本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

マネー・ボール

2012-01-08 06:39:33 | Weblog
今年も週2冊くらいのペースで楽しく読書できればと思います。
CDはレンタルも上手に組み合わせながら、いろんな楽曲と出会っていきたいです。
映画もテレビ、レンタル、劇場を組み合わせて年間50本くらいは観たいです。

■本
1 マネー・ボール/マイケル・ルイス
 
 映画がそこそこ面白かったのと朝日新聞に書評が出ていたので読みました。「自らの乏しい能力を活用して、いかに社会を渡っていくか」を生きるテーマの一つとしている僕としては、まさにツボの本でした。予算が乏しいアスレチックスのGMであるビリー・ビーンが、データ分析やはったりを駆使して、いかに、勝ちにつながる選手を集め、予算が潤沢なヤンキーズなどの強豪と戦えるチームを作っていったか、といった、単なる野球というスポーツでの話を超えて、ビジネスや人生においても有益な示唆を与えてくれるとてもよい本です。読み物としても滅法面白く、ビリー・ビーンを中心におきながら、それを支えるアナリストや実際にプレーする選手など、どれも一癖ある登場人物が魅力です。また、単なるドキュメンタリーではなく、筆者の作家性が強く表れている点もこの本の特徴だと思います。「事実を伝える」ことよりも「筆者の伝えたいことを伝える」方に重きが置かれていて、それは一方では非常に危険な考え方ではあると思いますし、実際この本の出版によって、おそらく、ビリー・ビーンにとってはメリットよりデメリットの方が大きかったと想定できますが、それらを踏まえた上でも、この本はこのようなかたちで書かれるべき本だったと思います。扱われるエピソードも網羅的ではなく、実に恣意的に選択されていますが、そうであるが故に、登場人物の苦悩や喜び、信条のようなものがくっきりと浮かび上がってきます。結局人はみんなそれぞれ違う特徴を持っていて、大きな欠点や苦悩を抱えていても、使える自分の強みを磨き上げて、人とは違う視点で活用していくしかない、という諦念とささやかな希望を与えてくれる本です。


■映画
1 ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1/監督 デヴィッド・イェーツ
2 ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2/監督 デヴィッド・イェーツ

 正月休みにハリー・ポッターの完結編を2作続けて観ました。これまでのコミカルなシーンがほとんどなく、全編を通してダークな話ですが、展開がスピーディーでテンポよく、映画としてはよくできていると思います。以前の作品を観てから時間がたっているにしても、登場人物で知らない人が多すぎると思っていたら、どうも前作の「ハリー・ポッターと謎のプリンス」を観ていないことに気づきました。ただ、この2作だけ観ても楽しめる内容になっているところは、原作の魅力に加えて監督の力量だと思います。エンディングもこれまでの伏線が見事に解消されて心地よかったですし、妙にドラマティックに引っ張りすぎないところもよかったです。ファンタジーの持つ力を再認識させた点でこの作品の持つ功績は大きいと思います。原作も小説で読んでみようと思います。
コメント
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