■本
58 いつまでも若いと思うなよ/橋本 治
先週読んだ「定年後」のような、「よりよい老い方」の指南書と思って読みましたが、さすがは橋本治さんだけあって、そういうわかりやすい本ではありませんでした。序盤こそ「老い」や「年を取ること」についてさまざまな考察がなされますが、病気についての話になってからは、橋本さんの病気による不具合や老いについての描写が延々となされ、老いを具体的に追体験するような内容になってきます。「老い」による不便な点や受け入れがたい点について事細かに描写されているにも関わらず、「年を取る」とるということをありのままに、時に肯定的にさえ受け止められている姿勢に少し励まされます。「老い」について向かい合う上で、すっきりとした解決策を提示してくれるような種類の本ではありませんが、悩んでいても仕方ないのでどのように衰えていくか楽しんで体験しよう、というようなヤケクソのポジティブさが得られる本です。
■CD
38 OK COMPUTER OKNOTOK 1997 2017/Radiohead
1997年に発表されたRadioheadの代表作「OK COMPUTER」発売20周年を記念されて発売された、B面曲やアウトテイクも含むリマスター盤です。当然、「OK COMPUTER」は今でも繰り返し聴いてますし、リマスターを聴き分けるほどの耳は持ち合わせていませんが、アウトテイクに魅かれて購入しました。予想以上にDISC2に収録されている、B面曲やアウトテイクのクオリティが高く、また、曲順も非常によく計算されていて、聴き終えると新作を聴き終えたかのような満足度が得られました。自信に溢れ、円熟味を増した最近の作品も大好きですが、迸りまくる才気を世に問おうとする独特の緊張感に満ちたこの時期の作品からは、歴史に残る傑作を聴いているという代えがたい喜びが得られます。
■映画
43 ジョン・ウィック/監督 チャド・スタエルスキ
キアヌ・リーヴス主演のダークなアクション・ムービーです。ノーマークの作品でしたが、最近続編も公開されるなど、そこそこ評判がよさそうなので観ました。引退した凄腕殺し屋の復讐劇という古典的でシンプルなストーリーに、ところどころ現代風の変化球(奥さんではなく、病死した奥さんからプレゼントされた犬を殺された復讐というところから捻りが効いています)を交えて独特の世界観を醸し出しています。殺し屋が集まるホテルなど、現実離れした掟に基づく犯罪者コミュニティーの描き方も練り込まれいて、dこかユーモラスな絶妙のアクセントとなっています。「マトリックス」シリーズのスタントを務めた人が監督ということですが、「マトリックス」に見られた奇抜なアクションというよりも、よりリアルで肉体的な洗練さが重視された演出がなされている気がします。クライマックスは銃撃戦から突然肉弾戦になるなど、アクション映画にありがちな突っ込みどころも満載ですが、素直に楽しめる作品です。
58 いつまでも若いと思うなよ/橋本 治
先週読んだ「定年後」のような、「よりよい老い方」の指南書と思って読みましたが、さすがは橋本治さんだけあって、そういうわかりやすい本ではありませんでした。序盤こそ「老い」や「年を取ること」についてさまざまな考察がなされますが、病気についての話になってからは、橋本さんの病気による不具合や老いについての描写が延々となされ、老いを具体的に追体験するような内容になってきます。「老い」による不便な点や受け入れがたい点について事細かに描写されているにも関わらず、「年を取る」とるということをありのままに、時に肯定的にさえ受け止められている姿勢に少し励まされます。「老い」について向かい合う上で、すっきりとした解決策を提示してくれるような種類の本ではありませんが、悩んでいても仕方ないのでどのように衰えていくか楽しんで体験しよう、というようなヤケクソのポジティブさが得られる本です。
■CD
38 OK COMPUTER OKNOTOK 1997 2017/Radiohead
1997年に発表されたRadioheadの代表作「OK COMPUTER」発売20周年を記念されて発売された、B面曲やアウトテイクも含むリマスター盤です。当然、「OK COMPUTER」は今でも繰り返し聴いてますし、リマスターを聴き分けるほどの耳は持ち合わせていませんが、アウトテイクに魅かれて購入しました。予想以上にDISC2に収録されている、B面曲やアウトテイクのクオリティが高く、また、曲順も非常によく計算されていて、聴き終えると新作を聴き終えたかのような満足度が得られました。自信に溢れ、円熟味を増した最近の作品も大好きですが、迸りまくる才気を世に問おうとする独特の緊張感に満ちたこの時期の作品からは、歴史に残る傑作を聴いているという代えがたい喜びが得られます。
■映画
43 ジョン・ウィック/監督 チャド・スタエルスキ
キアヌ・リーヴス主演のダークなアクション・ムービーです。ノーマークの作品でしたが、最近続編も公開されるなど、そこそこ評判がよさそうなので観ました。引退した凄腕殺し屋の復讐劇という古典的でシンプルなストーリーに、ところどころ現代風の変化球(奥さんではなく、病死した奥さんからプレゼントされた犬を殺された復讐というところから捻りが効いています)を交えて独特の世界観を醸し出しています。殺し屋が集まるホテルなど、現実離れした掟に基づく犯罪者コミュニティーの描き方も練り込まれいて、dこかユーモラスな絶妙のアクセントとなっています。「マトリックス」シリーズのスタントを務めた人が監督ということですが、「マトリックス」に見られた奇抜なアクションというよりも、よりリアルで肉体的な洗練さが重視された演出がなされている気がします。クライマックスは銃撃戦から突然肉弾戦になるなど、アクション映画にありがちな突っ込みどころも満載ですが、素直に楽しめる作品です。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます