マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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下笠間虫送り

2008年07月19日 07時43分13秒 | 宇陀市(旧室生村)へ
室生の虫送りの行事は笠間川上流から下流へ下っていく。

毎年、夏至の日と決まっていた虫送りの日。

いつのころからかこの日に近い土曜日に変わっている宇陀市室生区の下笠間の虫送り。

法螺貝を吹き虫送りの合図が集落に響き渡る。

虫送りは日が落ちてからのほうがいいだろうと、今年から夜7時から始めることになった。

松明を手に持った人たちはどんど辻に集まってくる。

昔しはな、松明の中に松のジンを入れて燃えやすくしたんだ、これがそうじゃと自慢する顔は艶がのって逞しさを魅せる。

定刻やな、そろそろはじめようかとナタネガラに火を点ける。

順次松明に火を点して村境のとんど場を目指して練り歩く虫送りの行列。

プォー、プォー、プォプォーと法螺貝を吹くと太鼓はドン、ドン、ド、ド、ドンと叩く道中は暗さが増してきた。

村境に着くと、虫を下流に送った松明を次々と重ねていく。

僧侶は祈祷札を立てて、鉦を叩き般若心経を唱える虫の供養。

夏至の日は梅雨のまっただ中。

湿気をたっぷり含んだ山の空気は汗とともに身体にまとわりついている。

(H20. 6.21 Kiss Digtal N撮影)