土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

実光院、表情返しのお庭を楽しめます。

2013年11月07日 | 京都の古寺巡り



(2013.11.02訪問)

きょうと~ おおはらさんぜんい~ん こいにつかれたおんながひとり~
隠れ里の長閑さと、そこはかとなく流れる声明、呂川、律川の流れの優しい瀬音が壊れかけた精神を癒して
くれる、心のやすらぎを求めて門前をそぞろ歩く、ゆうきにしおぜのすがきのおび~、のヒトの長い影が白
壁に映る……。こんな女性います? 
まして今の大原は三千院から勝林院への大原銀座はごったがえし、こんな愛惜、叙情の感性最早ナシ、何処
へ行ってしまったのでしょう。さて寂光院の次に天台声明の根本道場、実光院を訪ねました。さすが山門を
入ると幽かに声明が流れていました。もちろんCDですが。


▼大原銀座の紅葉、だいぶ染まっていますが、この一角だけでした。




[ 実光院 ]
●寺号 実光院 (じっこういん)
●宗派 天台宗 勝林院塔頭
●開創 長和二年 (1013年)
●開山 寂源上人(じゃくげんしょうにん)
●本尊 地蔵菩薩坐像
▲京都市左京区大原勝林院町187 TEL.075-744-2537
▲拝観料 700円 (お抹茶、菓付き) 御朱印300円
▲京都駅前から京都バス17番・18番 C3乗り場から
 京阪電車「出町柳駅」前から京都バス10番・16番・17番
 市営地下鉄「国際会館駅」 から京都バス19番
 いずれも大原終点で下車、徒歩15分

実光院縁起 (実光院パンフから抄出)
慈覚大師円仁さんが中国から伝えた仏教音楽声明を、九代目弟子寂源上人がこの天台声明を伝承するために
建立した勝林院と良忍上人が建立した来迎院が天台声明の中心となり魚山大原寺と称し、実光院はこの勝林
院の塔頭寺院である。


          ▼寺標。





▼山門。いつの間にかきれいになってました。





▼西庭園からの客殿。





▼客殿からの眺め、池泉観賞式額縁庭園、契心園。





▼客殿欄間には、狩野派による三十六詩仙画。奥のお姉様方は古楽器を試しています。





▼お茶を一服。





▼客殿の南に広がる契心園。五重石塔を中心に蓬莱世界を表現しているそうです。





▼客殿仏間に本尊地蔵菩薩坐像が祀られています。脇侍は、向かって右毘沙門天立像、左不動明王立像。





▼ドッシリとした蹲です。





▼契心園から見た客殿です。





▼契心園の心字池。





▼律川から引いた流れが心字池に落ち、心地いいリズムが響いています。





▼我が物顔で泳ぐ鯉、手を叩いても知らん顔。





▼心字池の島は亀を表し、築山の松は鶴を表しているそうです。





▼西庭園では実光院銘木「不断桜」が咲き出しています。もう少したつと桜と紅葉の競演が見れるそうですヨ。








▼西庭園ひょうたん池。





▼茶室理覚庵 昭和五十年完成とのこと。





▼いい筆さばきの扁額。





▼茶室内部。使用材のほとんどは寺領の山林から調達、檜床柱の変木は味があります。





▼理覚庵軒にかかる鉄吊り灯籠。





▼お寺のお庭とは思えませんネ。





▼二条の光。





▼古井戸。





▼この楓も凄いことになりそう。





          ▼ムンク。





▼梵音寂石碑。魚山声明の大一人者、実光院の住職だった天納伝中さんが建立したもの。





▼境内から金比羅山。大原の山々を借景としたお庭は雄大かつ繊細な作庭美。





▼御朱印です。





寺域に占めるお庭は結構広く、丁寧にそして美しく管理されています。客殿南の池泉観賞式庭園、契心園は
お茶を頂きながらの観賞はそれこそ精神清涼の一服、西の池泉回遊式庭園はひょうたん池を中心に、多くの
樹木が植栽され変化に富んだモダン庭園の美を見せています。数カ所に不断桜が植えられ、この日は数輪が
花を付けてましたが、他の花の色はありませんでした。



▼今日の出町出会い、午後四時過ぎです。少しばかり晩秋のにおい!






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