徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

ザ・マン/ヒットメーカー 阿久悠物語

2008-08-02 00:53:02 | 漣流 sazanami-ryu
日本テレビで「ヒットメーカー 阿久悠物語」を観る。
歌場面の本人映像とフィクションの映像を組み合わせる構成は思っていたほど違和感は覚えなかったし、髪型を変えた田辺誠一はどんどん阿久悠に見えてきた。ただ、阿久悠の人生の前後のストーリーをものすごい勢いで省略しつつ、日テレの名番組「スター誕生」を際立たせて見せるストーリー構成は、少々盛りだくさん過ぎて、<テレビ的>すぎるのではないかと感じた。これならば「スター誕生物語」に絞ってしまった方が良かったかも。
いや、それでも観て良かったと思う。
いろんな意味で、これから<サザナミ>本を再始動させるにあたっては刺激を受けた。阿久さんには取材で3度ほどお会いしたことがあるけれども、やはり<サザナミ>についてもお話を伺ってみたかったな。資料を探してもほとんど<漣健児>に言及したものを見つけることができなかったもので……それはともかく、やはり60年代、70年代というのは漣健児=草野昌一や阿久悠のようなミュージック・ビジネスマンの時代だったのである。

それにしても「スタ誕」が生んだ怪物アイドル、ピンクレディー。彼女たちの出身地である静岡には、いろんなところにミーちゃんやケイちゃんの親戚がいた。あの頃、そのひとりだったサッカー部のミナト君は今も元気だろうか。だから何だということはないんだが。



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2 コメント

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阿久悠物語 (猫神博士)
2008-08-02 13:09:26
おいらも興味深く観ました。
やっぱ「スター誕生物語」という印章は強かったス。
「スタ誕」から巣立った中三トリオ森昌子、桜田淳子、山口百恵は同級生、ピンクレディーの二人は一級上と、同世代のアイドルたちなので、感慨深いものがありますね。
劇中で引用されていた阿久さんの言葉にもあるように、確かに今は時代の空気を反映し、あるいはリードする歌というのが、めっきり少なくなったように思います。
とかいいつつ、当時は筋金入りのロック少年だったので、歌謡曲の良さを認識するようになったのは、ごく最近のことではあるのですが……ね。
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Unknown (編集人)
2008-08-04 04:21:48
阿久さんは「ウォークマンが風景を変えた」というようなことを言っていた記憶があります。確かに時代論としては、そこまではすごくわかりやすいんですけどねえ。

ただ歌謡曲職人たちの再評価は当然だと思いますが、70年代あたりの昭和歌謡がここまで無邪気に持ち上げられるのも、今更何だかなあって感じですよねえ。アンチ歌謡曲(ザ・芸能界)という青い価値観も確かにあったわけで…やっぱりリスナーの嗜好も、時代も一回転したんだと感じますね。最近は、この辺りに関しては運命論者です。形を変えて同じようなことが起こるんじゃないかと思います。
まあオレの場合、博士さんよりも年下で、自覚的なロック少年になったのは80年以降ですし、確かに70年代歌謡曲は無邪気に聴いていた記憶がありますし、博士さんほどの後ろめたさはないですがw
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