に苔むす石灯籠、暗くなり灯が入れば、また違ったいい風情が感じられるんでしょうネ。
 門前や境内にはやたら多くの石灯籠が建てられています。







▼本堂です。本尊釈迦如来立像 (重文)。桁行七間、梁間四間、入母屋造、本瓦葺。
 元禄十三年(1700年)徳川綱吉の生母桂昌院の寄進により再建されたと伝えます。







▼本堂正面。こちらからは入堂で来ません。入口は左脇口から。

           





▼本堂扁額。「霊山鷲心」空海と書かれています。







▼本堂内陣。中央に四天柱に須弥壇を設け、本尊釈迦如来立像が祀られています。
 本尊釈迦如来は像高50cmたらず、清涼寺式釈迦のミニ版、彫りの細かさ、法衣の形まで実によく似てソックリ。
 運慶作と伝わるそうです。



ご住職から本尊写真はダメ、堂内はOKの許可をいただきました。





▼須弥壇です。






            ▼本堂脇陣の十一面千手千眼観音菩薩立像 (重文)。元は西明寺の本尊だったと云います。






            ▼十一面さんのお顔アップ。ふっくらお顔はそれに似ずいくらか憂いを含んだ、
             淋しそうな表情に見えました。何か悩みでも……。



            十一面さんの右に愛染さんがおられたのですが、どうしてもピンが来ません、
            なんでやろと云うことで写真はあきらめました。




▼ご朱印です。






本尊釈迦如来の写真はお見せすることは出来ませんが、真近で拝見するお像は、小さいながらお釈迦さんの慈悲の心、仏師の熱い情
熱がビンビンと、清涼寺の摸刻とはいえ真に小粒でピリリ、運慶さん作と伝わるのもむべなるかな、そんな気がしました。
三尾名刹第二弾、西明寺 オ シ マ イ

次は三尾名刹第三弾、神護寺。
この名を聞くとはや戦意喪失、あの石段が目に浮かびます。






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