本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

第2図書係補佐

2012-03-10 16:41:20 | Weblog
■本
16 地域再生と町内会・自治会/中田 実、小木曽 洋司、 山崎 丈夫
17 PTA再活用論/川端 裕人
18 乳と卵/川上 未映子
19 第2図書係補佐/又吉 直樹
20 月の砂漠をさばさばと/北村 薫、 おーなり 由子

16 仕事で町内会のことを知りたかったので読みました。町内会の歴史や仕組みをコンパクトに学ぶのにはよい本だと思います。ただ、地域再生についての提言はありきたりなものばかりで、その点については物足りなさが残ります。知識を得るには役立ちますが、行動や変革にはあまり役に立たないタイプの本だと思います。

17 同じく仕事上、PTAについて知りたかったので読みました。こちらは当事者意識タップリで、PTAに巻き込まれた人ならではの、具体的な提言がとても参考になります。思い入れが強いあまり、視点が偏りすぎている傾向にあるので、その点は割り引く必要があると思いますが、自分がもしPTAの役員になった場合、「子どもにとって何が役にたつかを中心に考えよう」、「惰性の施策で負担になっているものは廃止も含めて検討しよう」、などを重視して行動したいと思いました。16の本とは逆に
一般的な知識を得るというよりも行動や変革の役に立つ本だと思います。しかし、PTA役員を自分の部下のように扱う校長先生って存在するんですね。これも特殊な事例だとは思いますが。

18 改行の少ない文章が取っ付きにくく購入後ずっと放置していましたが、意を決して読みました。読んでみると、これまでの作品と比べて意外と読みやすく、生々しく滑稽な感情描写も刺激的で芥川賞も納得の秀作だと思います。生卵を割りながら心情を吐露しあう親子の描写が凄まじいです。おそらくものごとは何も解決していないのですが、一瞬の心の激しい交流が清清しさすら感じさせるところに筆者の力量を感じます。

19 ピース又吉さんのエッセイ集。書評というよりも、本をきっかけに想起される又吉さん自身のさまざまなエピソードに書かれた本です。にもかかわらず、紹介されている本を読みたくなり、次の「月の砂漠をさばさばと」などいくつか購入してしまいました。この影響力が又吉さんが本を読むことにより培われた力なのかもしれません。お笑いにしても学生時代没頭されていたサッカーにしても読書にしても、又吉さんの集中する力には敬服しました。又吉さんが、中学生時代にサッカーボールを常に触って練習していたエピソードを、長男に話してあげると、一瞬だけですが自主練するようになりました。最後の中村文則さんとの対談で中村さんがおっしゃっていた「大量に本を読むと人の中に変な海みたいなものができあがる」という言葉にとても共感しました。もっと読書を続けたいと思います。

20 19の又吉さんの本で紹介されていたので読みました。母親と女の子のささやかなエピソードを綴った短編集です。僕にとってはちょっとウエルメイドすぎる気がしますが、おーなり由子さんのやさしい挿絵もあるので、子どもたちと一緒に読むのに適した本だと思います。おかあさんが女の子の奇妙な行動の意味を知ったときに心の中でつぶやいた「子供のやることにも、理屈があるのね。あなたのことはとっても可愛い。-でも、あなたの理屈が見えないことは、これからだって、きっとある。そちらから、こちらが見えないことも。-いい悪いではなくて、そういうものよね」という言葉は心にしみました。


■CD
13 Greatest Hits/Foo Fighters

 「Echoes Silence Patience & Grace」までのヒット曲を集めたベスト盤。最新作の「Wasting Light」に至るまでの成長の軌跡が伺えます。激しくもキャッチーな曲が多く、このバンドのポテンシャルの高さを感じさせます。でも個人的には「Wasting Light」の曲が一番好きです。これからの成熟が楽しみなバンドです。


■映画
10 ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ/監督 松山博昭
11 L change the WorLd/監督 中田秀夫
12 秘密結社鷹の爪 THE MOVIE 総統は二度死ぬ/監督 FROGMAN
13 秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE 3 http://鷹の爪.jpは永遠に/監督 FROGMAN
14 フォロウィング/監督 クリストファー・ノーラン

10 つまらなくはないのですが、基本的に密室劇なので映画にする意味はない気がします。制作費は安そうなので、ヒットしたときの利益率は高そうですが。

11 「デス・ノート」のスピンオフムービー。世界規模のパンデミックを引き起こし得るウイルス兵器、というスケールのでかそうな題材を扱っているにもかかわらず、内容は器の小さい人間の野心とそれを防ごうとするLの行動を描いただけで、「デス・ノート」との関連性はほとんどありません。「デス・ノート」に特徴的な心理戦もほとんどないですし、映画にする意味はあまりない気がします。こちらも制作側のコストパフォーマンスは高そうですが。

12、13 今テレビで放映されている「むかしの吉田君」に、親子共々はまっているので、観たことのない映画版の1作目と3作目を観ました。こちらも映画館に観にいく必要性はあまり感じませんが、毒が効きつつも適度に現代社会を風刺していて、大人にも楽しめる内容になっています。もちろんベタなギャグも満載なので、子供も大喜びです。ところどころ露骨な性描写があるので、その点はちょっと子供と一緒に観ていて困りますが。

14 天才、クリストファー・ノーランのデビュー作。デビュー作にしてすでに完成度の高い傑作です。白黒のスタイリッシュな映像で、コンパクトにテンポよく展開されるストーリーが心地よいです。出世作、「メメント」で使った、時間軸の異なるエピソードを挟みつつ、観客と一緒に謎解きを進めて行く手法が取られていて、引き込まれます。凝ったストーリーなのに、難解になりすぎず、このあたりの手腕はさすがです。お勧めの作品です。
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