本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

海賊とよばれた男(下)

2014-08-09 11:01:02 | Weblog
■本
71 海賊とよばれた男(下)/百田 尚樹

 下巻は「日章丸事件」が中心にストーリーが展開します。恥ずかしながらこの事件のことをあまりよく知らなかったのですが、プロジェクトXばりに凄まじく難易度のプロジェクトを、次々襲い掛かる課題を克服し実現していく展開に引き込まれます。主人公の国岡商店社員だけでなく、通産省官僚や銀行の社員も含めて登場人物全員が志が高く、男気に溢れていて魅力的です。終盤はもっと劇的に盛り上げてくるのかと思ったら、意外と淡々と終わりました。過度な演出はせずとも、主人公国岡鐡造の魅力だけで十分感動が伝わるという作者の自信なのかもしれません。「仕事」や「人に対する信頼」さらには「人間としての器」についていろいろと考えさせられる話です。若干日本人を美化しすぎな気もしますが、確かに日本にこういう人たちがいたということは、我々の自信になります。純粋に非常に面白い小説なので、作者の意図や他の人の意見など事前にあまり情報を得ずに読むのがよいと思います。


■映画
52 るろうに剣心/監督 大友啓史

 ストーリーは原作に忠実に、映像は映画らしさを活かしてダイナミックかつスピーディーで素直に楽しめました。蒼井優さん演じる高荷恵は汚れた色気が欠けていてちょっとイメージが違いましたが、香川照之さんの武田観柳は原作以上に漫画的なキャラでなかなかの見物でした。メインキャラクターは原作自体の設定があまり好きでないので(なんか正義感が薄っぺらで、深みがないです)、なかなか共感できませんでしたが、佐藤健さんも武井咲さんも普通によい演技をされていたと思います。キャストが豪華過ぎて、企画ものの印象が強いですが、インパクト重視に傾き過ぎない冷静なディレクションに好感が持てました。
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