土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

松尾寺、日本最古の厄除け霊場。

2016年07月12日 | 奈良の古寺巡り





(2016.07.10訪問)


今日の迷車大和路号は先週の続きとして富雄川沿いを南へ走っています。
先週のチョットしたアクシデントで行き損なった王龍禅寺と長弓寺への訪問ですが、今日は気が変わりまして長弓寺はパス、そのか
わりと云っちゃなんですが大和郡山の松尾寺、今更厄除け祈願でもないのですが、キビシーイ真夏の炎天下、ひっくり返りませんよ
うに、無事真夏のお寺巡りが出来ますように厄除観音さんにお願いしようと、日本最古の厄除霊場に向っているのであります。




▼松尾寺の正門、南惣門。
 法隆寺から松尾寺南惣門までの約十八丁の道は、開基舎人親王伏し拝みの道呼ばれ、由緒正しい松尾寺参詣参道なんです。
 今日はこちらから入山します。






[ 松尾寺 ]
●山号 松尾山(まつおさん)
●寺号 松尾寺(まつおじ)
●宗派 真言宗醍醐派(しんごんしゅうだいごは)大本山
●開基 舎人親王(とねりしんのう)
●開創 養老二年(718年)
●本尊 千手千眼観世音菩薩立像(秘仏)。
▲拝観 境内自由 堂宇拝観 500円 朱印 300円
▲時間 9:00~16:00
▲奈良県大和郡山市山田町683 松尾山 電話0743-53-5023
▲http://www.matsuodera.com
▲JR大和路線「大和小泉駅」東口から近鉄郡山駅行バス「松尾寺口」下車、徒歩約2km
 近鉄「郡山駅」から小泉駅東口行バス「松尾寺口」下車、徒歩約2km




            ▼寺号石柱。






松尾寺縁起 (松尾寺HPから抄出)
養老二年 (718年) 天武天皇の皇子舎人親王が、勅命による日本書紀編纂の折、四十二歳の厄年であったため日本書紀の無事完成と厄
除けの願をかけて建立された日本最古の厄除霊場です。親王が松尾山に参詣修行し、ご祈願の養老二年二月初めの午の日、東の山に
紫の雲たなびき千手千眼観世音菩薩が天降りご出現なされたという「松尾山縁起」により、国運隆昌・国体安穏を祈祷申し上げる勅
願寺として、歴代皇室の御叡信厚く、後水尾天皇も御持仏の如意輪観音を下された由緒ある寺です。




▼南惣門の手前右に宝蔵殿。松尾寺文化財研究所が併設されています。







▼南惣門からの参道石段。







▼左に曲がると本堂エリアへの石段です。







▼本堂(重文)左側面です。本堂前一帯にカサブランカの鉢植え、初めて見ました。







▼本堂扁額。慈聖亭とありますが由緒は不祥。







▼本堂本尊千手千眼観世音菩薩 (やくよけ観音)。年に一度十一月三日に開扉の秘仏です。
いいお顔をされてますネ、直接お会いは出
 来ませんが、この方ならキッとボクの願いを聞いて下さるハズ。
 内陣では毎日厄除のご祈祷が行われ、厄年をはじめすべてのやくよけのご祈祷が厳修されています。



            (写真は松尾寺HPからお借りしました)




▼本堂前の手水舎。







▼色とりどりのカサブランカ。ニオイも半端じゃありません。強烈です、あえて香りとは申しません。
 なんでカサブランカなのか、答えはもらえませんでした。これが本堂前に所狭しです。







▼こんなのが約千株五千輪だって。今夜、ニオイ付き夢を見そう。







▼本堂前のカサブランカ。ようもこれだけ育てたネ。とにかくニオイたまりません。







▼鐘楼。自由に撞いていい厄除けの鐘です。カサブランカのニオイもどっかへ飛んで行け!







▼行者堂。日本で最大の役行者像と前鬼、後鬼をお祀り。毎年九月一~七日修験道まつり期間に特別公開。







            ▼本尊役行者像(秘仏)。



            (写真は松尾寺HPからお借りしました)





▼阿弥陀堂。本尊阿弥陀三尊。







▼七福神堂。古型の大黒天と七福神をお祀り。






            ▼本尊大黒天立像(重文)。ボク達が知る柔和な大国さんではなく非常に厳しいお顔で、
             インドヒンドゥーのシバ神の化身らしいです。空海さん作と伝わるそうです。



            (写真は松尾寺HPからお借りしました) 




▼護摩壇。

    





▼神霊石の大岩に不動明王三尊と役行者石像が祀られています。







▼高台に三重塔が見えます。






            ▼三重塔。承和二年(835年)創建。後水尾天皇下賜の如意輪観音が本尊です。  











            ▼いい味を醸す風鐸。






             



            ▼相輪。






            ▼十三重石塔。舎人親王の毛骨を納祀したものと伝わり、
             初層の軸部に阿閦、宝生、阿弥陀、不空成就の金剛界四仏の梵字が刻まれています。
             南都屈指の石塔だそうです。塔高342.0cm、鎌倉時代。






▼高台から本堂。







▼堂宇の瓦が波打ってます。

 





▼松尾寺の舊跡、松尾山神社へ向かう参道。






            ▼参道途中には三十三カ所霊場の石像が祀られています。






▼社名不祥のお社。







▼こんな石段が続く参道。







▼鳥居が見えてきました。







▼松尾山神社到着。神域に相応しい静けさです。







▼松尾山神社拝殿です。
 本殿は三社殿が並び、拝殿と神楽殿が配置。松尾大明神を本社、清滝権現、牛頭天皇を脇社として三社斎祀のお社です。
 松尾寺
 の観音堂跡といわれ奈良時代の鎧瓦などが発掘、出土したそうです。







▼手水舎。







▼松尾山神社参道から眺めた郡山市街。







帰りは北参道を下り、北惣門から失礼します。

▼百八段の北参道石段。







▼参道中途に閼伽井屋、霊泉松尾水がコンコんと……、本尊厄除観音にお供えする閼伽水、不老長寿のお香水だそう。







▼霊泉松尾水を引き水した手水。







▼北惣門。駐車場がこの前にあるので、殆どの方はこの北惣門から入山されます。
 今日は敢えて左の参道を行き、正門である南惣門から入山することにしました。






            ▼寺号石柱。南惣門前の石柱と同じ刻面です。






▼御朱印です。






カサブランカの強烈なニオイが鼻から離れません。思い出しても目眩がします。
せっかく熱中症対策完璧に出かけたのに、カサブランカで目眩とは、ユリの大小関わらずユリニオイ症候群になりそう。

気を取り直して、元来た道を戻り王龍禅寺に向います。
なんとこのお寺、ゴルフ場に囲まれているんです。乞うご期待!





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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
カサブランカの香り (越後美人)
2016-07-12 14:41:15
それだけの数があったら相当な香りでしょうね。
私は百合に限っての花粉症ですので、一本だけでも鼻水とくしゃみで大変なことになります。
それにしても、何故そんなにたくさんのカサブランカを?
と疑問に思いますね。

千手千眼観世音菩薩は美しいお姿ですね。
木目と木肌の美しさも、秘仏として護ってきただけありますね。
11月3日に開扉されるとのこと、そちら方面に向いて出かける時にはルートに入れたいと思います。

ひょっとすると、今でもカサブランカの香りを思い出すのでは・・(笑)
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Unknown (hidepon)
2016-07-13 01:08:11
越後美人さん、こんばんは。
ここだけの話、ユリってあんなとんでもないニオイなんですか。
越後美人さんの最後の一言でまた思い出しましたヨ。

ボクは杉、檜と何でもござれの花粉症なんです。
大体12月の初めから翌年4月一杯、年間約5ヵ月、ハクション、鼻水、涙のオンパレードです。
春先のお寺歩きには、ハンカチ3枚、携帯テッシュ5袋、アレグラ2錠が必携なんですヨ。
相当酷いでしょう、かわいそうでしょう。
ああイヤだ、また思い出した。

十一面さんの話、忘れてました。
お像の詳細は不詳ですが、写真を見る限り新しい造像のようですネ。
男前で目力あり、一度拝見したい十一面さんです。
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