股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

2008

2008-12-31 00:38:11 | 私のこと
このブログももうすぐ3周年を迎えます。

始めた頃、私は東京駅近くの『八丁堀』駅の近くで仕事をしていました。
患者さんの施術時間は少なく、仕事の空き時間に行っていました。

その頃は、ブログの力がこんなに大きいとは全く考えていませんでした。
まして、その年の秋に銀座で店を構えるなんて全く考えてもいませんでした。


あれから3年。


今年、2008年は大きな変化の年だったなぁ。


宮川先生が1月に全職を退職して、2月から銀サロに加わってくれました。
宮川先生は『深圧』に関しては、すでに4年の経験がありましたので、押すことには絶大の信頼感がありました。

4月には順天堂大学病院から佐藤先生が加わってくれました。
佐藤先生には、その体力を生かして、多くの新患さんを見てもらいました。
去年まで、私ひとりで、予約を受け付けられないストレスを吹っ飛ばしてくれました。

私も含め、3人ともまだまだ課題は残されています。
2009年は、もっと銀サロの幅を広げるために、銀サロは変化します。


今年最後なって、本を書くことをかなり進めましたが、間に合いませんでした。
いつも言いますが、『来年には本を書きあげます。』
今年の進歩は、本を書きあげると、読んでくれるという出版社が見つかったことです。



昨日、ジャパネットで買った高圧洗浄機で庭と車をきれいにしました。

皆さんにお世話になったこの一年を振り返りながら、感謝をこめて心もきれいにしておきました。


来年も、股関節痛は怖くないということを訴え実証していきます。

皆さんよろしくお願い致します。

皆さん、良いお年をお迎えください!



股関節痛は怖くない!



変形性股関節症を怖がらないでね




生活の見直し

2008-12-27 10:45:42 | 痛みのこと
最近、こんなことがありました。

宮川先生の患者さん。

その方は、施術の効果がはっきり現れず、施術が難しいと悩んでいました。
宮川先生が、その方の生活状況を細かく聞いているうちに、ある行動が原因ではないかと気づいたようです。

毎週末、横座りになって新聞を読むことがあったそうです。

宮川先生がこの行為をやめるように助言したら・・・施術効果が出てきたんです。


そんなこともあるんですね。

患者さんだけでなく、治療者側も良い経験になりました。

生活を股関節にとって楽にしてあげるように見直すことは重要かもしれませんね。


良かった、良かった。



変形性股関節症を怖がらないでね




ヒールコンタクト 2

2008-12-26 00:23:19 | 歩行のこと
宮川先生の患者さん。

「歩くときは踵から着くんですよ。」と9ヶ月間指導してきました。
患側荷重法を繰り返し指導してきました。


その患者さんが11月にこう言ったそうです。


「先生、私気づいたんです。私、踵から地面に着いて歩くと痛くないんです!」と。


この9か月指導し続けてきたのに・・・ね。

でも、患者さんが気づいてくれて良かった。
気づいてくれてありがとう。


頭では理解できていても、身体で理解するのは意外と難しいのかもしれませんね。

人は踵から地面に着いて歩くように身体の仕組みができているのです。



良かった良かった。





変形性股関節症を怖がらないでね






メリークリスマス

2008-12-24 09:09:44 | Weblog
昨夜、大阪から帰りました。
今回は3人の方が施術を辞退してくれました。
京都のYさん、大阪のOさん、和歌山のSさん、ありがとうございました。
おかげで、新しい方が5人施術を受けることができました。
ありがとうございました。

関西の皆さん、ありがとうございました。


いつも思うんです。
出張では、『90分の超真剣勝負』をします。
この90から次回の90分までの期間の間隔がかなり開くからです。

夜、1人になると『皆さんは満足できたか?』と自問自答するんですよ。

頑張ります。



昨夜東京駅について、八重洲北口から銀座まで、スワニーバッグとともに歩いてみました。

イルミネーションが綺麗で、多くの人が歩いていました。
そこには不景気はありませんでした。

カップル率90%の中を、おじさん一人でバッグを押しながら歩いたんですよ!

・・・チクショウ~!




皆さん素敵なクリスマスを!





軟骨の話 3

2008-12-22 00:45:40 | 股関節の基礎
人工関節の手術を受けられてる方の場合、生きている軟骨はありませんので、前の記事は参考になりませんでしたね。
すみませんでした。

そこで、人工関節の関節面についても説明しましょう。

人工関節によっては、人工の軟骨がある場合とない場合があります。

ここでは、軟骨というよりも、人工股関節面の上の部位(骨盤側)と下の部位(大腿骨頭)に加わる力について考えてみます。

基本的な考え方は、生きている軟骨の考え方と同じなんです。


いくら関節を人工にしても、筋肉の病気は起こります。

でも、人工関節の場合は、手術後には筋肉の病気は非常に起こりにくいと考えています。

ただし、手術前に筋肉の病気が重度だった場合(痛みが強かった場合)、骨を人工に取り換えるだけですから、筋肉の病気は手術後も残る方もいます。


『人工関節にしたけど痛いのよね~。』と言っている方々です。


人工関節の場合、筋肉が縮むと、前回の下の絵で説明したように、人工関節の上下の部分が強くひきつけられて圧迫が強くなります。

さらに重要なことは、筋肉が病気だと、人工関節への“衝撃吸収力”が極端に低下するということです。


人工関節でも、筋肉に病気があると関節が強く圧迫された状態で、床からの衝撃が人工関節に強く加わることになるのです。


ここが、人工関節が長持ちする人と長持ちしない人の大きな違いです。
筋肉の病気があると人工関節は長持ちしないことがあるのです。
もちろん、このことはレントゲンには写りません。

人工関節の手術をしたら、あとは神頼み・・・では策がなさすぎます!


皆さんの大事な関節です。

是非是非、長持ちをさせて頂きたいと思います。


股関節の20本以上の筋肉を緩めるというケアーをすることによって、絶対に股関節は長持ちします。


このことはぜひ覚えておいて下さい。


人工関節手術後に非常に調子が良いひとでも、ケアーを怠ると5年とか7年も経つと筋肉が硬くなる方がいます。

ちょくちょくとは言いませんが、調子が良くても1年に1~2回くらいは筋肉をほぐせればよいと考えます。

だって、筋肉を緩めると、人工股関節の圧迫は取れるし、衝撃吸収力が向上するんだも~~ん。




変形性股関節症を怖がらないでね





軟骨の話 2

2008-12-19 00:43:29 | 股関節の基礎
『軟骨がすり減らないように脚をかばって下さい!』

これ、間違いです。

脚に体重をかける=軟骨がすり減る・・ではない!
こんな単純な原因と結果ではないので~す。

脚に体重をかける=軟骨がすり減る・・この言葉によって多くの患者さんは脚を床に着けるのが怖くなっていますね。


なぜ、マラソン選手は何万歩も強く体重をかけているのに軟骨が減らないのですか?

子供の頃両側の股関節脱臼だった有森裕子さんは、あんなに体重をかけているのになぜ軟骨が減らないのですか?

臼蓋形成不全の方が、子供の頃にはげしい運動をしても、なぜ軟骨は減らなかったのですか?

私はなぜこんなにハンサムなんですか?


おかしいでしょ?


脚をかばうことは本当は正しいことではないはずです。
だって、筋肉も骨も弱くなるんだから。


筋肉が正常にちかい股関節では、軟骨は少なくなりません。
たとえ、臼蓋形成不全症でも、筋力が弱くても、よほど筋力が低下しない限り筋肉の質が正常であれば軟骨は減りません。

しかし、筋肉が病気になると、軟骨に“ある現象”が起きてしまいます。

そのある現象を、軟骨軟化症といいます。
股関節の軟骨に、軟骨軟化症が起こり、軟骨に栄養がいかなくなるから軟骨は減るのです!


ここで、詳しい図を紹介しようと思ったのですが、ネット上でいくら探しても、かつてあったサイトが見つからないので、自分で絵を描いてみました。

昔は上手にかけたのに・・・がまんしてチョ。


●筋肉が正常な状態●

股関節の模式図です。
上下に骨があって、真ん中のもちのようなものが軟骨のつもりです。
両サイドに2本だけ筋肉を書いてみました。




●筋肉が病気になると●

筋肉が病気になると、筋肉は縮みます。
下の図では、両サイドの2本の筋肉が縮みます。(→ 印)
すると、下の骨は上の骨に引き付けられます。
その結果、軟骨は押しつぶされてしまいます。
この状態は、筋肉の病気を治さない限り、寝ている時も起きている時も、つまり24時間こんな状態が続いてしまいます。

皆さん、軟骨を良く見ながら、前回のスポンジの話を思い出して下さい。
下の絵の軟骨の状態は、スポンジが押しつぶされている状態です。
つまり、軟骨に栄養と酸素を含んだ関節液が入っていかない状態です。

この状態が長く続くと軟骨はどうなりますか?
軟骨細胞は、栄養と酸素が無いと生きていけないのです。

このような状態を続けていると、軟骨は柔らかくなりお亡くなりになっていくのです。
かわいそう。
軟骨が柔らかくなる状態を、軟骨軟化症と言います。

この絵では、2本しか筋肉を書いていませんが、股関節では20本以上の筋肉が関節の隙間を縮める可能性があります。
筋肉が病気になる→軟骨がつぶされた状態となる→栄養と酸素がいきわたらない→軟骨軟化症→次第に軟骨が少なくなっていく・・・なんです。



この絵からは、次のことも説明できます。
レントゲンで、股関節の骨と骨の間の隙間=軟骨の量ではないということです。
もう一度下の絵を見て下さい。

軟骨は押しつぶされて横に広がっていますね。

ここで、筋肉をほぐして筋肉を緩めてあげると、上の絵の状態に戻ります。
すると、関節は広がりますね。
早いうちに軟骨を助けてあげるとこうなるかもしれません。

軟骨を助けないで、『また半年後にに来て下さい。』では遅すぎるんです!

筋肉をほぐした後に、レントゲンを撮ると、関節の隙間が広がる人がいます。
この方の場合、軟骨が少なくて隙間が狭くなっていたのではなく、軟骨が圧迫されて隙間が狭くなっていたのです。
ですから、隙間=軟骨の量とは言えないのです。

皆さん、軟骨軟化症にならないことが重要なんです。


銀サロでは、筋肉を緩めて軟骨軟化症を防いでいます。
そして、スポンジに栄養と酸素がいきわたるようにしてから、患側荷重法を指導してスポンジの圧迫→弛緩→圧迫・・・を行っているのです。
関節に良いサプリメントも関節液に溶け込んでいるでしょうから、軟骨に吸収しやすい状態なら効果がありそうだということもわかっていただけると思います。

軟骨が圧迫されっぱなしでは、サプリメントも軟骨には入って行きませんもんね。


大切なことは、脚をかばうことではなく、筋肉をほぐして軟骨軟化症を改善させることだったのです。

・・・何となくわかっていただければ結構です。



ところで、ネットで『軟骨軟化症』と検索してみると、『膝蓋軟骨軟化症』という、膝のお皿の裏の軟骨に起こる軟骨軟化症ばっかりが出てきます。
これは、大腿四頭筋の短縮によって起きる軟骨軟化症ですが、やはりそのように説明されている文献は見つかりませんね。

人間のほとんどの関節には軟骨があり、どの関節でも軟骨軟化症は起きるはずなのに、膝にだけ起きると考えられているんですね。

おかしな話ですね。

膝の軟骨が減るのも、股関節の軟骨が減るのも、背骨の軟骨が減るのも、すべて、この軟骨軟化症なんです。


以上の事をわかりやすく解説した図を見つけようとしたのですが・・・見つからなかったので、私の絵で我慢してください。
そのサイトが見つかり次第、再報告します。



大阪のホテルでさ、夜中にひとりで絵を描いてさ、さみしいものがあるさ~。

次回は人工関節の人工軟骨について書くさ~。



変形性股関節症を怖がらないでね






軟骨の話 1

2008-12-17 00:09:48 | 股関節の基礎
股関節の軟骨は、体重をかけるとすり減るのではありません!

軟骨の基本的なお話をしますね。

軟骨には神経がないので、軟骨が少なくなっても痛みが出ないことはお話してきました。
実は、その軟骨には血管も無いのです。

人間の細胞のほとんどは、血管から栄養と酸素をもらっていますが、軟骨には栄養と酸素がいかないことになります・・・?
それでは、軟骨細胞は生きていけませんねぇ・・・困りました。


軟骨がどのようにして栄養と酸素を取り入れているかを説明しましょう。


容器の中に水が入っています。
その容器の中にスポンジを入れます。
すると、スポンジに水がしみ込みます。
水のしみこんだスポンジを上下から圧迫すると、スポンジからは水が出ます。
次に、上下からの圧迫を取り除くと、再びスポンジの中に水が入ります。


ここでの、“容器”は関節の袋(関節包)、“スポンジ”は軟骨、“水”は関節液(栄養と酸素が含まれている)を表しています。


軟骨細胞は生きています。
生きていくために軟骨にしみ込んだ関節液から栄養と酸素を吸い取ります。
栄養と酸素を吸い取られた古い関節液は軟骨から吐き出されて、代わりに新しい関節液を吸い込むことで軟骨は生きているのです。


   (ここまでの具体的情報はこちらに詳しく書かれています。)


ではどのようにすれば、軟骨内の古い関節液を吐き出して、新しい関節液を吸い込むことができるのでしょうか?


それは、上下から圧迫すればいいのです。
つまり、大腿骨と骨盤の間にある軟骨に圧力を加えることが重要なのです。

もっと具体的に説明すると、脚にしっかり体重をかけて、次にその脚を床から離して、再び脚にしっかり体重をかけて・・・を繰り返すことで軟骨は元気になるのです。

つまり、脚にしっかり体重をかけて歩くと軟骨は元気になり、脚をかばうと軟骨は元気が無くなるのです。

このことから、脚に体重をしっかりかけるということの意味がご理解いただけると思います。



軟骨に“ある現象”が起きると、軟骨内に新鮮な関節液を吸い込めなくなることがあります。
すると、軟骨は新鮮な栄養と酸素を取り入れられなくなり、軟骨細胞が徐々にお亡くなりになります。


こうして、“ある現象”が起きた時にだけ、軟骨はすり減っているかのごとくに少なくなっていくのです。


軟骨は栄養不足になるから減るのであって、体重をかけるとすり減るのではないのです。
むしろ、原則的には体重をかけていかなければならないのです。


それでは、軟骨に起きる“ある現象”とはいったい何なんでしょうか?
この現象が、軟骨が少なくなる本当の犯人なのです。



その犯人の名は・・・・な・な・な・・・・つづく。



篤姫、終わっちゃたねぇ・・・。





変形性股関節症を怖がらないでね











けいたいかく

2008-12-15 02:31:56 | 股関節の基礎
けいたいかく。
格さんを携帯する事を“けいたいかく”と言い・・・ません。
助さんが嫉妬し、黄門様が困ります。


“けいたいかく”は頚体角(Neck-Shaft Angle)と書きます。

“頚”は大腿骨頚部を意味します。
“体”は大腿骨骨体部を意味します。
“角”は角さんのことではありません。


つまり、大腿骨の頚部と、頚部の下の部分である体部(骨幹部)が作り出す角度の事です。(下図)


通常この角度は、直線(180度)と直角(90度)中間くらいの角度です。(130度くらい)

大腿骨骨体部から頚部がまっすぐな角度では、床からの衝撃が股関節に強くかかってしまうので、神様が45度くらい角度をつけたんですね。
この頚体角があるから股関節にかかる衝撃が減っているのです。


変形や手術によって、この頚体角が小さくなると大腿骨は内転してきます。
その逆もあるでしょうが、大腿骨が内転する場合が多いです。


・・・ということは、両脚をまっすぐにして寝た時、片脚はまっすぐ伸びるのに対して、頚体角が小さくなった方の脚はかなり内転する。
両脚が平行にならないのだ。

・・・ということは、まっすぐ立った時も頚体角が小さい方の脚が内転してしまう。


人間は歩くときに、地面に対して脚を垂直に着こうとする。
内転が強い状態では歩けないからだ。

・・・そこで、無意識に調節をするんです。

どのような調整かというと、頚体角が小さい方の骨盤を挙げることによって骨盤を傾かせ足が地面に対して垂直になるようにするのである。


すべてとは言えないが、歩くときに骨盤が挙がる人の場合、頚体角が小さくなっている。


頚体角は簡単には変えることができない。


頚体角が小さな方が、骨盤を挙げないようにするには、大腿骨の外反骨切り術という手段もあるが、股関節の外側への動き(外転)を広げると改善できそうだ。



変形性股関節症を怖がらないでね



















長い経過

2008-12-12 02:27:33 | 股関節の基礎
このところ風邪が流行っていますね。
身体を温めて、乗りきってください。
体調良く年を越したいものです。

一昨日、麻酔なしで自己催眠だけで外科手術を受けた人の番組を見ました。
自分の脳をコントロールして、自分の痛みをコントロールできる能力は誰でも持っているのでしょうね。
『楽しいことをしていると痛くないのよね!』よく聞く言葉です。


変形性股関節症の経過が長い(10年以上)方の場合、骨はすでに修復が終わり安定しており、逆に筋肉は積み重なった筋疲労のため悪化している場合が多いです。

基本的に、もう骨の変形は進行しないのですが、筋肉がかなりの痛みを出してきます。

ですから、痛みの原因が、股関節の炎症よりも筋肉の阻血性の痛みに偏っている場合が多いです。

このようなケースの場合、筋肉の施術によって痛みがかなり軽減する確率が高いと考えています。


経過が長いと、どんどん悪化しているように思われるかも知れませんが、意外と変形の進行は止まっており、痛みは早めにとれる場合もあるのです。


経過が長いから・・・と落ち込むのではなく、それだけ修復もされているんだと自信を持って頂きたいと思います。




変形性股関節症を怖がらないでね










衝撃吸収力低下の原因

2008-12-11 04:29:28 | 筋肉の話
股関節を守っている股関節周囲筋の筋力が股関節にかかる衝撃を吸収しています。

皆さんが脚を地面に着くと同時に、股関節周りの20本以上の筋肉は一斉に収縮します。
これは反射ですので、無意識に行われます。


股関節周囲筋の筋力が発揮できなくなったときに、股関節にかかる衝撃はダイレクトに骨や軟骨にかかります。
筋肉が衝撃を吸収できなくなるからです。


股関節にかかる衝撃を筋肉が吸収できなくなる原因は一般的に言われている筋力低下ではありません。
ですから、解決策の第一歩は筋力トレーニングではありません。


筋肉がやせる筋力低下よりも厄介な筋力低下現象があるのです。



それが、筋肉の病気(筋・筋膜症候群)なんです。



もちろん、レントゲン写真には写りません。
足の太さを計っても、そこには現れません。


強めの触診だけが、この病気を発見できる方法です。


以前、筋・筋膜症候群で握力が低下した患者さんがいました。
この患者さんの握力は10kgでした。

筋・筋膜症候群を施術した2週間後の握力は55kgでした。
この患者さんは、別に筋力トレーニングをしたわけではありません。

この方の場合、通常の握力の20%以下まで握力(筋力)が低下していたことになります。


筋肉の病気による筋力低下は、低下率が高いのです!


使わないことによる(足をかばうことによる)筋力低下とは別の筋力低下です。
いくら痛くて脚をかばったとしても、使わないことによる筋力低下では20%以下まで筋力が低下するということは考えられません。


同じ“筋力低下”と表現できますが、原因が全く異なるのです。


この事実は、なかなか理解してもらえません。
教科書にもほとんど出ていません。

筋・筋膜症候群については、滋賀医科大学教授 横田敏勝先生の『臨床医のための 痛みのメカニズム』(南江堂 1990)68ページ~71ページにかけて詳しく説明されています。


筋・筋膜症候群は、痛み・圧痛・しこり・関連痛という主症状のほかに、足が冷たくなる・足がつるといった症状がみられますが、筋力が低下するという記載はほとんど見られません。


しかし、筋肉の病気ですので、筋力は確実に低下します。



この2種類の筋力低下の違いをご理解いただきたいと思います。


股関節を長持ちさせるためには衝撃吸収力を高めればいいのですが、では、その衝撃吸収力を高めるにはどうすればいいのかが見えてくると思います。



手術をしている方、手術をしていない方、皆さんに共通した考え方です。





変形性股関節症を怖がらないでね






マコリズム 3

2008-12-10 00:43:37 | 体重のこと
マコリズムを続けて2週間が経った。

変化を感じたことがある。


1、腹筋が締まってきたような感じが出てきた。
  無意識の状態でコルセットをつけている感覚が出てきた。
2、食欲が出てきた。
3、食後の膨満感が少なくなってきた。
4、オナラがよく出るようになった。(エヘッ)
5、脚が軽く感じるようになった。
6、最初の1週間は、腰痛が強くなったが、このところ軽くなってきた。


生活のリズムは変えていない。
食事の内容も変えていない。

ちょっと良い感じが出てきた様に感じる。


マコリズムで、こうすると効果的ではないかと感じたことがあったので付け加えることにします。(赤字)



股関節患者さん用ウェスト引き締めプログラム

      マコリズム


●マコリズム 1
おなかの側部(横)を引き締める。
基本姿勢 上を向いて足を伸ばして寝た姿勢

まず、右側の骨盤を上(寝た姿勢で頭の方に)にあげてみましょう。
次に左の骨盤を上にあげてみましょう。

どうですか?できましたか?
股関節の動きの制限がある場合はできない方もいるかも知れんせん。
左右できましたら、次に左、右、左、右と連続で動かしてみて下さい。
できるだけ早いテンポで。
その運動を1分続けます。
お尻を締めて腹筋を収縮させた状態で行うと効きます。


●マコリズム 2
お腹の前部と側部を総合的に引き締める。
基本姿勢 上を向いて寝て、両膝を90度曲げた姿勢

まず、右側の骨盤を大きく浮かして骨盤を回します。(膝を左に倒す感じですが、あくまでも骨盤を意識して動かします。)
次に左の骨盤を大きく浮かして骨盤を回します。

どうですか?できましたか?
股関節の動きの制限がある場合はできない方もいるかも知れんせん。
左右できましたら、次に左、右、左、右と連続で動かしてみて下さい。
できるだけ早いテンポで。
その運動を1分続けます。
内転筋を収縮させて、股を強く締めてから行うと効きます。


●マコリズム 3
お腹の前部とお尻を引き締める。
基本姿勢 上を向いてねて、両膝を90度曲げた姿勢

まず、骨盤を後ろに倒してみましょう(寝た姿勢で背中を地面に着けるようにしますが、骨盤を動かすことに集中しましょう)
次に骨盤を前に倒してもましょう。(寝た姿勢で背中を地面から浮かすようにしますが、お尻は地面から離れません。骨盤を動かすことに集中しましょう)
内転筋を収縮させて、股を強く締めてから行うと効きます。


良い感じが実感できつつあります。
2カ月は続けてみます。




変形性股関節症を怖がらないでね







お知らせ

2008-12-08 19:46:14 | Weblog
●今週から“顔まくら”をかえました。
現在の施術ベッドは好評で私達も気に入っているのですが、唯一の問題はうつぶせに寝た時に患者さんの顔にしわが寄り易いということでした。
気になって、気になってしかたなかったのです。
夏前より、504号室では試験的に使用していたのですが、好評でしたので今週から505号室でも新しい顔まくら(Face Pillow)に交換致しました。
もう、これで顔にしわが寄りにくいどころか、来る時よりも美顔になって帰れます。

対応が遅くなりまして申し訳ございませんでした。

●休診日
年末年始は、12月30日~1月4日は休みとさせていただきます。
  (近日中にホームページにアップ致します。)
      〔2009年は、日曜と水曜を中心に年間103日休みます。〕

●主に理学療法士を対象とした「深圧実技研修と独立開業セミナー」を2009年は2回行います。
  1、 6月20日(土)、6月21日(日)
  2、10月31日(土)、11月1日(日)
       (近日中にホームページにアップ致します。)

●2009年の出張予定
  ○1月23日~27日 霧島市(鹿児島)
  ○2月21日~23日 福島市
  ○3月20日~23日 札幌市

    4月以降の予定については、近日中にホームページにアップ致します。


●今年も残り少なくなりましたが、銀サロを宜しくお願い致します。
    クリスマスとお正月、楽しく明るく過ごして下さい!


  



坂道を転げ落ちるかのように・・・

2008-12-07 07:41:00 | 股関節の基礎
変形性股関節症の場合、一度変形が始まってしまうと「坂道を転げ落ちるかのように変形が進んでしまいます。」と説明されることが多い。

坂道を転げ落ちるのであれば、途中で止めることを考えることが治療者には必要だと思います。

「坂道から転げ落ちきったら、また来てくださいね。」とは言わないでしょうが、これではあまりにも治療者としては無策ではないでしょうか?


考えないといけないのは、なぜ坂道を転げ落ちるかのように変形が進むのかと言う事です。
その原因を考えると、2つのことが考えられるでしょう。

1、骨の栄養を養う血流が少なくなった。(血管の異常)
2、股関節にかかる衝撃を吸収する力が低下した。


原因不明と言う原因もあるのでしょうが、そう考えると治療ができません。
考えられる原因を考えた方が良いでしょう。

原因が考えられたら、治療法も出てきます。

1、は血管を広げる方法を考えればいいでしょう。
血管が広がる方法と言ってもいいかも知れません。
ストレスをとること、温めること、血管を広げる薬を使うこと・・・などが考えられるでしょう。
筋肉をほぐすことは、神経ペプチドの作用によって血管が広がると言われていますので、筋肉をほぐすこともいいことでしょう。

2、は、衝撃を吸収するものは何かと言う事を考えると、治療法が出てくるでしょう。
股関節への衝撃を吸収するのは、筋肉の収縮力です。
筋肉が正常に収縮できるようにしてあげて、筋力を鍛えてあげることが治療法になるでしょうね。


私は、坂道から転げ落ちることを止めようとしています。


重要なことは、股関節周囲の筋肉を正常化して股関節への衝撃吸収力を高めることです。
そして、股関節に負担がかからない状態で、脚に体重をかけることです。(筋力強化)


これが松本法(深圧+患側荷重法)です!


限界があるかもしれない、でも、坂道から転がり落ちるのを見て見ぬふりはできないです!

まずは、坂道から転げ落ちるのを止めること。
うまく止まると、坂道を自分の力(自然治癒力)で登りだす人もいるのです。


もしも、坂道から転げ落ちている私がいたら、皆さんはどうしますか?



「助けてよ~」



助さん、格さんなら、助けてくれると思うんだ。



変形性股関節症を怖がらないでね













一致しない!

2008-12-05 05:54:42 | 痛みのこと
このところ社会の雰囲気が暗いですね・・・いかん!
谷があれば絶対山が来る、明るいイメージで乗りきるよ!

NHKで茂木さんが言っていた。
作り笑いでもいいから笑う筋肉を動かすと、脳は気持ち良くなるんだって。

最近、「そんな時は、綾小路きみまろのCDを聞くんです。」と言う方が増えています。
良いことですね。

作り笑いでもいいから笑いませんか!





骨の変形と痛みは一致しません。

変形が無くても痛い人はいるし、変形が重度でも痛くない人がいる。

この事実は、何を意味しているのでしょうか?

治療者も患者も、ゆっくり考えてみることが必要でしょうね。

そう思う師走の僕、38歳。
マコリズム継続中。


変形性股関節症を怖がらないでね








マコリズム 2

2008-12-01 01:40:05 | 体重のこと
昨日、ソファーに座っていて気づいた。
マコリズムは座って行った方がやりやすい人もいるかもしれない。
そんなわけで詳しい理論は後日いつか。

マコリズム(座位編)

ソファーにもたれて座る。

①座ったまま左右の骨盤を交互にあげる。
②座ったまま右の骨盤を前に動かし、次に左の骨盤を前に動かす。
③座ったまま骨盤を後ろに傾ける(恥骨を前に出すようにして眼でへそを見る)、次に背中をそる。

各1分~。
ソファーに座ってできる人は、座って行ってもOKでしょう。
マコリズムでカロリー消費を増やそうという作戦ではありません!
筋力をつけて安静時のカロリー消費(基礎代謝)を増やそうという作戦です。

人の消費カロリーの70%は基礎代謝と言われていますからね。

安静にしていてもカロリーを消費するこたは可能なんですよ!


私は2か月続けてみます。
食事はいつもの通り2食で大食いします。

Before&Afterの写真は撮りますが、もちろん公開しません。
公開したら後悔するもん。



変形性股関節症を怖がらないでね