本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

アイアンマン

2008-10-12 06:07:36 | Weblog
■本
77 創発するマーケティング/DNP創発マーケティング研究会
78 ブログ論壇の誕生/佐々木 俊尚
79 春子ブックセンター/宮藤 官九郎

77 本書では、創発を「自立性と多様性をもった個と個の相互作用のなかから、予期せぬ現象が生み出され、その結果がまた個に影響を与える」状態と定義していますが、要は、これまでの業界の常識の延長線上の連続的な思考ではなく、いろんな他分野の人との交流により、非連続な思考に基づく斬新な発想を偶然に頼ることなく、うまくマネージメントしてマーケティングに活かそう、という内容の本と理解しました。言い換えれば最近、googleの欠点としてよく耳にする「セレンディピティ」(探しているものとは別の価値あるものを見つける能力)をいかにマーケティングに活かすかという本です。時代の雰囲気を巧みに読み取り、しかも学術的に仕上げているところは編者の能力の高さを感じます。ただ、少しウエルメイド過ぎて、実践にどこまで活かせるかという点では少し不満が残りました。まだ、この分野を意識したマーケティング事例が乏しいとはいえ、本書で選択されている事例が「創発」の成功例かと言われると疑問ですし。

78 先週に引き続き佐々木俊尚さんの新作を読みました。毎日新聞英語サイトの炎上など、新書らしくネタが新鮮でとても興味深く読みました。私の最近の関心であるロストジェネレーションの実態についても掘り下げて取り上げられており、佐々木さんの書籍の中でも秀逸の面白さです。一時のブームが去った感のあるブログですが、今一度その意義を捉えなおすという意味ではいい本です。個人的にはとても面白かったのですが、ネットvsリアルの対立を団塊の世代vsロスジェネ世代の対立と単純化した点は、少しわかりやすさ優先の二元論になっているという気がしました。筆者は当然理解したうえでの単純化だと思いますが、読者側はその点を理解して、実態はもう少し複雑な要素が絡み合っている(「ネットイナゴ」の中には「承認」を得られないリストラされた団塊の世代の人なども多数存在すると想定される、など)という点を補って読んだ方がよい気がします。

79 久しぶりに戯曲でも読もうということで購入しました。ご、正直戯曲だけだと宮藤 官九郎のセンスや面白さは伝わってきませんね。最後の漫才のシーンが肝なので、実際の芝居を観たかったです。春子演じる松尾さんの怪演は想像だけでも笑えましたが。


■映画
24 アイアンマン/監督 ジョン・ファヴロー

 長さも適切ですし、ヒーロー、ヒロインの演技力も高いので安心して気楽に楽しめる映画です。逆に「ダークナイト」などと比べるとひっかかりが少なくて、あっさりし過ぎな気もします。でも「ダークナイト」のようなアクの強い映画をデートで観たらその後少し会話が弾まないような気もしますし、デートムービーとしてはいいのではないでしょうか? このあたりがアメリカでの大ヒット(女性客をうまく取り込んだという評価を聞いたことがあります)の一要因だと思います。グウィネス・パルトロウも萌系の美人秘書を演じていて、本作ではいい方のグウィネス・パルトロウで好感が持てますし。まあ、観ても損のない映画です。
コメント
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