徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

「そう言われる意味が分からない」/東通原発活断層調査地図

2013-02-25 02:27:48 | News Map

<原子力規制委員会(田中俊一委員長)は二十日の会合で、東北電力東通原発(青森県東通村)内の断層(破砕帯)が活断層かどうか十二月十三、十四日に現地調査することを決めた。(中略)規制委による原発の現地調査は、関西電力大飯(福井県おおい町)、日本原子力発電敦賀(福井県敦賀市)に次いで三件目。(中略)東北電はこれらの断層、斜面を「地盤が膨張してできたもので地震は起きない」と説明するが、専門家からは「調査が不十分」との指摘が出ている。>(東京新聞11月21日付 規制委 東通原発を来月調査/活断層の有無を確認)


<同原発の敷地内の地層には、十数(万)年前に起きたとみられるずれやたわみなどが多く確認されている。東北電はこれらは地下水で岩盤が膨張してできたと説明するが、専門家は否定的。島崎氏のほか、千葉大の金田平太郎准教授は「原因は敷地の外にある可能性もある」。東京大の佐藤比呂志教授も「(東北電が)そう考える根拠が分からない」と述べた。>
(東京新聞12月14日付 東通原発 地層「活断層に関連」初日調査で規制委専門家)


<F-9断層は原子炉建屋から約百㍍、敷地を南北に貫くF-3断層は約五百㍍と非常に近い地点を走る。建屋直下ではないため、活断層と判断されても即座に基準に反するわけではない。ただし、近い場合は、地震の揺れが従来の想定を超える可能性があり、大規模な耐震改修を迫られる可能性がある。調査後の記者会見では、チームの専門家は活断層かどうか結論を出すための十分なデータが揃ったとの認識を示した。断層のいくつかは東京電力の原発予定地にまでつながっており、東電の建設計画にも大打撃を与える可能性がある。>
(東京新聞12月15日付 東通原発内「活断層 可能性高い」規制委専門家 全員が指摘)


<東北電は、地層の乱れは地下水で岩盤が膨張してできたと、活断層の存在を否定してきたが、規制委の島崎邦彦委員長代理は「活断層ではないという主張は到底受け入れられない」と議論を締めくくった。>
(東京新聞12月21日付 東通原発「敷地内に活断層」一致/規制委チーム 再稼動遠のく/26日に最終判断)


■各原発での断層問題の違い
(東京新聞12月21日付 規制委「敷地内に活断層」東通は「待て」状態/「原子炉直近」揺れ予測困難)


■東通原発 再稼動の可能性
<これに対し、島崎邦彦委員長代理やほかの有識者は「活断層の可能性がないと証明しないと、疑いが残る」と何度も明確な否定理由を求めたが、東北電は「今は示せない。追加調査する」と説明するにとどまった。島崎氏は議論をいったん打ち切り、活断層の可能盛大との報告書をまとめ、年明けにも規制委に提出する考えを示した。>
(東京新聞12月27日付 東通原発 「敷地に活断層」結論/規制委チーム 東北電の反論否定)


■東通原発の主な敷地内断層
<東北電は活断層でない明確な証明を求められているのに、「これでも説明できる」式のあいまいな答え。(中略)東北電は、地下水を活断層を否定する根拠にしているにもかかわらず、「トンネル工事などでみられる現象」「家屋の地盤がゆがんだ実例はあると小耳に挟んだことがあるが、規模が大きなものとなると、探しあぐねている」などの答えに終始した。その様子に、佐藤比呂志・東京大学教授は「実例も示さず、最初から活断層の可能性はないと決めている。そういう姿勢で危険な原子力を扱っていけるのか」と憤った。>(東京新聞12月27日付 委員「それで原子力扱えるのか」電力甘い安全意識)


■東通原発の主な活断層


■下北半島の断層と原子力施設


■断層イメージ図


■東通原発の断層調査をめぐる経緯
<東北電の梅田健夫副社長は評価会合の記者会見で、「活断層を否定するためのデータを集める」と、追加調査の目的をこう言い切った。都合のいいデータだけを集める調査は、科学的とは言い難く、当然、記者から「結論ありきではないか」との質問が相次いだ。これに対し、梅田副社長は「そう言われる意味が分からない」と言い放った。(中略)その背景には、2号機直下に活断層ありと判断されている日本原子力発電敦賀原発(福井県)にしても、運転の可否の結論までは至っておらず、関西電力大飯原発(同)は調査そのものが難航。そうした状況の中で必要なデータを提示することは、クロ判定を自ら早めることにつながり、他の電力会社の断層評価にも悪い影響を与えてしまう、との判断がありそうだ。>
(東京新聞2013年2月19日付 東通原発「活断層」報告案 東北電力露骨な先延ばし/データ出さず議論停滞/政治の風向き変化を待つ)

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