本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

ベンチの足

2022-01-01 06:03:12 | Weblog
■本
1 LIFE SHIFT2/アンドリュー スコット、リンダ グラットン
2 ベンチの足/佐藤 雅彦

1 年末年始に自分の今後を考える参考にしようと思い読みました。基本的には前作と同様に、人生100年時代に必要な、これまでの教育、仕事、引退と一方向に流れる人生設計とは異なる、学び直しや適度な休息も含めた、新たな人生戦略について提案してくれる内容です。前作よりは具体的に、各個人、企業、教育機関、政府がどのように取り組むべきかについて解説してくれていますが、基本的には前作を読んだ人が改めて読む必要はあまりないような気がしました。自分の人生に意味を与えるストーリーを紡ぐ能力と、テクノロジーの進化による技術的発明に対応した、制度設計などの「社会的発明」の重要性を強調されている点が印象に残りました。社会の急激な変化に合わせて、自分の人生の筋書きを対応させていく、アートとも呼べる能力が求められているのだと思いました。

2 佐藤雅彦さんのエッセイ集「考えの整頓」の第二集です。佐藤雅彦さんの本は、どれも、ものごとを見る新たな視点を与えてくれるので、新年に頭を柔らかくしたいと思い読みました。シンプルにエッセイとしても面白く、その展開や話題の妙に唸らされます。普通の人には体験できないような、数奇なご経験も多く取り上げられているのですが、佐藤さん自身の旺盛な行動力と好奇心が合わさってのものだと思います。ものごとの本質や原理を深く考え抜くことにより、人生がより豊かになることにも気づかされます。また、自分の思い込みや経験を意図的に忘れることも重要だと感じました。軽妙な語り口の楽しい本ですが、読む人によっていろいろな発見がありそうな味わい深い本です。


■映画
1 ラブソングができるまで/監督 マーク・ローレンス

 ヒュー・グラントとドリュー・バリモアが共演するラブコメディです。二人の出会いなど、ご都合主義的な脚本が少し気になりますが、抜群の安定感で楽しめます。過去にヒットを連発したバンドに所属し、解散後のソロ活動では低迷を続ける主人公は、まさにヒュー・グラントにピッタリの役です。こういうくたびれた感じの美男子を演じると本当に巧いです。ドリュー・バリモアもいつも通りのドジっ子ですが、一本芯の通った女性を可愛げたっぷりに演じています。このままだと、究極の予定調和な作品に留まりますが、エキセントリックな女性トップアーチスト(仏教を奇妙に解釈したセクシー路線の楽曲が最高です)を演じる、ヘイリー・ベネットの身体を張った演技が絶妙のアクセントとなっています。実在アーチストのいじり方やパロディっぽいビデオクリップなど、毒も適度に効いていて、大人が気軽に楽しめるコメディに仕上がっています。
コメント
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