マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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南六条杵築神社祇園祭り

2013年11月07日 07時25分04秒 | 天理市へ
夕方間際に降った突然の突風。

南六条に鎮座する杵築神社境内を奇麗に清掃していた頭屋の一老になるTさん。

雨がどっさり降った量が多く、より一層奇麗になったようだ。

その後も2度降ったが祭典には影響しない天理市南六条南方の祇園祭り。

前区長のN氏の話しによればかつての祇園さんの日には田んぼに虫を寄せつける誘餓灯があったそうだ。

松明のような感じで作った竹道具。

火に集まってくる誘餓灯のような火はメタンガスだった。

南六条辺りの田園は泥湿地だった。

メタンガスが溜まっていたというから、泥炭であったのかもしれない。

それが火の源になったという。

そのときに叩いていた小さな鉦。

それで虫をおびき寄せる。

もしかとすればだが、虫を誘餓灯で引き寄せて焼き殺す虫の祈祷の鉦ではないだろうか。

夜の8時前。近くであろうと思われる打上花火の音がドドドンと聞こえてきた。

同市東側になる櫟本で行われている和爾下神社の祇園さんの始まりの合図。

華やぐ幕開けに賑やかな合図である。

それとは打って変わる南六条の祇園さんは静かな面持ちで荘厳に執り行われる。



神饌御供はこの日の夕べの夏を食するソーメンや、スルメ、ビワ、ブドウなど夏の果物に干しシイタケや海苔などだ。

神事に祝詞を奏上する神職。後ろ姿が神々しい。



玉串奉奠などの神事を終えた頭屋たちに村人も混じっての直会はソーメン喰い。

頭屋の接待で美味しくいただく。



座中の計らいで私もよばれることになった祇園祭のソーメン。

県内でお聞きする夏の風物詩であるようだ。

(H25. 7.14 EOS40D撮影)